遠い唇

遠い唇

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2019年11月21日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
224
ISBN:
9784041081686
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遠い唇

  • 著者 北村 薫
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2019年11月21日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
224
ISBN:
9784041081686

小さな謎は、大切なことへの道しるべ――ミステリの巨人が贈る極上の謎解き

コーヒーの香りでふと思い出す学生時代。今は亡き、慕っていた先輩から届いた葉書には謎めいたアルファベットの羅列があった。小さな謎を見つめれば、大切な事が見えてくる。北村薫からの7つの挑戦。 コーヒーの香りでふと思い出す学生時代。今は亡き、慕っていた先輩から届いた葉書には謎めいたアルファベットの羅列があった。小さな謎を見つめれば、大切な事が見えてくる。北村薫からの7つの挑戦。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「遠い唇」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 何度も読み返したくなる爽快感。染みた葉書から漂ってくるコーヒーの薫り。今この場では直接言えなかったことも、数多の夜を越えて記された謎から見えてくる。同じ空の下で私たちは幾度も夢を追いかけては見失い、諦 何度も読み返したくなる爽快感。染みた葉書から漂ってくるコーヒーの薫り。今この場では直接言えなかったことも、数多の夜を越えて記された謎から見えてくる。同じ空の下で私たちは幾度も夢を追いかけては見失い、諦めかけては微かな希望を見つける。星の光も届かないほどに遠くなった夜空に浮かぶ無邪気な微笑み。難解な絡みほど解きたくなるものだが、一度でも濡れればより固く結ばれる。力一杯に解して仮に真実を知ることが出来たからといって、心までを平穏に向かわすとは限らない。そこに残るのは結局、複雑に絡み合った感情の余韻だけである。 …続きを読む
    やすらぎ
    2023年06月28日
    213人がナイス!しています
  • 何と言っても「続・二銭銅貨」。ちょうど乱歩の『心理試験』の復刻本の冒頭、当の「二銭銅貨」を読んでいる最中だったので、驚きも数倍。「やってくれましたなぁ」という作品。「ビスケット」はオーソドックスなミス 何と言っても「続・二銭銅貨」。ちょうど乱歩の『心理試験』の復刻本の冒頭、当の「二銭銅貨」を読んでいる最中だったので、驚きも数倍。「やってくれましたなぁ」という作品。「ビスケット」はオーソドックスなミステリ。巫弓彦という名前に記憶があったのに、思い出せない。「付記」を読んで疑問氷解。『冬のオペラ』の探偵役でしたか! もう一度読みたい。「解釈」は、昨日読んだかんべ先生が乗り移ったのではないか、と思ってしまった珍作。笑えます。北村作品の奥行きの広さがうかがえます。 …続きを読む
    へくとぱすかる
    2019年12月08日
    146人がナイス!しています
  • 謎解きがもたらす余韻、の一冊。良かった。バラエティに富んだ謎解き七篇は第一話の「遠い唇」でいきなり珠玉の味わい。この小さな謎解き後の余韻、謎解きの爽快感がいきなりせつなさに姿を変えて心に残るこの余韻が 謎解きがもたらす余韻、の一冊。良かった。バラエティに富んだ謎解き七篇は第一話の「遠い唇」でいきなり珠玉の味わい。この小さな謎解き後の余韻、謎解きの爽快感がいきなりせつなさに姿を変えて心に残るこの余韻がたまらない。心のどこかがキュッとした、その瞬間をたしかに感じた。香りやもので呼び起こされるあの時。時を経て受け取るあの時のあの想い。こういう形で想いが大切な人の心に残る…これもまた幸せの一つなんじゃないかしら。そしてこの作品が自分の心にも忘れがたいものとして残る…うん、なんか今、すごく幸せ。 …続きを読む
    ちょろこ
    2020年01月30日
    132人がナイス!しています

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