月と散文

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2023年03月24日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
360
ISBN:
9784048971317

月と散文

  • 著者 又吉 直樹
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2023年03月24日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
360
ISBN:
9784048971317

センチメンタルが生み出す爆発力、ナイーブがもたらす激情。

いろんなものが失くなってしまった日常だけれど、窓の外の夜空には月は出ていて、書き掛けの散文だけは確かにあった―― 16万部超のベストセラー『東京百景』から10年。又吉直樹の新作エッセイ集が待望の発売! いろんなものが失くなってしまった日常だけれど、窓の外の夜空には月は出ていて、書き掛けの散文だけは確かにあった―― 16万部超のベストセラー『東京百景』から10年。又吉直樹の新作エッセイ集が待望の発売!

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

はじめに
 
【 満月 】
いろいろ失くなってしまった日常だけど 
鼻で息をしはじめたのは六歳の頃だった 
生きてみよう。 
物件情報を眺めていた若い二人 
どこでも眠れる 
自動車の運転免許が欲しい 
あの人達もコンビなんかな 
花の家 
この夜の話も伝説みたいに語られるんかな? 
昭和最後のヒットソング 
カレーとライス 
存在しない物語の感想文 
サボろうか、向き合おうか 
アホな優しさ 
どこで間違って本なんか読むようになってしまったんや 
あの頃のようには本を愛せなくなってしまった 
コーラスの実家の風景 
一九九七年の初日の出 
あの声に憧れる理由は 
夕暮れに鼻血 
同じ月を見てたらいいな 
って言ってたよ 
だるまさんが転んだ 
愚直なまでに屈折している 
ゴミではない 
家で飼えない孤独 
命がけの指導でした 
証明写真機 
詩ではなくて、 
髪型の歴史 
自分語り 
思い出すことのできる最も古い記憶の自分は泣いている 
花火が終わった後の空には瘦せた二日月だけが残っていた 

【 二日月 】
始まりの灯り 
洗った手で汚れた蛇口を閉める 
覗き穴から見る配達員 
喫茶店からの重要な伝言 
しりとり 
よく喋る脳 
職務質問をする 
半袖はあかん 
全然、乾いてないやん 
泥を飾る 
アメリカ支部 
銀河系永久光のチャンピオンです 
マタキチさんはどうですか? 
噓を吐いた方がいい場面 
酔って変なこと言うてました? 
「繊細だと自分で主張する人は繊細じゃない」と馬鹿が言う 
芸人が芸事以外の表現をする時代 
どの面さげて誰が言うとんねん
本人確認したいのですが 
ほんまは怒ってないで 
戯・語源辞典 
闖入者 
字が上手くなりたい 
三人の少年 
散文 #64号 
想い出が映るんだよ 
ドライアイスが思ったより怖い 
なにか言い残したことはないか? 
参拝 
四十二歳の誕生日 
死神 
散歩 
魂を解放してもいいですか? 

「月と散文」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 又吉 直樹は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 著者10年ぶりのエッセイ集、中身も表紙同様微妙な味わいでした。個人的には、エッセイよりも小説の方が好みです。 https://www.kadokawa.co.jp/product/322 又吉 直樹は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 著者10年ぶりのエッセイ集、中身も表紙同様微妙な味わいでした。個人的には、エッセイよりも小説の方が好みです。 https://www.kadokawa.co.jp/product/322106000861/https://www.tsukitosanbun.com/ …続きを読む
    starbro
    2023年04月15日
    284人がナイス!しています
  • 前に彼のエッセイを読んだ時にも思ったのだけれど、やはり端正な美しい文章を書く人なのだった。あまりにもツルッと妄想が混じってたりするので「えっ?」なんて翻弄させられたり、くすくすさせられたり。かと思えば 前に彼のエッセイを読んだ時にも思ったのだけれど、やはり端正な美しい文章を書く人なのだった。あまりにもツルッと妄想が混じってたりするので「えっ?」なんて翻弄させられたり、くすくすさせられたり。かと思えば、その方向から来るの!という感性で正論を言ったりするので、何度も何度もその箇所を目で追ってしまう。それはまるでくどくどした宣託のよう。いつまででも聞いていたいくどくどしさだ。日常のちょっとしたハプニングから思考を広げ、もはやこれは短篇小説なのではというものもあり、理屈を飛び越えてゆく発想に、私も救われた一人。 …続きを読む
    風眠
    2023年05月14日
    194人がナイス!しています
  • 散文と随筆やエッセイの違いは何だろうとふと思った(はきと答えは知らない)又吉さんのエッセイを初めて読んだ。めんどくさい思考に笑って、頷いて、やっぱりただ者じゃないと感心して・・人恋しいのに独りが好き、 散文と随筆やエッセイの違いは何だろうとふと思った(はきと答えは知らない)又吉さんのエッセイを初めて読んだ。めんどくさい思考に笑って、頷いて、やっぱりただ者じゃないと感心して・・人恋しいのに独りが好き、想像する事が好きなんだろうな。そしてそれを文章にする能力が凄い。ショートショートを読んだ感じでもある。又吉さんのお母さんの切り返しが好き。お父さんのことは切なくてでも笑って。朝ドラで演じたデラシネの、八木のおっちゃんがダブってしまったのは私だけだろうか?とにかく色々面白かった。 …続きを読む
    いつでも母さん
    2023年04月21日
    162人がナイス!しています

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著者紹介

写真:又吉 直樹

又吉 直樹

1980年大阪府寝屋川市生まれ。芸人。99年に上京し吉本興業の養成所に入り、2000年デビュー。03年に綾部祐二と「ピース」を結成。現在、執筆活動にくわえ、テレビやラジオ出演、YouTubeチャンネル『渦』での動画配信など多岐にわたって活躍中。またオフィシャルコミュニティ『月と散文』では書き下ろしの作品を週3回配信している。著書に、小説作品として『火花』『劇場』『人間』が、エッセイ集として『第2図書係補佐』『東京百景』などがある。

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