和本への招待 日本人と書物の歴史

和本への招待 日本人と書物の歴史

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2011年06月25日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
224
ISBN:
9784047034921
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和本への招待 日本人と書物の歴史

  • 著者 橋口 侯之介
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2011年06月25日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
224
ISBN:
9784047034921

『源氏物語』がなぜ、今も読めるのか? 千年を超える壮大な和本の物語!

〈目次〉
まえがき
第一章 千年前の『源氏物語』を復元する
千年前の書物の謎
『源氏物語』は誰が書いた?/物語は「物の怪」語り/女手で解き放たれる物語/『源氏物語』は冊子だった?
装訂の誕生──『源氏物語』前史
「正式な」書物は巻子/折本の登場/初の冊子、粘葉装/糸を用いる列帖装/粘葉装と列帖装の製本法補う/第三の装訂があるか
千年残る紙の進歩
書物を「永久」に保存する紙/うるわしき紙屋紙/リサイクルの漉き返し
千年前の表記ルール
句読点がない平安の物語/枠にはめない「ゆるやかさ」
よみがえる『源氏物語』
想定される判型は?/紐と糸はどう使われた?/『源氏物語』復元!
第二章 中世の本づくりを担った人びと
藤原定家の時代
もう一人の黄門様/物語から古典へ
大きな役割を担った寺社
物持ちがよい寺社/注釈で再生産される書物/秘伝と公開
木版印刷の始まり
印刷を担った経師たち/古本屋の起源/完成された袋綴の普及
第三章 売れる本づくり
古活字版で広がる読者層
活字印刷の登場/優雅な嵯峨本/古活字版から整版へ
商業出版の始まり
町衆の成長と本屋への進出/より読みやすく、おもしろく/書籍目録ができる/大坂の本屋事情/深刻化する重板・類板問題/絵師が拓いた江戸版の魅力
本屋仲間の台頭
本屋仲間の自主規制/重板事件の厳しい裁き/企画制作から行商まで/古本市場の成立
名門本屋「風月」に見る多角経営
風月庄左衛門の日記/活発化する古本の売買/古本在庫の管理
第四章 世界的にも稀な江戸時代の出版形態
株になっていた出版権
添章の発行と管理/割印帳と添章
江戸期の本づくり──風月庄左衛門の日記より
私家版の支配/類板問題で停滞する本づくり
江戸期独特の「板株」の実態
証券化された出版権/株の配当「板賃」/板株移動を証明する記録
共同出版の隆盛
講の実態「相合板」/相合板を表す書き方/本居宣長十点セットのゆくえ/本替という特殊な商法/進化しすぎた江戸の出版
第五章 揺れ動く〈本〉と〈草〉
正規の〈本〉と大衆の〈草〉
物之本と草紙/草紙の原点、絵巻の世界/〈草〉に継がれる時空表現/形のない中世の〈草〉/お伽草子と奈良絵本
江戸初期に花開く草紙の世界
仮名草子と浮世草紙/〈草〉の底辺、浄瑠璃本の誕生
草紙屋による新たな〈草〉の拡大
地本屋の草分け、鱗形屋の本づくり/新たな〈草〉の興隆/演劇と書物のコラボレーション/下層を支えた本屋たち/全国に広がる貸本屋
変わるものと変わらぬもの
幕府の規制にもしたたかな本屋たち/今も変わらぬ書物観
あとがき
参考文献
〈目次〉
まえがき
第一章 千年前の『源氏物語』を復元する
千年前の書物の謎
『源氏物語』は誰が書いた?/物語は「物の怪」語り/女手で解き放たれる物語/『源氏物語』は冊子だった?
装訂の誕生──『源氏物語』前史
「正式な」書物は巻子/折本の登場/初の冊子、粘葉装/糸を用いる列帖装/粘葉装と列帖装の製本法補う/第三の装訂があるか
千年残る紙の進歩
書物を「永久」に保存する紙/うるわしき紙屋紙/リサイクルの漉き返し
千年前の表記ルール
句読点がない平安の物語/枠にはめない「ゆるやかさ」
よみがえる『源氏物語』
想定される判型は?/紐と糸はどう使われた?/『源氏物語』復元!
第二章 中世の本づくりを担った人びと
藤原定家の時代
もう一人の黄門様/物語から古典へ
大きな役割を担った寺社
物持ちがよい寺社/注釈で再生産される書物/秘伝と公開
木版印刷の始まり
印刷を担った経師たち/古本屋の起源/完成された袋綴の普及
第三章 売れる本づくり
古活字版で広がる読者層
活字印刷の登場/優雅な嵯峨本/古活字版から整版へ
商業出版の始まり
町衆の成長と本屋への進出/より読みやすく、おもしろく/書籍目録ができる/大坂の本屋事情/深刻化する重板・類板問題/絵師が拓いた江戸版の魅力
本屋仲間の台頭
本屋仲間の自主規制/重板事件の厳しい裁き/企画制作から行商まで/古本市場の成立
名門本屋「風月」に見る多角経営
風月庄左衛門の日記/活発化する古本の売買/古本在庫の管理
第四章 世界的にも稀な江戸時代の出版形態
株になっていた出版権
添章の発行と管理/割印帳と添章
江戸期の本づくり──風月庄左衛門の日記より
私家版の支配/類板問題で停滞する本づくり
江戸期独特の「板株」の実態
証券化された出版権/株の配当「板賃」/板株移動を証明する記録
共同出版の隆盛
講の実態「相合板」/相合板を表す書き方/本居宣長十点セットのゆくえ/本替という特殊な商法/進化しすぎた江戸の出版
第五章 揺れ動く〈本〉と〈草〉
正規の〈本〉と大衆の〈草〉
物之本と草紙/草紙の原点、絵巻の世界/〈草〉に継がれる時空表現/形のない中世の〈草〉/お伽草子と奈良絵本
江戸初期に花開く草紙の世界
仮名草子と浮世草紙/〈草〉の底辺、浄瑠璃本の誕生
草紙屋による新たな〈草〉の拡大
地本屋の草分け、鱗形屋の本づくり/新たな〈草〉の興隆/演劇と書物のコラボレーション/下層を支えた本屋たち/全国に広がる貸本屋
変わるものと変わらぬもの
幕府の規制にもしたたかな本屋たち/今も変わらぬ書物観
あとがき
参考文献

