青山に在り

青山に在り

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2018年12月07日
判型:
四六変形判
商品形態:
単行本
ページ数:
320
ISBN:
9784041072301

青山に在り

  • 著者 篠 綾子
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2018年12月07日
判型:
四六変形判
商品形態:
単行本
ページ数:
320
ISBN:
9784041072301

今いる場所を死所と定めて、尊く生きよ――傑作歴史青春小説!

川越藩筆頭家老、小河原左宮の息子・左京は学問と剣術いずれにも長け、将来を嘱望される13歳の少年。
ある日、城下の村の道場で出逢った貧しい農民出身の少年・時蔵が、姿形から剣の腕に至るまで、あまりにも瓜二つだったため、お互い自分の出自に疑いを持つ。
しかし他人のそら似らしいとわかると、時蔵の家に寄寓していた従妹のお通をまじえ、身分の差を超えた豊かな友情を育んでいく。
ある出来事を機に袂を分かった二人だったが、折しも尊皇攘夷や世直し一揆の風が全国に吹き荒れ、自衛のため、川越藩にも農兵部隊を創設し兵力として活用すべきではとの意見が持ち上がる。
時蔵は反対の意見を、百姓たちの代表として家老に訴え出るという。やり方を間違えれば強訴とも受け取られかねず、左京は友の為一肌ぬぐべく、時蔵のもとに馬を走らせる。
その先には、思いもかけない運命の悪戯が待ち受けていて…・…義心、友情、ほのかな恋心、そして子供時代との永遠の訣別。
ひたむきな少年の青春をダイナミックな時代背景と川越の風物に寄せて、生き生きと浮かびあがらせた傑作歴史青春小説!
川越藩筆頭家老、小河原左宮の息子・左京は学問と剣術いずれにも長け、将来を嘱望される13歳の少年。
ある日、城下の村の道場で出逢った貧しい農民出身の少年・時蔵が、姿形から剣の腕に至るまで、あまりにも瓜二つだったため、お互い自分の出自に疑いを持つ。
しかし他人のそら似らしいとわかると、時蔵の家に寄寓していた従妹のお通をまじえ、身分の差を超えた豊かな友情を育んでいく。
ある出来事を機に袂を分かった二人だったが、折しも尊皇攘夷や世直し一揆の風が全国に吹き荒れ、自衛のため、川越藩にも農兵部隊を創設し兵力として活用すべきではとの意見が持ち上がる。
時蔵は反対の意見を、百姓たちの代表として家老に訴え出るという。やり方を間違えれば強訴とも受け取られかねず、左京は友の為一肌ぬぐべく、時蔵のもとに馬を走らせる。
その先には、思いもかけない運命の悪戯が待ち受けていて…・…義心、友情、ほのかな恋心、そして子供時代との永遠の訣別。
ひたむきな少年の青春をダイナミックな時代背景と川越の風物に寄せて、生き生きと浮かびあがらせた傑作歴史青春小説!

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

序章
一章 縁
二章 甘酒
三章 さらぬ別れ
四章 武州世直し一揆
五章 青山の賦
六章 お通の客
七章 子の日の松
八章 富津陣屋
九章 烈日
十章 道

「青山に在り」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • なんたって家老である父・佐宮がかっこいい!小賢しい舎人には私が言ってやる「置かれた場所で咲け!」と。自分の中で昇華出来ずにこんな復讐は救いが無い。恨みから得るものは哀しみだけだ。人は生まれではなく育ち なんたって家老である父・佐宮がかっこいい!小賢しい舎人には私が言ってやる「置かれた場所で咲け!」と。自分の中で昇華出来ずにこんな復讐は救いが無い。恨みから得るものは哀しみだけだ。人は生まれではなく育ちだ。己の出生の真実を知ってそれでも強く生きるのは、そう育ててもらったからだ。見本になる親がいたから。友である兄弟がいるから。幕末、時代の過渡期に左京よ、時蔵よ、尊い人生を生きて行け。いい物語を読んだ。そんな感じ。 …続きを読む
    いつでも母さん
    2019年01月12日
    185人がナイス!しています
  • 江戸末期。二人の川越藩士が農民の暴動を鎮圧するため領地に向かった。一人が誤って農民に斬り殺され、切り殺した農民は自死する。残された双子は別々に育てられる。殺された藩士は病死とされ、家督を息子が継ぐ。農 江戸末期。二人の川越藩士が農民の暴動を鎮圧するため領地に向かった。一人が誤って農民に斬り殺され、切り殺した農民は自死する。残された双子は別々に育てられる。殺された藩士は病死とされ、家督を息子が継ぐ。農民の双子と藩士の息子、3人の若者の人生が交錯し、幕末から明治へと時代が移り「武士」の存在価値がなくなっていく。清廉に生きた武士とその養子、父の仇は自死しやり場のない怒りを抱き続ける息子。それぞれの思いが癒されることなく時代は流れていく。葉室麟さんの作品の雰囲気を持ち、男性を見守る女性の姿も巧みに描かれている。 …続きを読む
    藤枝梅安
    2020年07月03日
    84人がナイス!しています
  • 篠さんの川越愛溢れる物語。小河原左宮も白井宣左衛門も冨津陣屋をめぐる攻防も実在のもので地元では有名なエピソードらしい。葉室麟作品を彷彿させるような静かな強さもある幕末物だった。舎人がタイトルのように生 篠さんの川越愛溢れる物語。小河原左宮も白井宣左衛門も冨津陣屋をめぐる攻防も実在のもので地元では有名なエピソードらしい。葉室麟作品を彷彿させるような静かな強さもある幕末物だった。舎人がタイトルのように生きることが出来れば彼自身にとっても充実した人生を送ることが出来たのではないだろうかと思ったり、育った環境は違っても左京と時蔵には共通する性格があって、そういうものを資質と呼ぶのだろうかと思ったりしながら読み終えた。 …続きを読む
    真理そら
    2021年10月06日
    64人がナイス!しています

powered by 読書メーター

この著者の商品

最近チェックした商品