歌集 人魚

歌集 人魚

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2016年12月27日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
280
ISBN:
9784048764292

歌集 人魚

  • 著者 染野 太朗
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2016年12月27日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
280
ISBN:
9784048764292

もし煙草を吸えたなら今あなたから火を借りられた揺れやまぬ火を

「この作者は、明らかに凄みを増している。このような表現者がいることを、同い年の作家として心強く思う。」中村文則-2011年第1歌集『あの日の海』によって注目を集めた著者の第2歌集。 「この作者は、明らかに凄みを増している。このような表現者がいることを、同い年の作家として心強く思う。」中村文則-2011年第1歌集『あの日の海』によって注目を集めた著者の第2歌集。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「歌集 人魚」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 近所の小さな図書館でのビブリオバトルチャンプ本。バトラーさんも俳人さんだそうで、自分にはない目線が染野氏にはあると絶賛されてありました。自由律で奏でられる俳句たちは散文のようで、倦怠でもあり、狂気でも 近所の小さな図書館でのビブリオバトルチャンプ本。バトラーさんも俳人さんだそうで、自分にはない目線が染野氏にはあると絶賛されてありました。自由律で奏でられる俳句たちは散文のようで、倦怠でもあり、狂気でもあり、愛でもあった気がします。「父の揚げた茗荷の天麩羅さくさくと旨しも父よ長生きするな」「霧雨につめたく濡れてポスターに山本太郎のきれいなおでこ」「何もしなかった一年だった後悔ばかりだった死ねと日誌にあり」「綿棒を耳に挿し入れ「ご」と「芳」を消しつつ結婚式には出ない」 …続きを読む
    アマニョッキ
    2018年06月21日
    48人がナイス!しています
  • 教育に金をかけろと父はその父に言われてそれを守りき・紫陽花の毬の重みをなお増して雨 少しずつ妻を消しゆく・ドトールの三十分に聞きていつ君の娘の夏の予定を・バスが出るゆっくりとまた右折する感情は理性を強 教育に金をかけろと父はその父に言われてそれを守りき・紫陽花の毬の重みをなお増して雨 少しずつ妻を消しゆく・ドトールの三十分に聞きていつ君の娘の夏の予定を・バスが出るゆっくりとまた右折する感情は理性を強くする・まぶた二枚君にあずけて苦しきを千鳥ヶ淵の桜満開・たまにとても恥ずかしくなり教室の後ろに行って音読はする・Bボタンぎゅっと押したる感触のふいに戻り来 泣けなかったな・もし煙草を吸えたなら今あなたから火を借りられた揺れやまぬ火を・西日まったく射さざる部屋に並べたる偏差値表と成績票あわれ …続きを読む
    太田青磁
    2017年01月14日
    19人がナイス!しています
  • ●コーヒーのグラスを覆う水滴の海の記憶に指は冷えたり ●ぐいぐいと引っ張るのだが掃除機がこっちにこない これは孤独だ ●コーヒーのグラスを覆う水滴の海の記憶に指は冷えたり ●ぐいぐいと引っ張るのだが掃除機がこっちにこない これは孤独だ
    hakootoko
    2023年07月05日
    6人がナイス!しています

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