髪結百花

髪結百花

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2018年12月14日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
240
ISBN:
9784041075258

髪結百花

  • 著者 泉 ゆたか
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2018年12月14日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
240
ISBN:
9784041075258

吉原を舞台に、女の人生模様を情感豊かに謳いあげる時代小説。

ここまで優れた作品を上梓した作者を、ただただ絶賛したい――。(書評家・細谷正充)

吉原を舞台に、女の生き様を描いた人生賛歌。
遊女に夫を寝取られ離縁したばかりの梅は、生家に戻って髪結の母の手伝いを始める。
心の傷から、吉原で働く女たちと距離を置いていたが、当代一の美しさを誇る花魁の紀ノ川や、
寒村から売られてきた禿のタネと出会い、少しずつ生気を取り戻していった。
そんな中、紀ノ川の妊娠が発覚し――。
男と女の深い溝、母娘の複雑な関係、吉原で生きざるを得ない女たちのやるせなさ。
絶望の中でも逞しく生きていこうとする女たちを濃密に描く。
ここまで優れた作品を上梓した作者を、ただただ絶賛したい――。(書評家・細谷正充)

吉原を舞台に、女の生き様を描いた人生賛歌。
遊女に夫を寝取られ離縁したばかりの梅は、生家に戻って髪結の母の手伝いを始める。
心の傷から、吉原で働く女たちと距離を置いていたが、当代一の美しさを誇る花魁の紀ノ川や、
寒村から売られてきた禿のタネと出会い、少しずつ生気を取り戻していった。
そんな中、紀ノ川の妊娠が発覚し――。
男と女の深い溝、母娘の複雑な関係、吉原で生きざるを得ない女たちのやるせなさ。
絶望の中でも逞しく生きていこうとする女たちを濃密に描く。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「髪結百花」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 【遊廓部課題】まずはその美しい装丁に見入る。表紙をめくるとタイトルページの裏側にも花魁の衣装の意匠が、という凝った趣向。遊女に夫を寝盗られ離縁した髪結いの梅が、出入りする遊廓で見聞きする人間模様。副主 【遊廓部課題】まずはその美しい装丁に見入る。表紙をめくるとタイトルページの裏側にも花魁の衣装の意匠が、という凝った趣向。遊女に夫を寝盗られ離縁した髪結いの梅が、出入りする遊廓で見聞きする人間模様。副主人公的な花魁が身ごもり遊廓を追い出されるあたりから、物語は佳境に。遊廓の華やかさと裏、人と人との助け合い、絶望しかない人生の中でも逞しく生きようとする女たち。ここでは男は、脇役ですらない。各章で結われる髪型を検索しつつ、遊廓の中に遊ばせてもらえた、せつなくも美しい作品。 …続きを読む
    ミカママ
    2019年10月06日
    458人がナイス!しています
  • 本を手にした瞬間「これは面白いぞ」と予感することがあります。まさしく、これがそれでした。初読み作家だが、粋なタイトルと装丁が暗示してくれた。また、廓を舞台にした小説はずいぶん読んできたが、女髪結の視点 本を手にした瞬間「これは面白いぞ」と予感することがあります。まさしく、これがそれでした。初読み作家だが、粋なタイトルと装丁が暗示してくれた。また、廓を舞台にした小説はずいぶん読んできたが、女髪結の視点で花魁、遊女たちを描いた作品は初めてだ。生き馬の目を抜く吉原で生きていこうとする女たちの心に秘めた情念、逞しさが丁寧に綴られた物語です。離縁された髪結の梅を励ます、花魁紀ノ川の機知に富んだ一言が味が良い。「お梅さんは、嫌な女じゃないよ。嫌な女房だっただけだよ」。とても中身の濃い面白い本でした。 …続きを読む
    じいじ
    2019年06月12日
    115人がナイス!しています
  • 哀しみを奥に秘めて生き抜こうとする覚悟が、痛いがたくましい。髪結も花魁も、女性は腹が据わったら怖いもの無しなのだ。 哀しみを奥に秘めて生き抜こうとする覚悟が、痛いがたくましい。髪結も花魁も、女性は腹が据わったら怖いもの無しなのだ。
    おつぼねー
    2019年05月16日
    57人がナイス!しています

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