なぎさ

なぎさ

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2013年10月22日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
376
ISBN:
9784041105788

なぎさ

  • 著者 山本 文緒
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2013年10月22日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
376
ISBN:
9784041105788

人生の半ば、迷い抗う大人たちを描く、著者15年ぶりの長編小説!

故郷を飛び出し、静かに暮らす同窓生夫婦。夫は毎日妻の弁当を食べ、出社せず釣り三昧。行動を共にする後輩は、勤め先がブラック企業だと気づいていた。家事だけが取り柄の妻は、妹に誘われカフェを始めるが。 故郷を飛び出し、静かに暮らす同窓生夫婦。夫は毎日妻の弁当を食べ、出社せず釣り三昧。行動を共にする後輩は、勤め先がブラック企業だと気づいていた。家事だけが取り柄の妻は、妹に誘われカフェを始めるが。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

おすすめコメント

「なぎさ」とは、「あわい」の空間である。山本文緒は人と人の、人と場所のあわいを、精確に、的確に、描きだしている。
――榎本正樹さん(文芸評論家)

この繊細さ、あたたかさ。生きにくい日々を何とか持ちこたえているすべての人に読んでほしい。
――梯久美子さん(ノンフィクション作家)

濡れた砂に足をとられていた人たちが、一歩前に踏み出す。行き先は陸か、海か。けれど、その背中を見つめる作者の視線はどこまでもあたたかい。
――窪美澄さん(作家)

変わり続けるがために変われない人々。変わることへの絶望から、変わろうとする人々。スリリングな交錯が描かれたこの小説には、絶望を経て鍛えられた希望がある。
――斎藤環さん(精神科医・評論家)

悲しみや怒りは尽きないけれど、向き合うことで、生傷さえも絆に変えることができると知った。
――島本理生さん(作家)

「なぎさ」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • ああぁ、やっぱり山本文緒さんだ。頭のてっぺんから足の先まで、わたしの感性にしっくりくる。メンドくさい「家族」、否が応でも生活の大半を占める「仕事」、誰を信じていいのかわからない「他人」。ヒトっていろん ああぁ、やっぱり山本文緒さんだ。頭のてっぺんから足の先まで、わたしの感性にしっくりくる。メンドくさい「家族」、否が応でも生活の大半を占める「仕事」、誰を信じていいのかわからない「他人」。ヒトっていろんなものに囲まれて生きている。たまには寄り添って、それでも冷たく突き放して。ハッピーエンドとはいえないラストだけれども、わたしにはいろんな意味で希望の持てる作品だった。さぁ、これで今週も頑張れるぞ。 …続きを読む
    ミカママ
    2018年11月05日
    485人がナイス!しています
  • 山本さん初読み。 結婚した姉とそこに頼りにきた妹を中心に様々な脇役が絶妙に絡みあう日常の切り取り。そして平凡な日常から飛び出した姉の過去、両親との決別、そして成長だろうか。 そこに絡みあう夫の部下の流さ 山本さん初読み。 結婚した姉とそこに頼りにきた妹を中心に様々な脇役が絶妙に絡みあう日常の切り取り。そして平凡な日常から飛び出した姉の過去、両親との決別、そして成長だろうか。 そこに絡みあう夫の部下の流される日々が対照的に描かれ、自堕落な日々、ブラック企業による崩壊と再生がスパイスとして効き、流されるように読了。 彼、そして彼女たちの未来に平穏は訪れるのだろうかと、後を引かれつつも、楽しめたでしょうか。 …続きを読む
    たかし
    2021年11月16日
    316人がナイス!しています
  • 図書館本。平凡に暮らしているように見える夫婦や若者の打ち明けられない悩みを綴ってます、後半まで。家族だからこそ言えない痛み。それを乗り越えてあの老夫婦のような優しさが生まれるのかなと。最後は癒やしと希 図書館本。平凡に暮らしているように見える夫婦や若者の打ち明けられない悩みを綴ってます、後半まで。家族だからこそ言えない痛み。それを乗り越えてあの老夫婦のような優しさが生まれるのかなと。最後は癒やしと希望がある終わり方で良かったです。 …続きを読む
    ナイスネイチャ
    2015年01月03日
    210人がナイス!しています

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著者紹介

山本文緒(やまもと・ふみお)

1962年11月13日横浜市生まれ。神奈川大学卒業後、会社員生活を経て作家に。99年『恋愛中毒』で第20回吉川英治文学新人賞、2001年『プラナリア』で第124回直木賞受賞。小説に『ブルーもしくはブルー』『群青の夜の羽毛布』『ファースト・プライオリティー』『アカペラ』。エッセイに『かなえられない恋のために』。本作は中編小説集『アカペラ』以来5年ぶりの新刊、『恋愛中毒』以来15年ぶりの長編小説である。

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