第一章　魔女と毒薬
　　　　魔女の秘薬／魔女の誕生／魔女と毒薬／ソクラテスの飲んだ毒／解毒薬の研究
　　　　クレオパトラと毒／シェイクスピアの毒薬知識

第二章　陶酔へのアプローチ
　　　　人はなぜ陶酔するのか／初めにワインに酔う／酒豪ソクラテス／ビールの歴史
　　　　労働者の酒、スピリッツ／なぜアルコールで酔うのか／喫茶の習慣と歴史
　　　　茶の湯の不思議／ヨーロッパの茶の歴史／ボストン・ティーパーティー
　　　　山羊が見つけた？　コーヒー／喫煙の習慣／精神的依存と身体的依存

第三章　神々の毒薬──心をうごかす毒
　　　　痛みからの解放／植物の麻酔作用とその利用／華岡青洲の麻酔薬
　　　　ハシリドコロとシーボルト事件／麻薬とは何か／人とアヘンの歴史／アヘン戦争
　　　　麻薬の医療への利用／モルヒネの効力と依存性／モルヒネの作用の謎
　　　　なぜ身体的依存は起きるか／神の霊薬、コカ／ヨーロッパのコカワイン
　　　　フロイトとコカイン／コカインの恐怖／聖なる火に焼かれる──麦角中毒
　　　　ＬＳＤの誕生／ＬＳＤが招いた悲劇／神々の植物／神様のキノコ
　　　　ハエも酔わせるベニテングタケ／インド大麻の刺激

第四章　毒殺の社会史
　　　　青酸とは何か／青酸による犯罪／帝銀事件／毒鳥、鴆の秘密
　　　　毒使いのボルジア家、メディチ家／ヨーロッパの毒殺殺人／著わされた毒殺事件
　　　　タリウム殺人事件／トリカブトと毒矢／トリカブト殺人／能動的な毒犯罪
　　　　作家マルコフの暗殺／松本サリン事件／地下鉄サリン事件

第五章　ミステリーの毒
　　　　虚構の中のリアリティー／毒薬ミステリーと毒の知識
　　　　青酸カリのミステリー／発ガン物質、アフラトキシン／理想の毒薬
　　　　食い合わせも毒？／毒と毒殺に関する書物

第六章　毒とは何か──毒性発現のメカニズム
　　　　生物がつくる毒／中毒する人しない人／毒に勝った怪僧ラスプーチン
　　　　毒の量と効きめ／毒が毒になるわけ／慢性毒の恐怖──七面鳥Ｘ病
　　　　時代とともに変わる毒

　　　　あとがき