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「和本への招待 日本人と書物の歴史」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • ふむ ふむ
    takao
    2020年12月15日
    1人がナイス!しています
  • 和本について、主に江戸時代までの装丁の変遷と、江戸時代の出版事情について書かれた本。ヨーロッパでは修道院が写本の作成や保存に大きく貢献したけれども、日本でも寺院が同じような役割を果たしていたというのは 和本について、主に江戸時代までの装丁の変遷と、江戸時代の出版事情について書かれた本。ヨーロッパでは修道院が写本の作成や保存に大きく貢献したけれども、日本でも寺院が同じような役割を果たしていたというのは意外だった。版木での印刷が普及する前に、一時期活字での印刷があったという話は聞いたことがあったけど、まさかくずし字を活字化していたとは恐れいった。 …続きを読む
    しいかあ
    2014年09月05日
    1人がナイス!しています
  • 物理的な本の形態を成り立ちから。また題字や奥書をつけるなどの書物としての形式を整えたのが藤原定家というのは初めて知った。定家は和歌だけでなく様々なことを整備したすごい人だ。江戸期には日本独自の出版の仕 物理的な本の形態を成り立ちから。また題字や奥書をつけるなどの書物としての形式を整えたのが藤原定家というのは初めて知った。定家は和歌だけでなく様々なことを整備したすごい人だ。江戸期には日本独自の出版の仕組みが成立、板株とか相合株で権利を持ち合ってリスク分散する仕組みとか実に面白い。物ノ本は元々巻子で規範性が強く、一方草紙は自由でそれが束ねられ冊子の形態となったが、本と草の対立構造は維持しながら江戸期まで続き読者層を拡大していった点も面白い。 …続きを読む
    wang
    2012年10月08日
    1人がナイス!しています

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