花伽藍

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2010年05月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
256
ISBN:
9784043661039
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花伽藍

  • 著者 中山 可穂
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2010年05月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
256
ISBN:
9784043661039

もう二度と命を縮めるような恋はしたくなかった――

結婚というルールを超えて結ばれた、無垢で生々しい愛の喜びと痛み。苛酷な別れがいつかきっと訪れるとわかっていながら愛さずには生きられない女の五つの出会いと別れを鮮烈に描く、珠玉の短篇集! 結婚というルールを超えて結ばれた、無垢で生々しい愛の喜びと痛み。苛酷な別れがいつかきっと訪れるとわかっていながら愛さずには生きられない女の五つの出会いと別れを鮮烈に描く、珠玉の短篇集!

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「花伽藍」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 『弱法師』を読んでから3年ぶりの中山可穂の短篇集。彼女の小説に登場する女性は、概して切なくて昏い女が多いのだが、女の意地の強さを感じる。表題作【花伽藍】の主人公が、まさにそんな女である。何とも遣る瀬無 『弱法師』を読んでから3年ぶりの中山可穂の短篇集。彼女の小説に登場する女性は、概して切なくて昏い女が多いのだが、女の意地の強さを感じる。表題作【花伽藍】の主人公が、まさにそんな女である。何とも遣る瀬無い女なのに、うちに気骨さを秘めているのだ。そっと手を差し伸べてやりたくなる女だ。さて、帰宅したら、3年暮らして別れた男が部屋に悠然と入り込んでいたら、あなたならどう対応しますか?本作では、この男へ向けた女の対応、気持ちの変化が実に巧妙に描かれていて面白い。中山可穂の吐く毒はクセになります。 …続きを読む
    じいじ
    2017年11月28日
    117人がナイス!しています
  • 5編からなる短編集。作者のもう二度と長編が書けないのではないかという絶望とこの短編集を作ることで前に進めたというあとがきが興味深い。作者が「リボンをかけて差し出した」短編集なのでじっくり読んだ。表題作 5編からなる短編集。作者のもう二度と長編が書けないのではないかという絶望とこの短編集を作ることで前に進めたというあとがきが興味深い。作者が「リボンをかけて差し出した」短編集なのでじっくり読んだ。表題作のヒロインは人がよすぎてこの後どうなるのか心配しつつ読了。 …続きを読む
    真理そら
    2024年02月29日
    53人がナイス!しています
  • 冒頭の一文で既に虜になってとらわれてしまう。なんていう棘を晒す人なんだろう。喉元をされるがままに噛みつかれてしまう。ああ、敵わない。胡乱な魂を、茫洋とした心を、すっかり食い散らかされてしまった。その設 冒頭の一文で既に虜になってとらわれてしまう。なんていう棘を晒す人なんだろう。喉元をされるがままに噛みつかれてしまう。ああ、敵わない。胡乱な魂を、茫洋とした心を、すっかり食い散らかされてしまった。その設定からある種、拒否反応を起こす人もいるかもしれない。きっと自分自身が(おそらく)男性だからこそ受け入れられる点もあるだろうし、逆の立場だったとしたらどうだろう。けれどここにあるのは普遍的な愛で、そこには男性性も女性性も超越した、生々しくも汚れのない真実がある。それを掴むには現実はあまりにも情報過多で、無様だ。 …続きを読む
    なる
    2020年10月26日
    49人がナイス!しています

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