営繕かるかや怪異譚 その参

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2025年06月17日
判型:
文庫判
ページ数:
320
ISBN:
9784041160244

営繕かるかや怪異譚 その参

  • 著者 小野 不由美
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2025年06月17日
判型:
文庫判
ページ数:
320
ISBN:
9784041160244

建物で起こる怪異を解くため、営繕屋は死者に思いを巡らせる。

怖ろしくも美しい。哀しくも愛おしい――。これぞ怪談文芸の最高峰!シリーズ第3弾。建物にまつわる怪現象を解決するため、営繕屋・尾端は死者に想いを巡らせ、家屋に宿る気持ちを鮮やかに掬いあげる。
恐怖と郷愁を精緻に描いた至極のエンターテインメント。全6編収録。

「待ち伏せの岩」
渓谷で起きた水難事故で若者が亡くなる。彼は事故の直前、崖上に建つ洋館の窓から若い女に手招きされていた。一方、洋館に住む多実は、窓の外に妖しい人影を見る。
「火焔」
イビリに耐えて長年介護してきた順子には、死後も姑の罵詈雑言が聞こえる。幻聴だと思っても、姑の携帯番号から着信を受け、誰もいない家の階段で肩をつかまれ……。
「歪む家」
温かい家庭を知らない弥生は、幸せな家族を人形で再現しようとする。しかしドールハウスを作り込むうちに些細なきっかけで「歪み」が生じ、やがて異変が起こる。
「誰が袖」
典利は戸建てを新築し、第一子の出産を控えた妻と母親が暮らしている。以前に住んでいた屋敷には幽霊がいた。当時を思い返した典利はふと、あることに気付く。
「骸の浜」
河口付近の家にひとりで暮らす真琴。荒れ果てた庭の向こうには、低い垣根越しに海が見える。この街の沖で水難に遭った死体は、靄と共にこの庭にやってくるのだ。
「茨姫」
死んだ姉を偏愛していた母親が他界し、響子にとって辛い思い出が募る実家が残った。荒れ果てた家を整理するため、ツルバラで覆われた庭の小屋に入ると……。
解説/漆原友紀
怖ろしくも美しい。哀しくも愛おしい――。これぞ怪談文芸の最高峰!シリーズ第3弾。建物にまつわる怪現象を解決するため、営繕屋・尾端は死者に想いを巡らせ、家屋に宿る気持ちを鮮やかに掬いあげる。
恐怖と郷愁を精緻に描いた至極のエンターテインメント。全6編収録。

「待ち伏せの岩」
渓谷で起きた水難事故で若者が亡くなる。彼は事故の直前、崖上に建つ洋館の窓から若い女に手招きされていた。一方、洋館に住む多実は、窓の外に妖しい人影を見る。
「火焔」
イビリに耐えて長年介護してきた順子には、死後も姑の罵詈雑言が聞こえる。幻聴だと思っても、姑の携帯番号から着信を受け、誰もいない家の階段で肩をつかまれ……。
「歪む家」
温かい家庭を知らない弥生は、幸せな家族を人形で再現しようとする。しかしドールハウスを作り込むうちに些細なきっかけで「歪み」が生じ、やがて異変が起こる。
「誰が袖」
典利は戸建てを新築し、第一子の出産を控えた妻と母親が暮らしている。以前に住んでいた屋敷には幽霊がいた。当時を思い返した典利はふと、あることに気付く。
「骸の浜」
河口付近の家にひとりで暮らす真琴。荒れ果てた庭の向こうには、低い垣根越しに海が見える。この街の沖で水難に遭った死体は、靄と共にこの庭にやってくるのだ。
「茨姫」
死んだ姉を偏愛していた母親が他界し、響子にとって辛い思い出が募る実家が残った。荒れ果てた家を整理するため、ツルバラで覆われた庭の小屋に入ると……。
解説/漆原友紀

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

目次
待ち伏せの岩
火焔
歪む家
誰が袖
骸の浜
茨姫
解説/漆原友紀

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「営繕かるかや怪異譚 その参」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 小野さんのシリーズ3作目です。またやってしまいました。2年ほど前に単行本で読んでいるのに、文庫本での再読です。興味あるシリーズ(夢枕さんやあさのあつこさんなどの)ですと待ちきれずに時たまやらかします。ただ 小野さんのシリーズ3作目です。またやってしまいました。2年ほど前に単行本で読んでいるのに、文庫本での再読です。興味あるシリーズ(夢枕さんやあさのあつこさんなどの)ですと待ちきれずに時たまやらかします。ただ再読しても、「待ち伏せの岩」や「歪む家」などは楽しめます。前者はドイツの伝説のローレライを思わせる感じで、ガラスに閉じ込められた何者かが怖さを引き立ててくれます。4作目も単行本で出されているようです。 …続きを読む
    KAZOO
    2025年06月20日
    75人がナイス!しています
  • 表紙がね、もう黒髪のギンコだよ。漆原さんの絵のせいか『蟲師』のキャラと重なる。病を目に見えぬ物によって治す、癒すが如く、家の建物の障りをできる範囲で修理し、宥め、景色を替え、人の心を、土台を、隙間風を 表紙がね、もう黒髪のギンコだよ。漆原さんの絵のせいか『蟲師』のキャラと重なる。病を目に見えぬ物によって治す、癒すが如く、家の建物の障りをできる範囲で修理し、宥め、景色を替え、人の心を、土台を、隙間風を、歪んだ思いや執着、思い込みを居住まいを正すが如く、手を入れていく。そのさりげなさが物足りなく感じるときもあるが、徹底的に何かをしてしまうよりはほどよく折り合いが付いて良いのだろうと感じさせもする。小説としての迫力は描写は今ひとつで雰囲気とシリーズの流れに負うところが大きいものの、世界観が安定している怪異譚。 …続きを読む
    neimu
    2025年06月20日
    33人がナイス!しています
  • 古い家を舞台とした怪異譚の三作目。今作は家族模様に関して描かれていることが多く、家族って嫌だな~…や家族って良いな…を浴びせられることになります そして茨姫の『お姉ちゃん』。彼女は果たしてどんなことを思 古い家を舞台とした怪異譚の三作目。今作は家族模様に関して描かれていることが多く、家族って嫌だな~…や家族って良いな…を浴びせられることになります そして茨姫の『お姉ちゃん』。彼女は果たしてどんなことを思いながらどんな人生を過ごしてきてそしてその果てに辿り着いたのか…主人公視点からは決して知ることの出来ない彼女にはどのようなドラマあったのだろうか。 …続きを読む
    とも
    2025年05月30日
    3人がナイス!しています

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