百物語の怪談史

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2007年07月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
336
ISBN:
9784041783054
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百物語の怪談史

  • 著者 東 雅夫
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2007年07月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
336
ISBN:
9784041783054

怪談の真髄。江戸明治現代と、語り継がれた百物語の、怖さと面白さを網羅。

怪談の真髄がここに! 怪談、百物語研究の第一人者・東雅夫が、古今東西の文献から掘り起こした、江戸、明治、現代の百物語のすべてを披露。百話の怪異談を交互に語り合う怪談会のさまざまな趣向、話の多様性、そして鏡花、鴎外、円朝などの風流人士が語り継いだ、百物語の怖さと面白さを網羅する。なぜ人は、百物語を語りたくなるのか、なぜ恐怖を感じるのか、その理由が一つ一つ解き明かされていく画期的な一冊! 怪談の真髄がここに! 怪談、百物語研究の第一人者・東雅夫が、古今東西の文献から掘り起こした、江戸、明治、現代の百物語のすべてを披露。百話の怪異談を交互に語り合う怪談会のさまざまな趣向、話の多様性、そして鏡花、鴎外、円朝などの風流人士が語り継いだ、百物語の怖さと面白さを網羅する。なぜ人は、百物語を語りたくなるのか、なぜ恐怖を感じるのか、その理由が一つ一つ解き明かされていく画期的な一冊!

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

前口上

第一章 「百物語の怪異談」アンソロジー

百物語 岡本綺堂
首くくりの女
 ──『怪談老の杖』より
女たちの生首
 ──『諸国新百物語』より
百物語を諫めるもの
 ──『椒図志異』より
怪を話さば怪至る
 ──『伽婢子』より
百物語をして蜘蛛の足を切る
 ──『宿直草』より
百物語で金持ちになる
 ──『諸国百物語』より
黄金の精
 ──『御伽百物語』より
百物語で出世した男
 ──『太平百物語』より
百物語に恨みが出る
 ──『諸艶大鑑』より
平太郎百物語
 ──『三次実録物語』より
「百物語の怪異談」収録作について

第二章 百物語の起源と歴史

百物語の「百」とは?
百鬼夜行と百物語
稲生物怪録と百物語
百座法談
御伽衆の退魔呪術
フォークロアとしての百物語
ネガティヴな結末
日本最初の『百物語』本
巡物語の妖しい系譜
海外の巡物語
 ──『デカメロン』から『ゴースト・ストーリー』まで
百物語文芸の誕生

第三章 百物語本クロニクル(近世篇)

『諸国百物語』
『古今百物語評判』と『画図百鬼夜行』
『諸国新百物語』
『好色百物語』
『御伽百物語』
『太平百物語』
『万世百物語』
『古今百物語』
『新選百物語』
『新説百物語』
『近代百物語』
『教訓百物語』
『狂歌百鬼夜狂』
『絵本百物語』
『狂歌百物語』
『怪談百物語』
舞台の百物語
 ──「公平百物語」と「闇梅百物語」
描かれた百物語
 ──浮世絵と黄表紙
『暁斎百鬼画談』

第四章 近代文学史と百物語

百物語と幽霊画蒐集
 ──三遊亭円朝異聞
怪談復権の狼煙
 ──『幽霊一百題』をめぐって
八雲が愛した百物語本
森鴎外「百物語」の虚実
依田学海の百物語詩
 ──「鬼趣行」
向島の化物会と『怪談会』
泉鏡花の百物語小説
「怪談百物語」さまざま
われら本朝の鬼のために
 ──泉鏡花と柳田國男
怪談文士たちの青春
 ──水野葉舟と佐々木喜善
青蛙堂の夜は更けて
怪談青年の憂愁
 ──畑耕一「怪談」
龍之介の独り百物語
 ──『椒図志異』
当世百物語と百鬼園と
怪奇探偵小説と百物語
 ──小酒井不木
『古今怪異百物語』のこと
百物語という呪い

第五章 百物語本クロニクル(現代篇)

第六章 百物語実践講座

マナーの問題!?
 ──最初に心すべきこと
誰を呼ぶか、いつ何処でやるのか?
作法の基本あれこれ

おわりに

「百物語の怪談史」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 百座法談など唱導や大名に重宝された御伽衆のような百物語以前の風習が若衆の肝試しとなり、近世に庶民の間にも花開く。明治以後は啓蒙主義によって貶められながらも幻想文学界を牽引する場を作り……と近世からゼロ年 百座法談など唱導や大名に重宝された御伽衆のような百物語以前の風習が若衆の肝試しとなり、近世に庶民の間にも花開く。明治以後は啓蒙主義によって貶められながらも幻想文学界を牽引する場を作り……と近世からゼロ年代までの百物語の歴史解説とブックガイドのような一冊。儀式としての百物語の作法や両面性(福をもたらすか禍をもたらすか)なども面白かったし、文学史方面では泉鏡花、柳田國男、水野葉舟らの関係と百物語の話か特に興味深い。現代編は読みたくなる本が増えた。最後に書かれていたが本書初出は三津田信三が編集だったらしく吃驚。 …続きを読む
    佐倉
    2023年09月29日
    8人がナイス!しています
  • アンソロジー、エッセイ、ブックガイドの三部構成により、百物語と本朝怪談文学史との関りを多角的に展望しようとする一冊。語り継がれる中に、警告や民俗学的な暗喩の含まれた古典の方が好みです。個人的に。 アンソロジー、エッセイ、ブックガイドの三部構成により、百物語と本朝怪談文学史との関りを多角的に展望しようとする一冊。語り継がれる中に、警告や民俗学的な暗喩の含まれた古典の方が好みです。個人的に。
    mimm
    2017年09月11日
    2人がナイス!しています
  • 江戸時代からあるという百物語について、概説した入門書。百物語は主に話芸の世界なので、落語家の三遊亭円朝が出てきたのはある意味当然。本の形でまとめられた百物語は邪道だと思うが、邪道でしかこの道に入れない 江戸時代からあるという百物語について、概説した入門書。百物語は主に話芸の世界なので、落語家の三遊亭円朝が出てきたのはある意味当然。本の形でまとめられた百物語は邪道だと思うが、邪道でしかこの道に入れない、現代は悲しい時代なのかも。1966年に百物語の映画を大映が製作していたり、白石加代子さんの舞台も好評。小説も京極夏彦、森見が出しているそうで。意外だったのは、森鴎外、遠藤周作も百物語(怪談会)を題材とした、怪談小説を出しているとの由。小説家に怪奇ものや怪談物が好きな人が多いのは面白かったです。 …続きを読む
    ハンギ
    2015年05月16日
    2人がナイス!しています

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