- 著者 成田 良悟
- イラスト ヤスダ スズヒト
- 発売日:
- 2016年11月10日
- 商品形態:
- 電子書籍
折原臨也と、喝采を
- 著者 成田 良悟
- イラスト ヤスダ スズヒト
- 発売日:
- 2016年11月10日
- 商品形態:
- 電子書籍
車椅子を駆り、『情報屋』が生業と嘯く男。彼のいるスタジアムで起きた殺人事件の真相とは──。
「俺は、人間を観察する為に最低限の技術と知識さえあればいいさ」折原臨也という男は、名探偵というわけじゃない。寧ろ、その全く逆の存在だ。あいつは自分の目の前で起こった事を、大抵の事は躊躇い無く受け入れる。目と鼻の先で実の家族が撃ち殺されようが、臨也はその殺人犯に対して笑顔で語りかける。──『今、どんな気分だい?』ってな。だから、折原臨也は倫理的に褒められるような行動はしないし、論理的な推理もしない。目の前で起こった事を淡々と受け入れて、さも『全部自分の予想通りだ』って面をする。あいつは犯人や被害者を追い詰める道化師だ。恨みも怒りも無いのに、ただ、自分の楽しみの為に追い詰めて追い詰めて……そのまま相手が崖から落ちたのを観て笑う嫌なピエロだ。折原臨也は名探偵じゃない。どこまでも強気なピエロで、関わった奴をみんな沼に引きずり込む疫病神だ──。
※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。