沈黙/アビシニアン

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2003年07月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
608
ISBN:
9784043636020

沈黙/アビシニアン

  • 著者 古川 日出男
  • イラスト 樋上 公美子
  • 定価: 円(本体円+税)
発売日:
2003年07月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
608
ISBN:
9784043636020

純粋な悪意と純粋な愛。推理作家協会賞受賞の著者が描く、二つの幻想世界

あらゆる声と言語を操った、鹿爾。数千枚のレコードを残した修一郎。二人の血を引くあたし。(「沈黙」)「あなたには痛みがある」。字の読めない彼女に、ぼくは胸を焦がした。(「アビシニアン」)

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「沈黙/アビシニアン」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 1作目「13」2作目「沈黙」3作目「アビシニアン」。最初の3作で「自分は何を物語っていくのか?」ってのが、ちゃんとある。色を、音を、声を、耳を、嗅覚を、文字を。5感と肉体を総動員して生き抜くってことを 1作目「13」2作目「沈黙」3作目「アビシニアン」。最初の3作で「自分は何を物語っていくのか?」ってのが、ちゃんとある。色を、音を、声を、耳を、嗅覚を、文字を。5感と肉体を総動員して生き抜くってことを。音楽と映画と物語、エンタテイメントであるそれらへのリスペクト。悪と愛がわかりやすいのは初期作品だから?にしても鳥肌がたつ。「音楽だけが悪を」。音楽と文学を題材に、日出男以外の誰がこんな物語をつくれるだろう。悪をほふるその行為、そのかたちにも悪は胚まれる、悲痛。言葉は通じなくても声は伝わる、歌は届くのだ。 …続きを読む
    さっとる◎
    2017年02月25日
    40人がナイス!しています
  • 『アビシニアン』は『沈黙』のスピンオフという位置づけ(解説によれば)だそうなのだが、読後の「なんか持ってかれた」感は、『アビシニアン』に軍配が上がる。どんな小説だったか、と考えようとしても定まらなくて 『アビシニアン』は『沈黙』のスピンオフという位置づけ(解説によれば)だそうなのだが、読後の「なんか持ってかれた」感は、『アビシニアン』に軍配が上がる。どんな小説だったか、と考えようとしても定まらなくて、頭のなかの街に靄をかけられたような気持ち。でもその靄は、山の上で雲にまかれたのとおなじ凛冽で透明なにおいがして、もうしばらくその中に居たいと思えて、じきに晴れてしまうと思うと名残惜しくなる。視界が開けて見える景色は、靄に包まれる前と違っているのだろうか。何かが失われていて、そのぶん澄んで見えるかもしれない。 …続きを読む
    上田氏
    2020年05月04日
    22人がナイス!しています
  • 「沈黙」:カリブの幽霊船から生まれた流離いの音楽ルコ。その足跡を辿る薫子の物語。古川日出男の二作目。最近の作品と比べると文章は読みやすいが色々過剰。この後に書かれる「聖家族」や「南無ロック…」といった 「沈黙」:カリブの幽霊船から生まれた流離いの音楽ルコ。その足跡を辿る薫子の物語。古川日出男の二作目。最近の作品と比べると文章は読みやすいが色々過剰。この後に書かれる「聖家族」や「南無ロック…」といった作品のモチーフが詰まっている。人々の悪意を解放する純粋な悪。対峙するのは生きる音楽となった獰猛な舌。悪との対決はダークな世界観のアメコミ映画のよう。いささか厨二感を感じつつも非常に好み。悪が外形的に決まるなら、悪を殺す行為もまた悪になる。音の消えた世界でつけられた逆賊の称号。最後の歌が地獄からの祈りに思えた。 …続きを読む
    ボン
    2019年10月14日
    19人がナイス!しています

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