• 本の雑誌１２月号、男と男のアンソロジーを組むなら、の中に選ばれていた『あじフライ』を含む短編集。橋本治を読むのはいつ以来だろうか。それぞれの短編の持つ強さ、美しさが、私を捉えて沼に引きずり込むよう。お 本の雑誌１２月号、男と男のアンソロジーを組むなら、の中に選ばれていた『あじフライ』を含む短編集。橋本治を読むのはいつ以来だろうか。それぞれの短編の持つ強さ、美しさが、私を捉えて沼に引きずり込むよう。おっさんずラブも今日なに食べたも観てない私だが、この短編集により、なんとなくその魅力を堪能できたような笑笑 …続きを読む
  スノーマン

  2020年01月30日
  20人がナイス！しています
• 男が主人公の九つの短篇。自作解説によると著者は「男にとっての幸福とは、空を眺めていられること」だと言う。「普通の男とは、必ずなにかに気がつかないものである。気づかない男達の上に空はある」。自分の居場所 男が主人公の九つの短篇。自作解説によると著者は「男にとっての幸福とは、空を眺めていられること」だと言う。「普通の男とは、必ずなにかに気がつかないものである。気づかない男達の上に空はある」。自分の居場所をなくした主人公達。自分の中にある寂しさや孤独に気づくことで、頭上にある空を発見し、空を眺め、幸福を予感することが出来る。同性愛を描いた『あじフライ』と『寒山拾得』、夜に男友達と会い缶ジュースを飲みながらチグハグな会話をかわす14歳を描いた『星が降る』が好きだった。衝撃的だが著者のやさしさも感じられる作品集。 …続きを読む
  pirokichi

  2024年02月02日
  17人がナイス！しています
• おそらく三回目くらいの再読。「生きる歓び」などのシリーズ短編。今作は九つの孤独を抱えた男の人生の物語。短編でここまで濃厚なのすごい。長編も人生は大河ドラマ。「草薙の剣」も良かった。一つ一つの物語は愛お おそらく三回目くらいの再読。「生きる歓び」などのシリーズ短編。今作は九つの孤独を抱えた男の人生の物語。短編でここまで濃厚なのすごい。長編も人生は大河ドラマ。「草薙の剣」も良かった。一つ一つの物語は愛おしくて、橋本治が得意とする男同士の関係の妙であったりが心地良い。たいがいの男は自分が孤独なことに気が付かない。／自分が幸せなのは間違いないし、孤独なのもそうではあるが、物語として文章として、二十年以上前に執筆されているのはありがたいと思っている。当時は救われていたはずであり、現代の若者にも通ずるんじゃないの？ …続きを読む
  nukowan

  2022年12月17日
  7人がナイス！しています

powered by