それから

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
1968年08月29日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
352
ISBN:
9784041001080

それから

  • 著者 夏目 漱石
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
1968年08月29日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
352
ISBN:
9784041001080
友人の平岡に譲ったかつての恋人、三千代への、長井代助の愛は深まる一方だった。そして平岡夫妻に亀裂が生じていることを知る。道徳的批判を超え個人主義的正義に行動する知識人を描いた前期三部作の第2作。 友人の平岡に譲ったかつての恋人、三千代への、長井代助の愛は深まる一方だった。そして平岡夫妻に亀裂が生じていることを知る。道徳的批判を超え個人主義的正義に行動する知識人を描いた前期三部作の第2作。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「それから」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 描かれるのは、一見泰然自若として達観したように見える人物の理性のほころび。誠意と熱意を馬鹿にしていたくせに、理知があまりに巨大化したあげく情緒の支配に敗北してしまった男のタイミングはずれの素直な告白の 描かれるのは、一見泰然自若として達観したように見える人物の理性のほころび。誠意と熱意を馬鹿にしていたくせに、理知があまりに巨大化したあげく情緒の支配に敗北してしまった男のタイミングはずれの素直な告白の言葉は滑稽に思う読者もあるかもしれないが、不倫が犯罪であった時代背景もあいまって、私は色気や哀愁を感じほろりとしてしまった。人の心も世の中の構造も、所詮こんなもんだろうとたかを括って見下して自分勝手に生きていけるほど簡単なものではないと漱石に肩を叩かれたようである。そこに私は激励の意味と警告の意味を感じた。 …続きを読む
    mukimi
    2022年12月13日
    123人がナイス!しています
  • 近代の日本の姿が、漱石の視点で描かれています。人間は何のために働くのか、何を目的に働くのか。近代の日本が持つ課題、理性を無くし、脇目も振らず忙しなく新たなものへと進む、大きな組織と化した近代の日本への 近代の日本の姿が、漱石の視点で描かれています。人間は何のために働くのか、何を目的に働くのか。近代の日本が持つ課題、理性を無くし、脇目も振らず忙しなく新たなものへと進む、大きな組織と化した近代の日本への疑問が投げかけられている。文明は我らをして孤独せしむるものだ、と文中にある。近代の日本の陰は、現代において必ずしもないとは言えないと思う。代助と三千代の関係は社会の掟に反するものであるが、それを承知で「自然」を追及することもひとつのロマンなのかも。人生の転落は生々しい。愛とは何かを考えさせられた一冊。 …続きを読む
    2017年01月10日
    64人がナイス!しています
  • 舞台は1909年(明治42年)。東京帝国大学内に商科を設置するという文部省の意向に反対して、東京高等商業学校(一橋大学)の学生、卒業生および教授が一体となってストライキなどで抗議した学校騒動の話が書かれているの 舞台は1909年(明治42年)。東京帝国大学内に商科を設置するという文部省の意向に反対して、東京高等商業学校(一橋大学)の学生、卒業生および教授が一体となってストライキなどで抗議した学校騒動の話が書かれているので、時代が分かるということらしいです。 主人公の長井代助(東京帝国大学を卒業した30歳の高等遊民)、平岡常次郎(代助の中学時代からの友達)、平岡三千代(常次郎の妻)が主な登場人物。 明治の知識人というのは、三角関係が好きだったのかな?と思いながら読み終えました。😀 …続きを読む
    Kiyoshi Utsugi
    2023年06月28日
    45人がナイス!しています

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