角川文庫

あひる

発売日:
2019年01月24日
商品形態:
電子書籍
あひる 電子版
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角川文庫

あひる

  • 著者 今村 夏子
発売日:
2019年01月24日
商品形態:
電子書籍

読書界の話題をさらった芥川賞候補作「あひる」を含む、著者の第二作品集。

我が家にあひるがやってきた。知人から頼まれて飼うことになったあひるの名前は「のりたま」。娘のわたしは、2階の部屋にこもって資格試験の勉強をしている。あひるが来てから、近所の子どもたちが頻繁に遊びにくるようになった。喜んだ両親は子どもたちをのりたまと遊ばせるだけでなく、客間で宿題をさせたり、お菓子をふるまったりするようになる。しかし、のりたまが体調を崩し、動物病院へ運ばれていくと子どもたちはぱったりとこなくなってしまった。2週間後、帰ってきたのりたまは、なぜか以前よりも小さくなっていて……。なにげない日常に潜む違和感と不安をユーモラスに切り取った、著者の第二作品集。


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「あひる」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 病院から戻って来たのはのりたまじゃなかった。家族のだれも口にしないし、平然とふるまうことに戸惑いながらも一つの命が消えたことを自分もなかったことにしてしまう。そして二羽めのときも無言の同調をしてしまう 病院から戻って来たのはのりたまじゃなかった。家族のだれも口にしないし、平然とふるまうことに戸惑いながらも一つの命が消えたことを自分もなかったことにしてしまう。そして二羽めのときも無言の同調をしてしまう。何でもない日常の中、よくよく考えれば怖いことなのにやり過ごすことがあるという作者の観点や感性に感じ入るものがあった。小さい頃、ブリキのロボットが壊れて泣いたら叔父が新しいおもちゃを持って来てくれた。愛着があったロボットは埋葬のつもりだったか土に埋めてそしてすぐに忘れた。物と生き物の違いはとても大きな違いだ。 …続きを読む
    ケンイチミズバ
    2019年02月12日
    175人がナイス!しています
  • 『あひる』、『おばあちゃんの家』、『森の兄弟』の三編が収録されています。『おばあちゃんの家』と『森の兄弟』が合わせ鏡のような構造になっていることに気が付いたとき、その上手さに感動しました。どの作品もテ 『あひる』、『おばあちゃんの家』、『森の兄弟』の三編が収録されています。『おばあちゃんの家』と『森の兄弟』が合わせ鏡のような構造になっていることに気が付いたとき、その上手さに感動しました。どの作品もテーマはよく分かりません。けれども、惹きつけられ、まどわされ、揺さぶられてしまう不思議な魅力があります。解説の冒頭に「今村夏子が何について書いているかはまだ誰も知らない」とありますが、『こちらあみ子』『星の子』と読んできた私も同じ気持ちです。どのジャンルにも属さない今村ワールドの今後が楽しみ。 …続きを読む
    red falcon
    2019年02月09日
    116人がナイス!しています
  • あひるを飼い始めてから子供がうちによく遊びにくるようになった。あひるの名前はのりたまといって、前に飼っていた人が付けたので、名前の由来をわたしは知らない。_こんな凄い書き出しそうそうない。たった80字 あひるを飼い始めてから子供がうちによく遊びにくるようになった。あひるの名前はのりたまといって、前に飼っていた人が付けたので、名前の由来をわたしは知らない。_こんな凄い書き出しそうそうない。たった80字足らずで、ぐっと引き込まれると同時に、何かが間違っているような微かな不安も感じませんか?3編の短い話。何も起こらない。何の変哲もない日常しかここにはない。なのに、なのに怖い。どこからどう見ても人間なのに、見た瞬間、これは別種の生物だって気付いてしまったような?説明の出来ないことがまた怖い。今村さんって何なの? …続きを読む
    あも
    2019年05月25日
    102人がナイス!しています

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