• 雰囲気からなんとなくエッセイ集かなと思って読んだら違った。きちんとした小説だった。それも小説家と編集者が一冊の本を創り上げていくまでのあれこれを描いたもので、ふたりの日常が交互に登場するという技巧を凝 雰囲気からなんとなくエッセイ集かなと思って読んだら違った。きちんとした小説だった。それも小説家と編集者が一冊の本を創り上げていくまでのあれこれを描いたもので、ふたりの日常が交互に登場するという技巧を凝らした構成。この著者はわたしの趣味に合うというか目に優しいというか、好きな感じなので読ませていただいているが、本作もやっぱり好きだった。とくに小説家の日常部分を読んで、自分に足りないのはアスリートみたいに日々書き続けるガッツなのだなと改めて思い知った。その点は著者にお礼を申し上げたい。 …続きを読む
  佐島楓

  2023年12月28日
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• 私の好きな小野寺史宜氏らしい、優しくて悪い人がひとりも登場しないお話です。主人公の横尾さんは間もなく50歳の作家。担当編集者・井草菜種はヒット作を出したことがなく、彼女にもふられて少し焦っています。売れ 私の好きな小野寺史宜氏らしい、優しくて悪い人がひとりも登場しないお話です。主人公の横尾さんは間もなく50歳の作家。担当編集者・井草菜種はヒット作を出したことがなく、彼女にもふられて少し焦っています。売れない作家と編集者が良い本を出そうと、そっと頑張る姿を応援したくなります。最後に、えっと驚く展開も面白いです。 …続きを読む
  カブ

  2024年01月28日
  36人がナイス！しています
• 売れない作家と担当編集者が1冊の小説を生み出すまでを描いた1年の物語。食べて寝るのと同じくらい日常に「書く」がある横尾と、「読む」がある井草。それぞれ焦りと迷いを感じながら、ひとつひとつの出来事を受け止 売れない作家と担当編集者が1冊の小説を生み出すまでを描いた1年の物語。食べて寝るのと同じくらい日常に「書く」がある横尾と、「読む」がある井草。それぞれ焦りと迷いを感じながら、ひとつひとつの出来事を受け止め、作品に活かそうと努力を重ねるふたり。最初は腐り気味だったのにタッグを組むことで新たな気付きが生まれ、前向きになっていく展開がよかった。章が月ごとに区切られ語り部が交互になっている構成も好き。淡々とした日常にもドラマはある。しんどい時あるけど頑張ってればきっと良いこともある、と信じさせて貰える1冊だった。 …続きを読む
  さくら★もち

  2024年03月31日
  24人がナイス！しています

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