「うろこの家」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です
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★★★★ 濃密、濃厚。日本、中国、インド等東洋を舞台にした12話からなる妖奇譚集。やはり、皆川さんの紡ぐ言葉、文章は目眩がするほど美しい。桜、牡丹、藤、菖蒲…話のモチーフとなっている沢山の花の香りにむ
★★★★ 濃密、濃厚。日本、中国、インド等東洋を舞台にした12話からなる妖奇譚集。やはり、皆川さんの紡ぐ言葉、文章は目眩がするほど美しい。桜、牡丹、藤、菖蒲…話のモチーフとなっている沢山の花の香りにむせ返る。岡田さんの絵は付かず離れず寄り添って、更に美しく幻想的な世界を作り上げている。一話読む事にため息。どの話も素晴らしいが、「崖楼の珠」「朱鱗の家」「傀儡谷」「雙笛」「孔雀の獄」「籠蝶の歌」が特に好みだった。って半分も(笑)! これからもゆっくりじっくり、皆川さんの作品を読んでいきたい♪【図書館本】
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73人がナイス!しています
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読友さんのレビューどおり、濃密濃厚な美の世界!! ことば選びもことばのリズムも美しい✨✨ 角川ホラー文庫だけど、怖さよりも闇の織りなす美しさと雰囲気を堪能する作品かな~。地獄曼荼羅12話。挿絵がまたな
読友さんのレビューどおり、濃密濃厚な美の世界!! ことば選びもことばのリズムも美しい✨✨ 角川ホラー文庫だけど、怖さよりも闇の織りなす美しさと雰囲気を堪能する作品かな~。地獄曼荼羅12話。挿絵がまたなんとも悩ましい。どれもそれぞれが好ましいのだけれど第八話「つれ笛」が何だか心に刺さってる!
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42人がナイス!しています
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鎌倉時代や江戸時代、琉球、中国、インド…と東洋を舞台にした幻想短篇集。各篇が花をモチーフにして官能的に美しい。艶やかさと読みやすさが両立し、しかも品下らないというのはこの著者ならでは。藤の咲き乱れる一
鎌倉時代や江戸時代、琉球、中国、インド…と東洋を舞台にした幻想短篇集。各篇が花をモチーフにして官能的に美しい。艶やかさと読みやすさが両立し、しかも品下らないというのはこの著者ならでは。藤の咲き乱れる一軒家に奇妙な鯉と住む魔性の女の表題作、主人の身代わりに処刑される少年を憐れむ菖蒲の花たちを描く第四話が特に好き。何重にもなった象牙の珠を彫る職人の第弐話は、台北の故宮博物館で見た同種の珠を思い出し、懐かしいと同時にこんな物語に仕上げる著者に舌を巻く。劇的独白が好きなので、これを用いた二編もいい。
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26人がナイス!しています
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