「心の海を探る」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です
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やはり遠藤周作+河合隼雄の対談は面白い。餅つきの合いの手・返し手の如く掛け合いがお見事。今作では未だ科学の手が及ばない未知の領域にスポットを当てる。臨死体験のみならず、植物に音楽を聞かせたり、気の療法
やはり遠藤周作+河合隼雄の対談は面白い。餅つきの合いの手・返し手の如く掛け合いがお見事。今作では未だ科学の手が及ばない未知の領域にスポットを当てる。臨死体験のみならず、植物に音楽を聞かせたり、気の療法など様々。バブル期の超能力ブームを彷彿させる内容だった。遠藤氏の指摘では、日本人は唯物論的で肉体や知性という機能的側面だけで物事をみるという。考えてみれば大半の人は農民であって、精神性を育んできた歴史とはいえまい。近年もスピリチュアルブームがあるが、科学や経営面へのアプローチがもっとあってもいいかもね。
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20年以上前の本であり,科学的な情報としては古いのであまり本気で読まないほうがいいかもしれない.ただ,老人の言葉に関する箇所や東洋西洋医学の違いなど,ところどころ楽しく生きるエッセンスがちりばめられて
20年以上前の本であり,科学的な情報としては古いのであまり本気で読まないほうがいいかもしれない.ただ,老人の言葉に関する箇所や東洋西洋医学の違いなど,ところどころ楽しく生きるエッセンスがちりばめられているので遠藤周作が好きな人は読めばいいと思う.
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遠藤周作氏の対談集。河合隼雄先生との章にて…ボケで、わけのわからないことを言う、をアイヌの人たちは神の言葉(神用語)が交じってきた、と聞く。おじいさんの言葉をそういう態度で聞いて自分も年をとっていくの
遠藤周作氏の対談集。河合隼雄先生との章にて…ボケで、わけのわからないことを言う、をアイヌの人たちは神の言葉(神用語)が交じってきた、と聞く。おじいさんの言葉をそういう態度で聞いて自分も年をとっていくのと、「うちの父もボケた、俺もどうなるだろう」と思って生きていくのとは全然違う。ひ孫の声が聞こえる所に寝ているだけで、おばあちゃんはひ孫に癒され、ひ孫はおばあちゃんのために遊んでいるわけではないけれども、ともに存在していることが相互の癒しとなっている。機能的に役立つということを超えたところで役立っている。
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