しのびよる破局 生体の悲鳴が聞こえるか

しのびよる破局 生体の悲鳴が聞こえるか

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2010年10月23日
判型:
文庫判
ページ数:
224
ISBN:
9784043417124
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しのびよる破局 生体の悲鳴が聞こえるか

  • 著者 辺見 庸
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2010年10月23日
判型:
文庫判
ページ数:
224
ISBN:
9784043417124

"破局"が同時進行する、かつてない時代。人間は、私たちはどうあるべきか

世界金融危機が叫ばれたが、”破局”は経済だけに限らない。価値観や道義、人間の内面まで崩壊の道を歩む”現代”を切り取る。大反響を巻き起こしたNHK・ETV特集を再構成し大幅補充した警鐘の書。 世界金融危機が叫ばれたが、”破局”は経済だけに限らない。価値観や道義、人間の内面まで崩壊の道を歩む”現代”を切り取る。大反響を巻き起こしたNHK・ETV特集を再構成し大幅補充した警鐘の書。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「しのびよる破局 生体の悲鳴が聞こえるか」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • <人びとを病むべく導きながら、健やかにと命じる>システム,或いは『器官のない身体』としての資本主義.外的な存在としてあるだけではなく,既に我々の内部/心性に深く根付いてしまった末期のそれに,果たして人間 <人びとを病むべく導きながら、健やかにと命じる>システム,或いは『器官のない身体』としての資本主義.外的な存在としてあるだけではなく,既に我々の内部/心性に深く根付いてしまった末期のそれに,果たして人間の生体は耐え得るのか.経済の回復を愚直(或いは浅薄)に望むのではなく,人間とはどうあるべきなのか,内面を反復して思索することこそ今求められているのではないか.真摯にして強靭な問いかけに満ちた警鐘の書. …続きを読む
    YO)))
    2012年09月18日
    10人がナイス!しています
  • 価値があるか、儲かるか、生産性があるか。全て資本主義の尺度で測られ、蔑ろにされる人間。普段生活していて、さも当たり前かのように語られ、判断していることに疑いを挟むことの重要さ。本当にそうなのかと。言葉 価値があるか、儲かるか、生産性があるか。全て資本主義の尺度で測られ、蔑ろにされる人間。普段生活していて、さも当たり前かのように語られ、判断していることに疑いを挟むことの重要さ。本当にそうなのかと。言葉さえもが商売の道具にされ、上滑りの聞こえの良い言葉がもてはやされる。内実は伴っていない。マチエールという言葉。質感ということだが、デジタル化され真で正であるかのように見えるものに無いものだ。それを取り戻すこと。人間のためのシステムであってシステムのための人間ではない。言葉も同様だ。鋭い警告の書。何度も読む。 …続きを読む
    魚53
    2023年01月19日
    5人がナイス!しています
  • サブプライム・ローンの破綻等を契機とする世界的金融危機。これをどう見るか。単に景気の回復だけが問題だと見る向きもあるが、著者はこれを資本主義の末期症状と捉える。ただし、経済システム論だけの問題ではない サブプライム・ローンの破綻等を契機とする世界的金融危機。これをどう見るか。単に景気の回復だけが問題だと見る向きもあるが、著者はこれを資本主義の末期症状と捉える。ただし、経済システム論だけの問題ではない。人間性の問題でもある。つまり、問題は既に存在していたのだが、それが金融危機によって剥き出しになったにすぎない。著者の省察はラディカルな資本主義批判を基礎に持つが、それを支えるのは難解な理論や概念ではなく極めて人間的な感性であり、例えば、路上生活者に対して痛みを感じるかどうかといったことである。 …続きを読む
    gilzer
    2013年02月07日
    4人がナイス!しています

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