ゆで卵

ゆで卵

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
1998年10月23日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
288
ISBN:
9784043417032
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ゆで卵

  • 著者 辺見 庸
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
1998年10月23日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
288
ISBN:
9784043417032
くずきり、するめ、ホヤ、プリン、コンソメ……そしてゆで卵。食物からはじまる男と女のそぞろ哀しく、妖しい出会いとエロスを描く、どこまでも不埒で無常な性愛小説。 くずきり、するめ、ホヤ、プリン、コンソメ……そしてゆで卵。食物からはじまる男と女のそぞろ哀しく、妖しい出会いとエロスを描く、どこまでも不埒で無常な性愛小説。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「ゆで卵」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 長年あたためていたが、激しく予想を裏切られる内容だった。硬派だと信じていた著者の「男のスキマ」を覗かされたような。地下鉄サリン事件にも遭遇した辺見氏、人の死に遭遇すると食べたくなるんだというゆで卵を貪 長年あたためていたが、激しく予想を裏切られる内容だった。硬派だと信じていた著者の「男のスキマ」を覗かされたような。地下鉄サリン事件にも遭遇した辺見氏、人の死に遭遇すると食べたくなるんだというゆで卵を貪り喰いながら、同じくゆで卵の匂いのする女を抱く。「爪に残った匂い」という表現に、頭をガツンとヤられた。ただし爪の伸びた男は虫唾が走るほど嫌いなので、辺見氏には爪を切って出直して欲しい。人の生と性、つくづく「食べる」ことに連なるなぁと実感。 …続きを読む
    ミカママ
    2020年08月10日
    460人がナイス!しています
  • 冒頭、のんきにゆで卵を食べる描写から始まる。ゆで卵のにおいから連想するエロス、地下鉄サリン事件の現場で漂っていた死のにおい。ゆで卵やくずきり、マスクメロン等、食べ物をテーマにした短編集。食べることと、 冒頭、のんきにゆで卵を食べる描写から始まる。ゆで卵のにおいから連想するエロス、地下鉄サリン事件の現場で漂っていた死のにおい。ゆで卵やくずきり、マスクメロン等、食べ物をテーマにした短編集。食べることと、性、そして死も一直線に並んでいる。カンボジアのゲンゴロウ売りの子供から買ったゲンゴロウと男の目『ゲンゴロウ』、何のために並んでいるのかわからないまま行列に加わる『ハンバーガー』、他にも『タコ』『スズメ』『ホットケーキ』が印象深かった。 …続きを読む
    アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯
    2017年07月05日
    43人がナイス!しています
  • 愛について、とりわけ身勝手な性欲だったり、承認欲求だったり、寂しさの穴埋めだったり、依存的であったりと、何か尊厳を欠いたような恋愛の短編集。よくある「恋愛」の否定は、逆説的につながりたい、信じたいとい 愛について、とりわけ身勝手な性欲だったり、承認欲求だったり、寂しさの穴埋めだったり、依存的であったりと、何か尊厳を欠いたような恋愛の短編集。よくある「恋愛」の否定は、逆説的につながりたい、信じたいというせつない欲望を照らしだす。本当の意味で信じる確証が欲しいのじゃないか。人一人だという事の孤独さが迫ってくる。 …続きを読む
    さっちも
    2018年08月18日
    21人がナイス!しています

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