私の家では何も起こらない

私の家では何も起こらない

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2010年01月08日
判型:
四六判
ISBN:
9784840131650

私の家では何も起こらない

  • 著者 恩田 陸
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2010年01月08日
判型:
四六判
ISBN:
9784840131650

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「私の家では何も起こらない」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 人によって何を怖いと感じるかは異なります。それまで生きてきた中での経験の積み重ねが、その人にとっての怖さを形作っていきます。『あたししかいないのに、淋しい感じがしないって。なんだか人がいっぱいいるよう 人によって何を怖いと感じるかは異なります。それまで生きてきた中での経験の積み重ねが、その人にとっての怖さを形作っていきます。『あたししかいないのに、淋しい感じがしないって。なんだか人がいっぱいいるような気がするって』、という表現が出てきても何故だか怖くなくなっていく不思議な物語。「私の家では何も起こらない」。そう、あちらの世界の方は何も起こさない、こちらの世界の我々が勝手に匂わない匂いを感じたり、居もしないものが見えると叫んだりするだけと気づかされるこの物語。恩田さんの筆の上手さを改めて感じた作品でした。 …続きを読む
    さてさて
    2021年03月26日
    295人がナイス!しています
  • 『幽霊屋敷』とのいわくつきの古い洋館。過去より持ち主が転々とした丘の上の洋館には、やはり「何かある」・・ぞくっとするけど美しい筆致はさすが恩田さんという印象で、次元もどこの国かもはっきりわからない不思 『幽霊屋敷』とのいわくつきの古い洋館。過去より持ち主が転々とした丘の上の洋館には、やはり「何かある」・・ぞくっとするけど美しい筆致はさすが恩田さんという印象で、次元もどこの国かもはっきりわからない不思議な世界に迷い込んで、一気読み。ちょっとグロいところもあったけど面白かった。特に『俺と彼らと彼女たち』は結末に快哉。古い洋館の中にいるような装丁も世界観にぴったり。 …続きを読む
    しろいるか
    2011年06月28日
    162人がナイス!しています
  • 最近の恩田作品はやや難解なものが多かったのですが、本作は恩田さんらしくそれでいてとても解りやすい秀作。幽霊屋敷を舞台に繰り広げられたのは陰惨な事件ばかりなのですが、目をそむけたくなるような嫌悪感を感じ 最近の恩田作品はやや難解なものが多かったのですが、本作は恩田さんらしくそれでいてとても解りやすい秀作。幽霊屋敷を舞台に繰り広げられたのは陰惨な事件ばかりなのですが、目をそむけたくなるような嫌悪感を感じない。それどころかとても美しく感じてしまうのは恩田ワールドが見事に作り込まれているせいでしょうか。スプラッタホラーになりそうな話なのに、切なく哀しくそして美しい。恩田さんの手腕に脱帽です。味付けも様々で恩田さんの様々な色を見せていただけた見事な連作短編集。〆に書き下ろしも加えられた贅沢な逸品。 …続きを読む
    nyanco
    2010年01月31日
    155人がナイス!しています

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