八月の母

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2025年06月17日
判型:
文庫判
ページ数:
496
ISBN:
9784041156438

八月の母

  • 著者 早見 和真
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2025年06月17日
判型:
文庫判
ページ数:
496
ISBN:
9784041156438

連綿と続く女たちの「鎖」を描く、著者究極の代表作

『イノセント・デイズ』を今一度書く。そして「超える」がテーマでした。僕自身はその確信を得ています――早見和真

長い間歪み続けた愛や母性の歴史、地層のように積み重なる闇に確かな兆しを探し続けた。神なるものへの幻想と呪縛を解き放つ祈りとその熱に、心が確かに蠢いた。――池松壮亮(俳優)

私も命を繋いでいく役目を担うのだろうか。微かな光と絶望に怯えながら、夢中で読み進めた。どうしようもない日々に、早見さんはいつだって、隣で一緒に座り込んでくれるんだ。――長濱ねる(タレント)

自分の奥底に隠しておきたい暗い何かをわかってくれている、という書き手がこの世に一人でもいること。そのことに救われ、気持ちが軽くなる読者は少なくはない。――窪美澄(小説家)

容赦などまるでない。「母」にこだわる作家が、母という絶対性に対峙した。確かなものなど何ひとつない世の中で、早見和真は正しい光を見つけようとしている。その試みには、当然異様な熱が帯びる。――石井裕也(映画監督)

ラストに現れるヒロインの強い覚悟と意思の力に、私たちは元気づけられる。辛く暗く苦しい話だが、そういう発見があるかぎり、小説はまだまだ捨てたものではない。――北上次郎(書評家)(「カドブン」書評より抜粋)

八月は、血の匂いがする――。愛媛県伊予市に生まれた越智エリカは、この街から出ていきたいと強く願っていた。男は信用できない。友人や教師でさえも、エリカを前に我を失った。スナックを営む母に囚われ、蟻地獄の中でもがくエリカは、予期せず娘を授かるが……。あの夏、あの団地の一室で何が起きたのか。嫉妬と執着、まやかしの「母性」が生み出した忌まわしい事件。その果てに煌めく一筋の光を描いた「母娘」の物語。
『イノセント・デイズ』を今一度書く。そして「超える」がテーマでした。僕自身はその確信を得ています――早見和真

長い間歪み続けた愛や母性の歴史、地層のように積み重なる闇に確かな兆しを探し続けた。神なるものへの幻想と呪縛を解き放つ祈りとその熱に、心が確かに蠢いた。――池松壮亮(俳優)

私も命を繋いでいく役目を担うのだろうか。微かな光と絶望に怯えながら、夢中で読み進めた。どうしようもない日々に、早見さんはいつだって、隣で一緒に座り込んでくれるんだ。――長濱ねる(タレント)

自分の奥底に隠しておきたい暗い何かをわかってくれている、という書き手がこの世に一人でもいること。そのことに救われ、気持ちが軽くなる読者は少なくはない。――窪美澄(小説家)

容赦などまるでない。「母」にこだわる作家が、母という絶対性に対峙した。確かなものなど何ひとつない世の中で、早見和真は正しい光を見つけようとしている。その試みには、当然異様な熱が帯びる。――石井裕也(映画監督)

ラストに現れるヒロインの強い覚悟と意思の力に、私たちは元気づけられる。辛く暗く苦しい話だが、そういう発見があるかぎり、小説はまだまだ捨てたものではない。――北上次郎(書評家)(「カドブン」書評より抜粋)

八月は、血の匂いがする――。愛媛県伊予市に生まれた越智エリカは、この街から出ていきたいと強く願っていた。男は信用できない。友人や教師でさえも、エリカを前に我を失った。スナックを営む母に囚われ、蟻地獄の中でもがくエリカは、予期せず娘を授かるが……。あの夏、あの団地の一室で何が起きたのか。嫉妬と執着、まやかしの「母性」が生み出した忌まわしい事件。その果てに煌めく一筋の光を描いた「母娘」の物語。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

プロローグ
第一部 伊予市にて
1977年8月
1988年8月
1992年8月
2000年8月

第二部 団地にて
2012年6月
2012年10月
2013年1月
2013年4月
2013年6月
2013年7月
2013年8月
エピローグ

解 説 窪 美澄

「八月の母」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • ★★★☆☆(3.7)こんなにも重い読書は初めてかもしれない。8月15日に生まれたエリカは母親に放置されて育った為、誰もが気軽に集える賑やかな家を作りたかった。でもそこにルールはなく基本は無法地帯。そんな中とても ★★★☆☆(3.7)こんなにも重い読書は初めてかもしれない。8月15日に生まれたエリカは母親に放置されて育った為、誰もが気軽に集える賑やかな家を作りたかった。でもそこにルールはなく基本は無法地帯。そんな中とても悲しい事件が起こる。読み終えて実話が元になっていることを知った。本書を書きあげるのに相当な心血を注いだとの事。それにしても早見さんはこの本を通じて読者に何を訴えかけたかったのだろう。こんなにもやるせない報われない事件があったということを伝えたかったのか。不幸の連鎖を止めたことを書きたかったのか。 …続きを読む
    くりん
    2025年08月19日
    31人がナイス!しています
  • なんて重い物語...。一気読み。 なんて重い物語...。一気読み。
    うどん
    2025年08月27日
    30人がナイス!しています
  • 泣いた!イッキ見。男に翻弄されて生きる母子の4代に渡る負の連鎖。性的虐待、暴力、ネグレクト、母という呪縛、諦めという蟻地獄。母性とは?生きるとは?をこれでもかと見せつけられた作品。紘子の兄の『自分の環 泣いた!イッキ見。男に翻弄されて生きる母子の4代に渡る負の連鎖。性的虐待、暴力、ネグレクト、母という呪縛、諦めという蟻地獄。母性とは?生きるとは?をこれでもかと見せつけられた作品。紘子の兄の『自分の環境を呪うんだったら勉強して、まずそこから這い出す努力をしてから』の言葉が身に染みる。紘子の末路は悲しかった。エリカが築いた理想郷はいつしか暴走し誰も止められなかった。それでも陽向だけが護られたのは紘子の愛情のお陰だったのだと思う。健次の『自分の目で見たものだけを信じる』の言葉に救われた。 …続きを読む
    ぶぅすけ
    2025年08月24日
    27人がナイス!しています

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