たんば色の覚書 私たちの日常

たんば色の覚書 私たちの日常

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2011年06月23日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
192
ISBN:
9784043417131
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たんば色の覚書 私たちの日常

  • 著者 辺見 庸
  • イラスト 西方 久
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2011年06月23日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
192
ISBN:
9784043417131

私の痛みから、他者の痛みへ――3.11からの日常を生きるヒント

私たちは今、他者の痛みにまで届く想像力の射程をもちえているだろうか――?「私」という単独者の絶望と痛みをすべての基点におき、みずからを閉ざすことなく他者と繋がる手がかりを模索する。 私たちは今、他者の痛みにまで届く想像力の射程をもちえているだろうか――?「私」という単独者の絶望と痛みをすべての基点におき、みずからを閉ざすことなく他者と繋がる手がかりを模索する。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「たんば色の覚書 私たちの日常」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 群れずに淡々と社会のすさみを言語化する。自分にも向ける厳しい眼差し。目障りなものを排除せず深く潜り目を凝らす。世界の有り様に心を痛めても、単独者として他人に対して開いている。愛と孤独、私のテーマであり 群れずに淡々と社会のすさみを言語化する。自分にも向ける厳しい眼差し。目障りなものを排除せず深く潜り目を凝らす。世界の有り様に心を痛めても、単独者として他人に対して開いている。愛と孤独、私のテーマであり理想。辺見庸がいるだけで、もう少し生きていようと思える。『もの食う人びと』が一番有名だけど、私の好きな辺見庸がぎゅっと詰まってるのはこの本。特に「私の痛さが遠い他者の痛さにめげずに近づこうとするとき、おそらく想像力の射程だけが異なった痛みに架橋していくただひとつのよすがなのである」という一文が好き! …続きを読む
    ミサ
    2021年05月14日
    7人がナイス!しています
  •  著者は書く。「人を人とも思わない酷薄無情な色は、騒々しい赤でも、黒でも、猥雑な黃でもなく、沈着冷静な青ではないか。この清冽な青こそが人を正気で殺す色ではないか」と、青色にかけて、我々の日常に潜む他者  著者は書く。「人を人とも思わない酷薄無情な色は、騒々しい赤でも、黒でも、猥雑な黃でもなく、沈着冷静な青ではないか。この清冽な青こそが人を正気で殺す色ではないか」と、青色にかけて、我々の日常に潜む他者の痛みを想像し得ない社会、個人の無意識の風景を書く。「私たちはいま、他者の痛みにまで届く想像力の射程をもちえているでしょうか。」という著者の言葉が胸を打つ。 …続きを読む
    きんちゃん
    2014年02月26日
    5人がナイス!しています
  • 本当は薄々気づいているのに、焦点を合わせようとしないから無かったことにされている物事に焦点を合わせさせてくれる本。社会のシステムの中で疑問を持つこともなく流されてしまうことは多く、危機はそこここにある 本当は薄々気づいているのに、焦点を合わせようとしないから無かったことにされている物事に焦点を合わせさせてくれる本。社会のシステムの中で疑問を持つこともなく流されてしまうことは多く、危機はそこここにある。もっと日常をよく見た方がよい。ちょっとした違和感を大切にしたいと思う。 …続きを読む
    魚53
    2023年03月10日
    3人がナイス!しています

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