歌集 海蛇と珊瑚

歌集 海蛇と珊瑚

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2018年12月28日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
232
ISBN:
9784048764162

歌集 海蛇と珊瑚

  • 著者 藪内 亮輔
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2018年12月28日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
232
ISBN:
9784048764162

短歌で世界は変えられるか。


史上初、全選考委員が最高得点票を投じて角川短歌賞を受賞の著者が放つ第1歌集。
傘をさす一瞬ひとはうつむいて雪にあかるき街へ出てゆく
雨はふる、降りながら降る 生きながら生きるやりかたを教へてください
愛はつね逢ひをさびしくすることの雨の純銀に濡れてゐる花
寄りながら暗き言葉をうちかはす我らの肌で焼死せよ雪
月の脚しづかにのびてゆきふるる菜のはな菜のはなみんな菜のはな
それでゐてわたしはあなたをしなせるよ桜は落ちるときが炎だ

史上初、全選考委員が最高得点票を投じて角川短歌賞を受賞の著者が放つ第1歌集。
傘をさす一瞬ひとはうつむいて雪にあかるき街へ出てゆく
雨はふる、降りながら降る 生きながら生きるやりかたを教へてください
愛はつね逢ひをさびしくすることの雨の純銀に濡れてゐる花
寄りながら暗き言葉をうちかはす我らの肌で焼死せよ雪
月の脚しづかにのびてゆきふるる菜のはな菜のはなみんな菜のはな
それでゐてわたしはあなたをしなせるよ桜は落ちるときが炎だ

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「歌集 海蛇と珊瑚」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 近代短歌的な局所化=描写による抒情の表出が相当巧みで、もしかしたら(解説の永田和宏にもっとも高く評価されている)「花と雨」みたいなものを量産することも可能なのかもしれないけれど、おそらく作者はそういっ 近代短歌的な局所化=描写による抒情の表出が相当巧みで、もしかしたら(解説の永田和宏にもっとも高く評価されている)「花と雨」みたいなものを量産することも可能なのかもしれないけれど、おそらく作者はそういった表現が現代ではリアリティを持ち得ないと考えている(藪内亮輔「短歌にとって瞬間とは何か」参照)。だからこそメタ的な視点を導入し読者を没入させないための「露悪」が必要とされ、そこで生まれる抒情と露悪、愛と否定、歌と散文の葛藤が藪内の歌を詩として成り立たせているように思う。 …続きを読む
    2019年02月02日
    13人がナイス!しています
  • 起きていることから少し身を離しているような、冷ややかな視線を感じる短歌群。ほんとうはそこに身を置きたいのだけど、それをためらうようなため息を感じる。ことばの美しさを感じる歌が多い。 起きていることから少し身を離しているような、冷ややかな視線を感じる短歌群。ほんとうはそこに身を置きたいのだけど、それをためらうようなため息を感じる。ことばの美しさを感じる歌が多い。
    チェアー
    2019年09月04日
    12人がナイス!しています
  • ずっと読みたかった。言いさし、命令形、つよい言葉などの歌への組み込みかたが異常にうまい。なのに巻頭歌のような静かな情景描写も卓越していて、読んでいてしびれる。「詩は遊び? いやいや違ふ、かといつて夕焼 ずっと読みたかった。言いさし、命令形、つよい言葉などの歌への組み込みかたが異常にうまい。なのに巻頭歌のような静かな情景描写も卓越していて、読んでいてしびれる。「詩は遊び? いやいや違ふ、かといつて夕焼けは美しいだけぢやあ駄目だ」 …続きを読む
    全縁
    2022年06月27日
    10人がナイス!しています

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