中尉 電子版
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発売日:
2017年07月25日
商品形態:
電子書籍

中尉

  • 著者 古処 誠二
発売日:
2017年07月25日
商品形態:
電子書籍

現地民と歩兵の心の闇、緊迫する心理戦、知られざる真実。戦争小説の白眉。

現地民と歩兵の心の闇、緊迫する心理戦、知られざる真実――敗戦間近の英国領ビルマを舞台に、ペスト罹患者の封じ込めにやっきになる村に派遣されてきた日本人の中尉と、その警備にあたる軍曹の心理を描いた戦争小説。


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「中尉」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 戦争を知らずにぼくらは育った。言い訳なのかと解釈しながら歌ったフォーク。日本の敗色で再び民族独立の気運が高まるビルマにとって日本兵の力、特に将校のそれが必要とされた背景も大きい。反英ゲリラに拐われた軍 戦争を知らずにぼくらは育った。言い訳なのかと解釈しながら歌ったフォーク。日本の敗色で再び民族独立の気運が高まるビルマにとって日本兵の力、特に将校のそれが必要とされた背景も大きい。反英ゲリラに拐われた軍医の行方、収容所に出没するリクルーター、参加を求める日本語の書面、軍医中慰の本心は薮の中。現地に残りビルマやインドシナの解放戦線に参加した日本兵の気持ちを知りたくなった。マラリアによるシニ温度を経てそれ以前と以後でまるで別人のように人物評価が別れる軍医中慰。死線から生還し人が変わってしまう例はいくつもある。 …続きを読む
    ケンイチミズバ
    2017年08月14日
    57人がナイス!しています
  • 戦争末期と捕虜収容期のビルマ(現ミャンマー)。話の中心は護衛の下士官から見た軍医の話。舞台は前線ではなく奥まった集落でのペスト患者の治療と防疫。軍医が武装集団に誘拐された事件の前後にスポットを当てなが 戦争末期と捕虜収容期のビルマ(現ミャンマー)。話の中心は護衛の下士官から見た軍医の話。舞台は前線ではなく奥まった集落でのペスト患者の治療と防疫。軍医が武装集団に誘拐された事件の前後にスポットを当てながら話は動いていく。話の切り口が非常に珍しい。そして消えた軍医の行方の推測、考察が緻密。反芻しながら読み進むので実際より頁数が多かったように感じる。段々中尉の抱えた事情などが解ってきて彼は終戦を迎えても帰るべき祖国を失ってたのかと切なくなる。話は最後まで憶測の域を出なかったが、敬虔な仏教徒のこの国が⇒ …続きを読む
    机上のクローン
    2019年11月05日
    23人がナイス!しています
  • 再読。戦後の後知恵を徹底して排除し、当時の視点を考えて個人へとフォーカスする第三期古処作品は、終戦を何ひとつ盛り上がりのない事象として描き、〝東亜の解放。/実直な者をより実直にする理念である。日本が負 再読。戦後の後知恵を徹底して排除し、当時の視点を考えて個人へとフォーカスする第三期古処作品は、終戦を何ひとつ盛り上がりのない事象として描き、〝東亜の解放。/実直な者をより実直にする理念である。日本が負けたところで否定する気になれない者が大半だろう。〟(P151)というような文章を語り手の自然な思考としてさらっと書いてみせる。いつもの対比構造も逆説的なアフォリズムもほぼ完全に封印されている様は、『ニンジアンエ』→『死んでも負けない』という流れを踏まえて読むと強い意志をもってそう書かれてるなあと実感。 …続きを読む
    浅木原
    2017年09月10日
    11人がナイス!しています

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