岡山女

岡山女

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2000年11月30日
判型:
四六判
ページ数:
2
ISBN:
9784048732635

岡山女

  • 著者 岩井 志麻子
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2000年11月30日
判型:
四六判
ページ数:
2
ISBN:
9784048732635

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「岡山女」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 時は明治末期の岡山。妾だったころに突然男から刀で切り付けられ左目と美貌を失ったタミエ。引き換えに失ったはずに左目で人ならざる者が見えるようになり、今度はこれを活かして霊媒師として不気味な依頼者が次々と 時は明治末期の岡山。妾だったころに突然男から刀で切り付けられ左目と美貌を失ったタミエ。引き換えに失ったはずに左目で人ならざる者が見えるようになり、今度はこれを活かして霊媒師として不気味な依頼者が次々と訪ねてくるように。時代背景や岡山弁が当時の市井の様子が本作の世界観と絶妙にマッチしていていい。タミエも乾いた気性のようだが、両親についても同様で関係性も乾いているように見えるのが不気味だった。 …続きを読む
    しょう
    2025年03月31日
    40人がナイス!しています
  • ひたひたと岡山弁の語りが恐怖を連れてくる。囲われていた旦那に心中の道連れにされかけた女、切りつけられて失った片目の代わりに「霊感」を得た。それを新しい生業にと張り切る両親と始めた商売。そのもとへ相談に ひたひたと岡山弁の語りが恐怖を連れてくる。囲われていた旦那に心中の道連れにされかけた女、切りつけられて失った片目の代わりに「霊感」を得た。それを新しい生業にと張り切る両親と始めた商売。そのもとへ相談に訪れる人々が語るのは、羨望、嫉妬、恋情…その果ての惨劇が少しずつ見えてくる様は禍々しくも魅惑的で次々と聞きたくなる。最後の話は人の怖さが彼女にも襲いかかり、その黒々しさは、まさに「ぼっけえきょうてえ」 …続きを読む
    リッツ
    2020年08月29日
    32人がナイス!しています
  • 既視感覚えたら既読でした。ゆるりゆるりと怪しげな物語に誘われ恐ろしいのに妙に愛しいものを思い出すような心持ちに。しかし近づきすぎるとやはり危ない世界。無理心中から逃れた末、あの世のものや生霊と繋がった 既視感覚えたら既読でした。ゆるりゆるりと怪しげな物語に誘われ恐ろしいのに妙に愛しいものを思い出すような心持ちに。しかし近づきすぎるとやはり危ない世界。無理心中から逃れた末、あの世のものや生霊と繋がったタミエ。己と親の為にそれを新しい生業とした彼女のもとに持ち込まれる相談には後ろ暗さや秘密の想いが匂い、時に哀しい情に揺らぐ。そしてタミエの元にあらわれ教える存在も又この世のものでなく…。しかし彼女を危うくしたのは生身の人間だと最後で見せられ儚くて根深い業の物語は続く。 …続きを読む
    リッツ
    2025年08月23日
    20人がナイス!しています

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