「ぐずぐず」の理由

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2011年08月25日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
248
ISBN:
9784047034945
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「ぐずぐず」の理由

  • 著者 鷲田 清一
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2011年08月25日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
248
ISBN:
9784047034945

いのちの息遣いにふれる、言葉の手ざわり。擬態語から探る現代人の存在感覚

「のろのろ」「おろおろ」。動作の擬音ではなく、振舞いの抽象としての表現が、なぜぴたりとその様態を伝えるのか。ドイツ語で「音の絵」ともいうオノマトペを現象学的に分析。現代人の存在感覚を解き明かす。

〈目次〉
   言葉の感覚 序にかえて

1 声のふるまい オノマトペのさまざまな顔
     ぎりぎり
     ぐずぐず
     ちぐはぐ
     ゆらゆら
     ふわふわ
     ほっこり
     ぼろぼろ
     なよなよ
     にやにや
     ねちゃねちゃ

2 音の絵 オノマトペの構造
   1 音の絵
      感覚による抽象
      批評と否定
   2 言葉の内臓感覚
      音の軌み
      内圧の高まり
      言葉の原体
   3 律動と情調
      初発のリズム
      いのちの息遣い
   4 感覚の越境
      声のテクスチユア
      音色──肌理の表現
      干渉しあう感覚
   5 意味の内と外
      アナーキーな言葉の輝き
      意味と音調
      意味と無意味
      オノマトペの造語機能
   6 魂の言葉 結びにかえて
   あとがき
「のろのろ」「おろおろ」。動作の擬音ではなく、振舞いの抽象としての表現が、なぜぴたりとその様態を伝えるのか。ドイツ語で「音の絵」ともいうオノマトペを現象学的に分析。現代人の存在感覚を解き明かす。

〈目次〉
   言葉の感覚 序にかえて

1 声のふるまい オノマトペのさまざまな顔
     ぎりぎり
     ぐずぐず
     ちぐはぐ
     ゆらゆら
     ふわふわ
     ほっこり
     ぼろぼろ
     なよなよ
     にやにや
     ねちゃねちゃ

2 音の絵 オノマトペの構造
   1 音の絵
      感覚による抽象
      批評と否定
   2 言葉の内臓感覚
      音の軌み
      内圧の高まり
      言葉の原体
   3 律動と情調
      初発のリズム
      いのちの息遣い
   4 感覚の越境
      声のテクスチユア
      音色──肌理の表現
      干渉しあう感覚
   5 意味の内と外
      アナーキーな言葉の輝き
      意味と音調
      意味と無意味
      オノマトペの造語機能
   6 魂の言葉 結びにかえて
   あとがき

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「「ぐずぐず」の理由」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • “京都は「はひふへほ」の文化、大阪は「ばびぶべぼ」の文化、神戸は「パピプペポ」の文化だというのである。” 以前どなたかがおっしゃっていて、まさにと唸ったが、鷲田さんの解説でとても納得できた。オノマトペと “京都は「はひふへほ」の文化、大阪は「ばびぶべぼ」の文化、神戸は「パピプペポ」の文化だというのである。” 以前どなたかがおっしゃっていて、まさにと唸ったが、鷲田さんの解説でとても納得できた。オノマトペというくくりを知らないうちから「うろうろせんでも、そこの道をダーッと下って、曲がり角をキュッと行ったとこに、けばけばしい看板の店があって、ぬくぬくのお弁当売ってるで」などと私ども大阪人はとにかくオノマトペをごく当たり前に多用する。ないと困る。仮名の行ごとの個性や、濁点のあるなしで印象が変わる言葉って面白い。 …続きを読む
    よこたん
    2017年08月26日
    39人がナイス!しています
  • 姓名が人の性質にどのような影響を与えるのか考察しながら、ずっと脱線している。事象に割り当てられた音もそのひとつだった。現代におけるオノマトペは、感受したモノゴトが言語への変換されるという作業そのものに 姓名が人の性質にどのような影響を与えるのか考察しながら、ずっと脱線している。事象に割り当てられた音もそのひとつだった。現代におけるオノマトペは、感受したモノゴトが言語への変換されるという作業そのものに対する懐疑の発生、情意が概念に収まりきらない際の発露の分岐のように思う。その岐路で、人の心はどう作用しているのか。名付けには必ず何らかままならなさへの意思、自我、欲が働いている。姓名も然りで、人は姓名の呪いを親族にかけられている。名付けの分析が何に活用できるのかはわからないが、また少し遊んでみようと思う。 …続きを読む
    ねこさん
    2016年03月02日
    14人がナイス!しています
  • オノマトペについて語られる哲学の書。日本語の音の響きを改めて見つめ直す楽しさがあり、文章が美しいので何度も読み返したくなる。すかっとした論はわかりやすいが軽い。ぐずぐずと結論を出せず、問い続ける方が得 オノマトペについて語られる哲学の書。日本語の音の響きを改めて見つめ直す楽しさがあり、文章が美しいので何度も読み返したくなる。すかっとした論はわかりやすいが軽い。ぐずぐずと結論を出せず、問い続ける方が得るものも多いのではないだろうか。言葉を組み解くことによって世界が見えてくる。世界とはすなわち、言葉で捉えられる空間なのだと改めて認識する。やはり多言語を習う前に、しっかり母国語で世界を捉えておく必要があるな、と感じた。そうじゃないと世界の奥行きを知らないままになってしまう。 …続きを読む
    かやは
    2015年03月01日
    14人がナイス!しています

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