人もいない春

人もいない春

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2010年06月29日
判型:
四六判
ページ数:
168
ISBN:
9784048740623

人もいない春

  • 著者 西村 賢太
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2010年06月29日
判型:
四六判
ページ数:
168
ISBN:
9784048740623

最新破滅型私小説集!

誰もが共感する、この孤独……。09年度「おすすめ文庫王国」1位(『どうで死ぬ身の一踊り』)に輝いた、平成の私小説家・西村賢太が放つ渾身作! 誰もが共感する、この孤独……。09年度「おすすめ文庫王国」1位(『どうで死ぬ身の一踊り』)に輝いた、平成の私小説家・西村賢太が放つ渾身作!

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「人もいない春」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 春6。「苦役列車」を読んだのはもう何年前になるだろう。当時は私の経験値や読書力のなさもあり、ただ辟易したがこの度、随分と印象が変わった。これでもかと妬み僻み、自己弁護、孤独、繊細で強がりなど自分の汚い 春6。「苦役列車」を読んだのはもう何年前になるだろう。当時は私の経験値や読書力のなさもあり、ただ辟易したがこの度、随分と印象が変わった。これでもかと妬み僻み、自己弁護、孤独、繊細で強がりなど自分の汚いところを見せつつも(私小説って、自己分析の最たるものなのだろうか。漫画だと「僕の小規模な生活」に似てる)なんだか憎めないどうしようもない男という印象に。己と向き合い醜い面をさらけ出せる力が素晴らしいし、文章が端正で読みやすい。あんまりに醜いのでもう読みたくないと思いつつ、ちょっと笑ってしまうところがまたいい。 …続きを読む
    えりか
    2018年03月16日
    49人がナイス!しています
  • 「苦役列車」と同様に主人公の貫多は自己中心的で短気なクズ男なんだけど、今作は恋人の存在があるせいか、「苦役列車」時ほどの不快感はない。短編の中に唯一、私小説ではないネズミの話が意外で面白かった。どうやら恋 「苦役列車」と同様に主人公の貫多は自己中心的で短気なクズ男なんだけど、今作は恋人の存在があるせいか、「苦役列車」時ほどの不快感はない。短編の中に唯一、私小説ではないネズミの話が意外で面白かった。どうやら恋人の秋恵シリーズ?があるようなので、もう少し追っていきたい。 …続きを読む
    うさっち
    2015年08月27日
    22人がナイス!しています
  • 私小説数編と創作短編1編収録。北町貫多が主人公の若い頃の話と、秋恵もの。創作短編のネズミの話が意外で、こういう作品も書くんだなぁ、と、思った。この作家は精神疾患のある人の事を『お気ち』と書いて、少し差 私小説数編と創作短編1編収録。北町貫多が主人公の若い頃の話と、秋恵もの。創作短編のネズミの話が意外で、こういう作品も書くんだなぁ、と、思った。この作家は精神疾患のある人の事を『お気ち』と書いて、少し差別的に引き合いに出すのだけれど、僕はその『お気ち』なので、ちょっと切なくなる。それでも、この作家の書く人格の破綻しかけた貫多の心の動きに救いを感じて、ついつい読んでしまうのだ。 …続きを読む
    抹茶モナカ
    2017年04月08日
    20人がナイス!しています

powered by 読書メーター

この著者の商品

最近チェックした商品