モモコとうさぎ

モモコとうさぎ

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2018年02月01日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
320
ISBN:
9784041061619

モモコとうさぎ

  • 著者 大島 真寿美
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2018年02月01日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
320
ISBN:
9784041061619

現代を生きる若者の不安と憂鬱と活路を見事に描きだした青春放浪記!

モモコ、22歳。就活に失敗して、バイトもクビになって、そのまま大学卒業。もしかして私、誰からも必要とされてない――!?
そんなやり場のなさから、ひたすら、ちくちくと縫い物に没頭する日々。ここに籠もって、暗い現実を、なんとかやり過ごせたら。でもそうは問屋が卸さない。家を出る羽目になったモモコは知り合いの下宿を転々とし、3Kの肉体労働にも黙々と従事し、明日をも知れぬその日暮らしを続けるうちに、肌身離さず持ち歩いていたぬいぐるみのうさぎに導かれるように、いつしか自分のルーツともいうべき場所に漂着していて――。
外国人労働者、格差社会、限界集落、地方の共同体、超長寿社会……
のっぴきならない現実をつぶさに目の当たりにし、いかに自分が非力かを痛感するたび、自分が傷だらけになって崩壊していきそうで、とにかく怖くて。それでもその場その場で、野草のように地面に根を張ろうとするかそけき女子の意外にタフな生命力。
就職とはなんぞや。働くとは、生きるとは――。
寄るべない気持ちで、たゆたうように現代を生きるすべての若者の、云うに云われぬ不安と憂鬱と活路を余すところなく描き出した人生応援歌!
モモコ、22歳。就活に失敗して、バイトもクビになって、そのまま大学卒業。もしかして私、誰からも必要とされてない――!?
そんなやり場のなさから、ひたすら、ちくちくと縫い物に没頭する日々。ここに籠もって、暗い現実を、なんとかやり過ごせたら。でもそうは問屋が卸さない。家を出る羽目になったモモコは知り合いの下宿を転々とし、3Kの肉体労働にも黙々と従事し、明日をも知れぬその日暮らしを続けるうちに、肌身離さず持ち歩いていたぬいぐるみのうさぎに導かれるように、いつしか自分のルーツともいうべき場所に漂着していて――。
外国人労働者、格差社会、限界集落、地方の共同体、超長寿社会……
のっぴきならない現実をつぶさに目の当たりにし、いかに自分が非力かを痛感するたび、自分が傷だらけになって崩壊していきそうで、とにかく怖くて。それでもその場その場で、野草のように地面に根を張ろうとするかそけき女子の意外にタフな生命力。
就職とはなんぞや。働くとは、生きるとは――。
寄るべない気持ちで、たゆたうように現代を生きるすべての若者の、云うに云われぬ不安と憂鬱と活路を余すところなく描き出した人生応援歌!

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「モモコとうさぎ」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 逃避かもしれないー甘く見てたかもしれないー何がしたいのかーそんなことに心当たりが有るのは若者だけじゃないよね。だけど、なんとか折り合いをつけて生きてるんだよね。大島さんの世界はちょっと優しくて、ちょっ 逃避かもしれないー甘く見てたかもしれないー何がしたいのかーそんなことに心当たりが有るのは若者だけじゃないよね。だけど、なんとか折り合いをつけて生きてるんだよね。大島さんの世界はちょっと優しくて、ちょっと考えさせられるんだ。モモコはそこの貴女だったかもしれない。未来の誰かだろうとも思う。私は『お針』は苦手だけれど・・モモコはきっと大丈夫。ちくちくちく・・ …続きを読む
    いつでも母さん
    2018年03月01日
    183人がナイス!しています
  • タイトルと装丁から、ファンタジックな作品かと想像したが、意外にもシリアスで、内容もとても良かった。主人公、モモコは家庭に事情を抱え、22歳で就活にも失敗して引き籠ってしまう。前半部のモモコの煮え切らな タイトルと装丁から、ファンタジックな作品かと想像したが、意外にもシリアスで、内容もとても良かった。主人公、モモコは家庭に事情を抱え、22歳で就活にも失敗して引き籠ってしまう。前半部のモモコの煮え切らない姿にイライラしたが、ある時リュックにうさぎのぬいぐるみを詰め込み家出する。それからの物語が俄然面白くなってきた。いろんな人との出会いや体験を通し、モモコは自立し成長していく姿にエールを送りたくなった。就職して平凡に暮らす生活だけが正しいのか、疑問を投げかけられた一冊だった。 …続きを読む
    のぶ
    2018年03月04日
    100人がナイス!しています
  • いつかの『本の雑誌』で紹介されていたのが読みたいと思ったきっかけだったと思うが、こういう内容だとは読み始めてから知った。あまりリアリスティックではなかったが、本当にあったら困った話だ。 いつかの『本の雑誌』で紹介されていたのが読みたいと思ったきっかけだったと思うが、こういう内容だとは読み始めてから知った。あまりリアリスティックではなかったが、本当にあったら困った話だ。
    takaC
    2018年04月19日
    98人がナイス!しています

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著者紹介

大島 真寿美(おおしま ますみ)

愛知県出身。「春の手品師」で第74回文學界新人賞受賞。著書に『ピエタ』『あなたの本当の人生は』など。

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