超限戦 21世紀の「新しい戦争」

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2020年01月10日
判型:
新書判
商品形態:
新書
ページ数:
328
ISBN:
9784040822402
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超限戦 21世紀の「新しい戦争」

  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2020年01月10日
判型:
新書判
商品形態:
新書
ページ数:
328
ISBN:
9784040822402

軍事と非軍事――境界を曖昧にする手法が21世紀の「戦争の形」である

超限戦とはは「戦争と非戦争」、「軍事と非軍事」という全く別の世界の間に横たわっていたすべての境界が打ち破られる在り方。本書刊行後の2014年にはロシアの新軍事ドクトリンにこの内容に近いものが提示され、世界各国はこれを「ハイブリッド戦」と呼ぶようになったのです。令和2年8月に刊行された『令和2年版 日本の防衛 防衛白書』にも「ハイブリッド戦」が表記されました。本書で提示される「非軍事の戦争行動」は以下のようなものがあります。

・貿易戦(国内貿易用の国際運用や関税障壁の恣意的な設定と破棄等)
・金融戦(非国家組織が非軍事手段を用いて主権国家に仕掛ける非武力戦争)
・新テロ戦(伝統的なテロに比べて規模が大きい)
・生態戦(遠くない将来、「エルニーニョ」「ラニーニャ」現象が人工的に作られる)

ほかにも密輸戦(経済秩序に打撃)、メディア戦(他国の世論を誘導)、麻薬戦、ハッカー戦、技術戦(標準を作って特許を独占)、資源戦、経済援助戦(恩恵を施してコントロール下に置く)、文化戦(異分子を同化させる)……。戦争の姿はかつてとは大きく変わったのです。

【目次】
第1部 新戦争論
第一章 いつも先行するのは兵器革命
第二章 戦争の顔がぼやけてしまった
第三章 教典に背く教典
第四章 アメリカ人は象のどこを触ったのか

第2部 新戦法論
第五章 戦争ギャンブルの新たな見方
第六章 勝利の方法を見出す――側面から剣を差す
第七章 すべてはただ一つに帰する――超限の組み合わせ
第八章 必要な原則

※本書は2001年12月に共同通信社より刊行された単行本を内容そのままに角川新書の1冊として復刊したものです
超限戦とはは「戦争と非戦争」、「軍事と非軍事」という全く別の世界の間に横たわっていたすべての境界が打ち破られる在り方。本書刊行後の2014年にはロシアの新軍事ドクトリンにこの内容に近いものが提示され、世界各国はこれを「ハイブリッド戦」と呼ぶようになったのです。令和2年8月に刊行された『令和2年版 日本の防衛 防衛白書』にも「ハイブリッド戦」が表記されました。本書で提示される「非軍事の戦争行動」は以下のようなものがあります。

・貿易戦(国内貿易用の国際運用や関税障壁の恣意的な設定と破棄等)
・金融戦(非国家組織が非軍事手段を用いて主権国家に仕掛ける非武力戦争)
・新テロ戦(伝統的なテロに比べて規模が大きい)
・生態戦(遠くない将来、「エルニーニョ」「ラニーニャ」現象が人工的に作られる)

ほかにも密輸戦(経済秩序に打撃)、メディア戦(他国の世論を誘導)、麻薬戦、ハッカー戦、技術戦(標準を作って特許を独占)、資源戦、経済援助戦(恩恵を施してコントロール下に置く)、文化戦(異分子を同化させる)……。戦争の姿はかつてとは大きく変わったのです。

【目次】
第1部 新戦争論
第一章 いつも先行するのは兵器革命
第二章 戦争の顔がぼやけてしまった
第三章 教典に背く教典
第四章 アメリカ人は象のどこを触ったのか

第2部 新戦法論
第五章 戦争ギャンブルの新たな見方
第六章 勝利の方法を見出す――側面から剣を差す
第七章 すべてはただ一つに帰する――超限の組み合わせ
第八章 必要な原則

※本書は2001年12月に共同通信社より刊行された単行本を内容そのままに角川新書の1冊として復刊したものです

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

日本語版への序文
序文

第1部 新戦争論

第一章 いつも先行するのは兵器革命
ハイテク戦争とは何か
兵器に合わせた戦争と、戦争に合わせた兵器開発
新概念の兵器と、兵器の新概念
兵器の「慈悲化」傾向

第二章 戦争の顔がぼやけてしまった
何のために、誰のために戦うのか
どこで戦うのか
誰が戦うのか
どんな手段、どんな方式で戦うのか

第三章 教典に背く教典
「露の如き」同盟
タイミングがよかった「改組法」
「空地一体戦」をさらに遠く超えて
地上戦の王者は誰だ
勝利の背後に隠されたもう一本の手
多くの断面を持つリンゴ

