「線」感想・レビュー
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声高に戦争反対を叫ぶでなく悲惨さを強調することもなく、それでも淡々とした語り口の中から残酷さが伝わってくる。デビュー作がメフィスト賞だったのが嘘みたい。2010年01月13日7人がナイス!しています
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「誰もがいまだに生きている自分を恨んでいた」。淡々と綴られる戦争の姿には、心を動かすことさえ憚られる。張り詰められた細い細い線の緊張感に、できる限り心を平らかにしてページを繰った。でないと崩れてしまう …続きを読む2014年01月13日6人がナイス!しています
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ニューギニアを舞台とした短編集。それぞれのエピソードに特に関連性はないのだが、しかし、時系列に並び、冒頭の、まだ余裕があったころの『下士官』『糊塗』から危うい線の上を歩む日本軍の姿が描かれる。そして、 …続きを読む2010年06月17日6人がナイス!しています