老神介護

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2024年01月23日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
288
ISBN:
9784041145586
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老神介護

  • 著者 劉 慈欣
  • 訳者 大森 望
  • 訳者 古市 雅子
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2024年01月23日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
288
ISBN:
9784041145586

『三体』の劉慈欣、中国で100万部突破のSF短編集!

●突如現れた宇宙船から、次々地球に降り立った神は、みすぼらしい姿でこう言った。「わしらは神じゃ。この世界を創造した労に報いると思って、食べものを少し分けてくれんかの」。神文明は老年期に入り、宇宙船の生態環境は著しく悪化。神は地球で暮らすことを望んでいた。国連事務総長はこの老神たちを扶養するのは人類の責任だと認め、二十億柱の神は、十五億の家庭に受け入れられることに。しかし、ほどなく両者の蜜月は終わりを告げた――。「老神介護」
●神文明が去って3年。地球で、もっとも裕福な13人がプロの殺し屋を雇ってまで殺したいのは、もっとも貧しい3人だった。社会的資産液化委員会から人類文明救済を依頼された殺し屋は、兄文明からやってきた男から、別の地球で起こった驚愕の事態を訊かされる。「扶養人類」
●蟻と恐竜、二つの世界の共存関係は2000年以上続いてきた。恐竜世界の複雑なシステムは、蟻連邦によって支えられていたが、蟻世界は恐竜世界に核兵器廃棄を要求、拒絶されるとすべての蟻はストライキに突入した。「白亜紀往事」
●僕が休暇を取る条件は、眼を連れていくことだと主任は言った。デイスプレイに映る眼の主は、若い女の子。ステーションにいる彼女の眼を連れて、僕は草原に旅行に出かけた。宇宙で働く人は、もうひと組の眼を地球に残し、地球で本物の休暇を過ごす人を通し、仮想体験ができるのだ。「彼女の眼を連れて」
●74年の人工冬眠から目覚めた時、地球環境は一変していた。資源の枯渇がもたらす経済的衰退を逃れようと、「南極裏庭化構想」が立案され実行された結果、深刻な事態が起こっていたのだ。「地球大砲」
●突如現れた宇宙船から、次々地球に降り立った神は、みすぼらしい姿でこう言った。「わしらは神じゃ。この世界を創造した労に報いると思って、食べものを少し分けてくれんかの」。神文明は老年期に入り、宇宙船の生態環境は著しく悪化。神は地球で暮らすことを望んでいた。国連事務総長はこの老神たちを扶養するのは人類の責任だと認め、二十億柱の神は、十五億の家庭に受け入れられることに。しかし、ほどなく両者の蜜月は終わりを告げた――。「老神介護」
●神文明が去って3年。地球で、もっとも裕福な13人がプロの殺し屋を雇ってまで殺したいのは、もっとも貧しい3人だった。社会的資産液化委員会から人類文明救済を依頼された殺し屋は、兄文明からやってきた男から、別の地球で起こった驚愕の事態を訊かされる。「扶養人類」
●蟻と恐竜、二つの世界の共存関係は2000年以上続いてきた。恐竜世界の複雑なシステムは、蟻連邦によって支えられていたが、蟻世界は恐竜世界に核兵器廃棄を要求、拒絶されるとすべての蟻はストライキに突入した。「白亜紀往事」
●僕が休暇を取る条件は、眼を連れていくことだと主任は言った。デイスプレイに映る眼の主は、若い女の子。ステーションにいる彼女の眼を連れて、僕は草原に旅行に出かけた。宇宙で働く人は、もうひと組の眼を地球に残し、地球で本物の休暇を過ごす人を通し、仮想体験ができるのだ。「彼女の眼を連れて」
●74年の人工冬眠から目覚めた時、地球環境は一変していた。資源の枯渇がもたらす経済的衰退を逃れようと、「南極裏庭化構想」が立案され実行された結果、深刻な事態が起こっていたのだ。「地球大砲」

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

老神介護
扶養人類
白亜紀往事
彼女の眼を連れて
地球大砲
訳者あとがき 古市雅子
われわれはSFファンである 劉慈欣

「老神介護」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 5連作。人類を創造した神が老いて介護お願いしますと地球に帰還したかと思えば地球には兄弟がいてそこでは貧富の差に喘いでるなんて、書いてみるとコメディのようだが練りに練られた濃い作品。だから作中に登場する 5連作。人類を創造した神が老いて介護お願いしますと地球に帰還したかと思えば地球には兄弟がいてそこでは貧富の差に喘いでるなんて、書いてみるとコメディのようだが練りに練られた濃い作品。だから作中に登場する暗殺者養成施設や兄地球の物語をもっと広げて別作品を!と願うことになる。そして「白亜紀往事」これが大好き。恐竜帝国VS蟻連邦!隣りにいる夫の背中をバシバシ叩いて喜ぶほどおもしろい。他2作は地球内部への探検。地球の裏側へトンネル貫通なんて冗談みたいだけど理論が本格的に思えるしわくわくが止まらない。もう劉慈欣最高。 …続きを読む
    ざるこ
    2024年08月13日
    33人がナイス!しています
  • 宇宙船の生態環境が著しく悪化して、地球で暮らすことを望んだ老いた神を扶養することを決めた人類とその破綻を描いた表題作ほか5つの短編集。神文明が去って3年、地球でもっとも裕福な13人がもっとも貧しい3人をプ 宇宙船の生態環境が著しく悪化して、地球で暮らすことを望んだ老いた神を扶養することを決めた人類とその破綻を描いた表題作ほか5つの短編集。神文明が去って3年、地球でもっとも裕福な13人がもっとも貧しい3人をプロの殺し屋を雇ってまで殺したい理由、蟻のストライキにより決裂した2000年以上続いてきた恐竜との共存関係、ステーションにいる彼女の眼を連れて草原への旅行する仮想体験、74年の人工冬眠から目覚めた主人公が目の当たりにする深刻な事態。前提が違う常識が噛み合わない悲喜劇をシュールに描いた物語は興味深かったです。 …続きを読む
    よっち
    2024年01月22日
    31人がナイス!しています
  • 劉慈欣の書くSFのテーマって、どことなく懐かしさを感じるのはなぜだろう。『老神介護』は、最初こそ神様のみすぼらしさと情けなさに、にやにやしながら読んでいたのだけど、最後まで読むと『三体』と地続きのテ 劉慈欣の書くSFのテーマって、どことなく懐かしさを感じるのはなぜだろう。『老神介護』は、最初こそ神様のみすぼらしさと情けなさに、にやにやしながら読んでいたのだけど、最後まで読むと『三体』と地続きのテーマであることが分かった。続編と言える『扶養人類』に至っては、まんま『黒暗森林』なのである。好きなのは『彼女の眼を連れて』。読みながら、高校生の時に好きだった森下一仁のSFを思い出して、ジーンと胸が熱くなったのに、本人は書きたくて描いた作品ではないと後日語ったそうで、ちょっとがっかり。 …続きを読む
    マッピー
    2024年07月30日
    23人がナイス!しています

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