幾千の夜、昨日の月

幾千の夜、昨日の月

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2011年12月26日
判型:
四六判
ページ数:
192
ISBN:
9784041100660

幾千の夜、昨日の月

  • 著者 角田 光代
  • デザイン 角川書店装丁室 都甲玲子
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2011年12月26日
判型:
四六判
ページ数:
192
ISBN:
9784041100660

昔も今も、どこにいても巡ってきた「夜」の、忘れがたい時間を描くエッセイ

不安と期待をもって降りたった異国の旅先で、母を見舞い、消灯時間が過ぎたあとの病室で、夜を徹して友と語り合った夏の林間学校で……夜は時に、私たちがひとりであることを思い出させる――傑作エッセイ! 不安と期待をもって降りたった異国の旅先で、母を見舞い、消灯時間が過ぎたあとの病室で、夜を徹して友と語り合った夏の林間学校で……夜は時に、私たちがひとりであることを思い出させる――傑作エッセイ!

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「幾千の夜、昨日の月」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 結構長く生きてきたので私は今日までどれくらいの夜を過ごし来たのだろうと、フト考えてみた。幼い頃の決まって親戚の家に私だけが泊まりにいってはしゃいだ後その夜に天井を見つめながら、お母さんに会いたくて声を 結構長く生きてきたので私は今日までどれくらいの夜を過ごし来たのだろうと、フト考えてみた。幼い頃の決まって親戚の家に私だけが泊まりにいってはしゃいだ後その夜に天井を見つめながら、お母さんに会いたくて声を出さずに泣いた事。危篤の知らせに急いで乗った飛行機そして病院までのタクシーの窓から見えたふるさとの夜。泊まり込んだ病院の夜。心細さに震えたあの夜この夜。夫婦二人での島旅で満天の星に吸い込まれそうになった夜。この作品を読んで私の知っている夜、知らない夜、これから知るであろう夜を思った。 …続きを読む
    おくちゃん🌹柳緑花紅
    2016年06月21日
    105人がナイス!しています
  • 「夜」をテーマにしたエッセイ。短編小説のような印象を受ける、夜と自分の物語。はじめの「かつて私に夜はなかった」は「子どものころには夜がなかった」で始まる。夜は眠ってしまうから自分が夜の中にいないのだ。 「夜」をテーマにしたエッセイ。短編小説のような印象を受ける、夜と自分の物語。はじめの「かつて私に夜はなかった」は「子どものころには夜がなかった」で始まる。夜は眠ってしまうから自分が夜の中にいないのだ。だから夜が怖い。本来あるはずのないものだから。こうした夜の存在はが年齢と共に変わっていく。身近な場所、旅先、様々な場所の「夜」が描かれるが、変わっているのは「夜」ではなく、著者の方だ。一人の人間の成長(成熟)によって同じ場所の夜も変わる。やはり小説を読んだような読後感。 …続きを読む
    崩紫サロメ
    2021年10月12日
    43人がナイス!しています
  • かなりのビビリとかかれていますが、どうしてどうして、かなりのツワモノでした。 先進国ではない旅先に、事前に調べもせずに旅立ったり、安宿に泊まったりを女一人では、ビビリでなくても難しいはず。 天晴れです。 かなりのビビリとかかれていますが、どうしてどうして、かなりのツワモノでした。 先進国ではない旅先に、事前に調べもせずに旅立ったり、安宿に泊まったりを女一人では、ビビリでなくても難しいはず。 天晴れです。 確かに一人旅の時、寝る前や、夜汽車から降り立った明け方の町で、人気の無いシ〜ンとした中に一人っきりだと胸がキュ〜ンとなります。 その圧倒的な孤独感は、病みつきになったりした事もあったなぁと思い出しました。 普段の生活の中での夜のエッセイでは、飲んだ時の事が多かったので共感できませんでした。 …続きを読む
    ぶんこ
    2015年01月09日
    39人がナイス!しています

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