室町幕府崩壊

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2017年12月21日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
304
ISBN:
9784044003388
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室町幕府崩壊

  • 著者 森 茂暁
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2017年12月21日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
304
ISBN:
9784044003388

義教謀殺! 守護大名の台頭を招いた歴史の転換点。

3代将軍足利義満の時代に全盛期を迎えた室町幕府。その50年ほどのち、重臣による将軍謀殺という前代未聞の事件が起きる―。この前期の室町幕府、4代義持、6代義教の時代に焦点を当て、室町殿と有力守護層たちとの複雑で重層的な関係から室町時代の政治史を読み直し、幕府崩壊の一大転換点となった義教謀殺=嘉吉の乱に至る道筋を実証的に跡付ける。
3代将軍足利義満の時代に全盛期を迎えた室町幕府。その50年ほどのち、重臣による将軍謀殺という前代未聞の事件が起きる―。この前期の室町幕府、4代義持、6代義教の時代に焦点を当て、室町殿と有力守護層たちとの複雑で重層的な関係から室町時代の政治史を読み直し、幕府崩壊の一大転換点となった義教謀殺=嘉吉の乱に至る道筋を実証的に跡付ける。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

序章 翳りのはじまり
室町人の時代意識/満済の「上代」「中古」「近代」/満済の「近代」と「御代」/室町殿と重臣たち/足利義教正権とは/嘉吉の乱とは

第一章 足利義持の時代
一 義満後の政治環境
足利義満の遺産/足利満詮の立場/足利善嗣のこと/上杉禅秀の乱と対応
二 足利義持政権の特質
義持期の室町殿と重臣たち/室町殿近習富樫満成・赤松持貞/義持と天皇・公家/義持の精神世界と文芸/義持と後南朝
三 在地勢力の動向
関東と鎌倉公方の動向/畿南の情勢と伊勢国司/中国・九州の動向

第二章 足利義教の嗣立
一 足利義教の登場
青蓮院門跡義円/義持の後継に決定/義持の葬儀と義円/義円還俗/御判始のこと
二 嗣立期の足利義教とその周辺
権威と権力/嗣立期における諸大名の対応/管領職の忌避とその理由/近習大館満信の役割
三 正長改元の経緯と歴史的意義
改元と目/正長の改元定/正長改元の歴史的意味
四 後花園天皇の擁立と後南朝の動向
後光厳院流と崇光院流/小倉宮聖承の出奔/後花園天皇の擁立

第三章 足利義教の時代
一 足利義教政権の特質
元服と将軍宣下/永享改元/実質将軍義教の代始改元/義教期の室町殿と重臣たち/「御前落居記録」「御前落居奉書」/近習赤松満政の役割/義教と天皇・公家/鎌倉公方との関係/山門問題への対応/近江馬借の動向/岩清水八幡宮との関係
二 足利義教の文芸
義教と文芸/義教の和歌会と『新続古今和歌集』/義教の連歌会
三 有力守護家の分断政策
山名氏家督問題への介入/山名持煕・持豊兄弟の命運/斯波氏勢力の削減と分断/大内氏のケース/大内氏家督候補の差し替え/畠山氏のケース/その他のケース
四 「恐怖の世」
「恐怖の世」への傾斜─永享三年/「政治の死」─永享六年/義教・持之・満祐と幕府政治/鎌倉公方との関係/義教と後南朝
五 対外交易と国際的環境
日明関係の再開と対外交易/硫黄をめぐる交易/唐船奉行の成立

第四章 嘉吉の乱への道
一 永享の乱
永享の乱とは/結城合戦/大覚寺義昭の事件
二 嘉吉の乱はなぜ起こったか
嘉吉改元/嘉吉の乱/事件の赤松氏/乱直後のゆ大名たちの動向/管領細川持之の焦慮/赤松治罰綸旨草案の添削と公武の対応

終章 嘉吉の乱──その後
赤松満政と山名持豊/禁闕の変/公武・僧俗の融合

「室町幕府崩壊」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 呉座勇一『応仁の乱』ブームのお陰で、私の住む田舎の書店にも室町時代の歴史本が並ぶ様になった。こういうブームは一緒に踊るべきである。応仁の乱前史であるこの本も良いタイミングで文庫になってくれた。以前、明 呉座勇一『応仁の乱』ブームのお陰で、私の住む田舎の書店にも室町時代の歴史本が並ぶ様になった。こういうブームは一緒に踊るべきである。応仁の乱前史であるこの本も良いタイミングで文庫になってくれた。以前、明石散人が『二人の天魔王』(講談社文庫)等の著作で「無類の上」の武家だと絶讚していた足利義教の実際を知りたくて手に取る。歴史書であるから英雄礼讚はしないが、義教のその孤高はよくわかる。義教の専制志向もあるが、幕府の合議制度の弛みも重なって起きた事である。その死は実に淋しい。泣きたくなるぐらいである。良書。 …続きを読む
    厩戸皇子そっくりおじさん・寺
    2018年03月27日
    59人がナイス!しています
  • 一般的に馴染みの薄い室町幕府の崩壊前夜が文庫としてよくまとまっている。「魔将軍」こと足利義教がいかにして権力を固めていき、破滅していったか。鎌倉公方足利持氏との全面的な対立により永享の乱を勃発させ相手を 一般的に馴染みの薄い室町幕府の崩壊前夜が文庫としてよくまとまっている。「魔将軍」こと足利義教がいかにして権力を固めていき、破滅していったか。鎌倉公方足利持氏との全面的な対立により永享の乱を勃発させ相手を駆逐したことにより、新たな火種を関東に撒き、自分を支える大名の山名、赤松、一色等の相続に介入して、専制的な政治を築きあげようとしながら、それにより自らの基盤を弱めてしまったことは皮肉だ。そして何よりも、僧門にいるときから自分の話を聞いてくれた側近の三宝院満済の死は、足利義教にとって痛すぎた。悲運の将軍。 …続きを読む
    黒猫
    2018年01月18日
    27人がナイス!しています
  • 最近中世後期東国争乱の時代ばかりを読んで判りにくかったものが、同時代の中央の情勢を知ることで当たり前ながら少しずつ分かってくる。本書は室町幕府4代義持から6代義教の時代、丁度関東では上杉禅秀の乱から鎌倉 最近中世後期東国争乱の時代ばかりを読んで判りにくかったものが、同時代の中央の情勢を知ることで当たり前ながら少しずつ分かってくる。本書は室町幕府4代義持から6代義教の時代、丁度関東では上杉禅秀の乱から鎌倉公方持氏の復帰と滅亡の混乱期に当たる。結局関東に於いて国人層の対立を公方や管領が収め得ず、むしろこれらに巻き込まれ混乱する理由は、室町幕府が公家や宗教勢力と融合し、分立する守護大名層を制御し得ない所にあるらしい。応仁の乱の導入としても有効な書籍ではあるが浅学の身としてはもう少し読み進まないと理解はし得ない。 …続きを読む
    bapaksejahtera
    2021年03月23日
    9人がナイス!しています

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