第四章 アメリカ人は象のどこを触ったのか
軍種の垣根の下で伸びた手
贅沢病と死傷者ゼロ
グループ、遠征軍、一体化部隊
統合戦役から全次元作戦へ――徹底した悟りまであと一歩


第2部 新戦法論

第五章 戦争ギャンブルの新たな見方
戦雲の陰影を取り払う
ルールの破壊と失効した国境
戦争の大御所の作ったカクテル
足し算でゲームに勝つ方法

第六章 勝利の方法を見出す――側面から剣を差す
黄金分割の法則との暗合
勝利の語法――「偏正律」
主と全:偏正式組み合わせの要点
法則であって定式ではない

第七章 すべてはただ一つに帰する――超限の組み合わせ
超国家的組み合わせ
超領域的組み合わせ
超手段的組み合わせ
超段階的組み合わせ

第八章 必要な原則
全方向度
リアルタイム性
有限の目標
無限の手段
非均衡
最少の消耗
多次元の協力
全過程のコントロール

結び
後記
監修者・訳者あとがき

「超限戦 21世紀の「新しい戦争」」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 1999年に中国で刊行され、9.11を予言したと言われている本。現役の中国軍将校が、今後の戦争について論じる。あらゆるものが手段となり、すべての兵器と技術が組み合わされ、戦争と非戦争、軍事と非軍事、軍人と非軍 1999年に中国で刊行され、9.11を予言したと言われている本。現役の中国軍将校が、今後の戦争について論じる。あらゆるものが手段となり、すべての兵器と技術が組み合わされ、戦争と非戦争、軍事と非軍事、軍人と非軍人という境界がなくなる。貿易戦争、金融戦争、新テロ戦争、生態戦争、等。今、世界の情勢を見ると、まさしくその様相を呈している。全く脅威だ。ただ、軍人が書いた本だけあって、いかにそれを防ぐのか、いかに戦争をなくすのかには触れていない。 …続きを読む
    keroppi
    2020年09月08日
    65人がナイス!しています
  • 戦争の性質は時代によって変わる。幅広い技術が統合され、兵器も大量破壊から「慈悲化」へと変化した。敵の損害を最小限に抑える精密殺傷兵器や敵の兵器を麻痺させる情報兵器がその例だ。また、戦場の概念も変わった 戦争の性質は時代によって変わる。幅広い技術が統合され、兵器も大量破壊から「慈悲化」へと変化した。敵の損害を最小限に抑える精密殺傷兵器や敵の兵器を麻痺させる情報兵器がその例だ。また、戦場の概念も変わった。対テロ戦争が追加され、外交、電子空間、金融、貿易、経済制裁、メディアなどの非軍事領域にまで戦場が拡大。戦争のルールは複雑化し、現代の戦争のコントロールは技術というよりも、アートの様相を呈してきた。超限戦とは千変万化する戦争全体を直感的に把握し、兵器と戦場の新しい組合わせで敵を強制して自分の利益を満たすこと。 …続きを読む
    Miyoshi Hirotaka
    2021年03月31日
    27人がナイス!しています
  • ハイブリッド戦争論の元になった本らしい。書かれたのは前世紀末で著者は中国軍人。アメリカが世界唯一の超大国と化し、湾岸戦争で多国籍軍が圧倒的な勝利を収めて「軍事革命」が騒がれていた時代。猫も杓子も軍隊の ハイブリッド戦争論の元になった本らしい。書かれたのは前世紀末で著者は中国軍人。アメリカが世界唯一の超大国と化し、湾岸戦争で多国籍軍が圧倒的な勝利を収めて「軍事革命」が騒がれていた時代。猫も杓子も軍隊のハイテク化で舞い上がる中、著者は来るべき軍事革命は情報技術による軍隊の統合運用に尽きないと主張する。 キーワードは「非軍事の戦争行動」。来るべき21世紀の戦争は政治、経済、文化、技術、金融、法律などのあらゆる側面に及び、軍事行動は戦争の一手段に過ぎなくなる。あらゆる制限を超越する「超限戦」である。 …続きを読む
    無重力蜜柑
    2022年04月13日
    18人がナイス!しています

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