迷い家

第24回日本ホラー小説大賞 優秀賞

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2017年11月09日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
416
ISBN:
9784041061602

第24回日本ホラー小説大賞 優秀賞

迷い家

  • 著者 山吹 静吽
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2017年11月09日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
416
ISBN:
9784041061602

第24回日本ホラー小説大賞優秀賞受賞 少年が囚われた「山のお屋敷」は…

===
第24回日本ホラー小説大賞 優秀賞受賞作
(選考委員:綾辻行人、貴志祐介、宮部みゆき)

綾辻行人「作品に強烈な“圧”がみなぎっている」
貴志祐介「エンタメ=壮大な虚構の極北として感動すら覚えた」
宮部みゆき「作者の物怪に対する愛情と、この分野の先達へのリスペクトが感じられた」
(選評より)


ここは迷い家。妖と霊宝を隠世(かくりよ)に閉じ込める屋敷――

昭和20年。火の雨降る東京大空襲から生き残った少年・冬野心造は、遅れて母校の集団疎開に合流した。
民話が息づく地・古森塚で、妹の真那子が行方不明となる。
妹と一緒に脱走を図った香苗の証言を基に山に分け入った心造の前に忽然と現れたのは、見渡す限りの蕗の原にたたずむ巨大な屋敷だった。
妹を捜して屋敷を探索するが、妖怪とでも言うべき怪物に次々と襲撃される心造。彼を助けたのは、老犬「しっぺい太郎」だった。
しっぺい太郎が語るには、屋敷は現世を追われた妖や、霊宝と言われる道具を封じるための異界で、稀に人も閉じ込められるという。
妹探しに協力してくれるという太郎だったが、そこにはあるたくらみがあった。
そして、脱出を図り様々な霊宝を使ううちに、大日本帝国の勝利を願う軍国少年としての紅蓮の野望が、心造の心に芽生えてくる。果たして心造が試みたことは、その結末は……。
 ◆ 
時代は下り、古森塚で教師になった香苗。街は、東京オリンピック決定で浮かれている。
香苗には、どうしてもぼやけてしまう疎開時代の記憶があった。
ある日、病院から姿を消した義父の後を追い山に入った香苗は、山中で巨大な屋敷を発見し……。

少年の哀しき紅蓮の野望が怪異まみれの「お屋敷」と共振する、新時代の怪奇冒険小説!


『遠野物語』はじめ様々な民話伝承を壮大な物語に取り込み、
清濁と、今昔と、栄枯と、虚実と、人と怪とを併せ呑んだ規格外の山怪譚。


装画=漆原友紀(『蟲師』『水域』ほか)
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第24回日本ホラー小説大賞 優秀賞受賞作
(選考委員:綾辻行人、貴志祐介、宮部みゆき)

綾辻行人「作品に強烈な“圧”がみなぎっている」
貴志祐介「エンタメ=壮大な虚構の極北として感動すら覚えた」
宮部みゆき「作者の物怪に対する愛情と、この分野の先達へのリスペクトが感じられた」
(選評より)


ここは迷い家。妖と霊宝を隠世(かくりよ)に閉じ込める屋敷――

昭和20年。火の雨降る東京大空襲から生き残った少年・冬野心造は、遅れて母校の集団疎開に合流した。
民話が息づく地・古森塚で、妹の真那子が行方不明となる。
妹と一緒に脱走を図った香苗の証言を基に山に分け入った心造の前に忽然と現れたのは、見渡す限りの蕗の原にたたずむ巨大な屋敷だった。
妹を捜して屋敷を探索するが、妖怪とでも言うべき怪物に次々と襲撃される心造。彼を助けたのは、老犬「しっぺい太郎」だった。
しっぺい太郎が語るには、屋敷は現世を追われた妖や、霊宝と言われる道具を封じるための異界で、稀に人も閉じ込められるという。
妹探しに協力してくれるという太郎だったが、そこにはあるたくらみがあった。
そして、脱出を図り様々な霊宝を使ううちに、大日本帝国の勝利を願う軍国少年としての紅蓮の野望が、心造の心に芽生えてくる。果たして心造が試みたことは、その結末は……。
 ◆ 
時代は下り、古森塚で教師になった香苗。街は、東京オリンピック決定で浮かれている。
香苗には、どうしてもぼやけてしまう疎開時代の記憶があった。
ある日、病院から姿を消した義父の後を追い山に入った香苗は、山中で巨大な屋敷を発見し……。

少年の哀しき紅蓮の野望が怪異まみれの「お屋敷」と共振する、新時代の怪奇冒険小説!


『遠野物語』はじめ様々な民話伝承を壮大な物語に取り込み、
清濁と、今昔と、栄枯と、虚実と、人と怪とを併せ呑んだ規格外の山怪譚。


装画=漆原友紀(『蟲師』『水域』ほか)

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「迷い家」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 日本ホラー小説大賞優秀作品賞を受賞したので、読みました。第1章は快調に飛ばして、良い雰囲気だったのですが、第2章に突入して失速しました。第2章も佳かったら、大賞受賞だったかも知れません。いずれにしても次 日本ホラー小説大賞優秀作品賞を受賞したので、読みました。第1章は快調に飛ばして、良い雰囲気だったのですが、第2章に突入して失速しました。第2章も佳かったら、大賞受賞だったかも知れません。いずれにしても次回作に期待したいと思います。 …続きを読む
    starbro
    2017年12月13日
    194人がナイス!しています
  • ホラー大賞からまた、楽しみな作家さんが現れた。戦時下、疎開先から行方不明になった妹を探す少年が迷い込んだ恐ろしい場所。神隠しと呼ばれる現象の1つの考え方としても興味深く読めた。難解な漢字で解説される妖の ホラー大賞からまた、楽しみな作家さんが現れた。戦時下、疎開先から行方不明になった妹を探す少年が迷い込んだ恐ろしい場所。神隠しと呼ばれる現象の1つの考え方としても興味深く読めた。難解な漢字で解説される妖の道具には難儀したが、古めかしくおどろおどろしい雰囲気を醸し出している。妖に食うか食われるか、の緊迫感みなぎる第1章に比べて後半は、駆け足になってしまったか。が選者の宮部みゆきさんの「残酷な浦島太郎譚」には深く頷ける。彼をここまで頑なで悲しい存在にしてしまった教育の恐ろしさよ。 …続きを読む
    みっちゃん
    2018年03月04日
    143人がナイス!しています
  • 「遠野物語」に出てくる迷い家ををホラー仕立てにしてある。2章からなり、1章は終戦間近な疎開地に東京大空襲から逃れてきた心造。先に疎開していた妹に東京の様子、母の死を告げられない。東京を恋い失踪した妹を 「遠野物語」に出てくる迷い家ををホラー仕立てにしてある。2章からなり、1章は終戦間近な疎開地に東京大空襲から逃れてきた心造。先に疎開していた妹に東京の様子、母の死を告げられない。東京を恋い失踪した妹を追い迷い家に…そこには妖や霊宝が封印された異界の家だった。2章は14年後、妹を連れ出した香苗が兄妹を捜しに迷い家へ…そこには心造が当時の姿のままいた。全体的に血生臭く、多くの霊宝の説明は読みずらい。軍国少年のまっすぐな心が痛い。教育という名の洗脳が一番怖かった。 …続きを読む
    モルク
    2018年05月13日
    101人がナイス!しています

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