夏子の冒険

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2009年03月25日
判型:
文庫判
ページ数:
288
ISBN:
9784041212110

夏子の冒険

  • 著者 三島 由紀夫
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2009年03月25日
判型:
文庫判
ページ数:
288
ISBN:
9784041212110

男たちに絶望した女の前に、理想の男が現れた! 彼こそ運命の男なのか?

裕福な家で奔放に育った夏子は、自分に群らがる男たちに興味が持てず、神に仕えた方がいい、と函館の修道院入りを決める。ところが函館へ向かう途中、情熱的な瞳の一人の青年と巡り会う。長編ロマンス! 裕福な家で奔放に育った夏子は、自分に群らがる男たちに興味が持てず、神に仕えた方がいい、と函館の修道院入りを決める。ところが函館へ向かう途中、情熱的な瞳の一人の青年と巡り会う。長編ロマンス!

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

  • ニコニコカドカワ祭り2025

「夏子の冒険」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • とっても軽快なテンポで繰りひろげられる夏子の物語。ここに描かれるのはブルジョアの生娘の純心と気まぐれ。主人公の夏子は、いわゆる典型的なお転婆娘だ。でも、なかなかに爽やかではある。もっとも、夏子に振り回 とっても軽快なテンポで繰りひろげられる夏子の物語。ここに描かれるのはブルジョアの生娘の純心と気まぐれ。主人公の夏子は、いわゆる典型的なお転婆娘だ。でも、なかなかに爽やかではある。もっとも、夏子に振り回される当事者達はたいへんだろうけれど。函館から札幌を経て、千歳近郊へと展開する北海道の風土や空気、光もまた大いにこの作品の形成に寄与している。「あたくし修道院へ入る」と高らかに宣言する夏子。小説の構成も実に見事。こんな三島もあるのだ。三島文学は、実に奥が深い。 …続きを読む
    ヴェネツィア
    2012年08月03日
    308人がナイス!しています
  • ついに?初の三島作品です。三島作品の初読みがコレ?となるのかもしれませんが、個人的には三島由紀夫がカリスマ性の残し、今もなお語り継がれる理由が本作からでもわかるような気がします。本作はおてんばな世間知 ついに?初の三島作品です。三島作品の初読みがコレ?となるのかもしれませんが、個人的には三島由紀夫がカリスマ性の残し、今もなお語り継がれる理由が本作からでもわかるような気がします。本作はおてんばな世間知らずのお嬢様がひょんなコトから一人の青年と出会い、熊退治にのりだす話です。奇想天外ですが、そこを抜群の緊迫感と安定感で、書き綴っています。とても何十年も前に書かれた作品とは思えない、ある種の明るさや痛快さが本作をしっかり支えてくれています。何より一番の救いは主人公「夏子」の最後の‘決断’が素晴らしかったです。 …続きを読む
    おしゃべりメガネ
    2014年12月21日
    213人がナイス!しています
  • 脱・『文豪』と言えるミシマのエンターテイメント的作品。恋愛要素もあるが、『潮騒』の清純さとは別。両家のお嬢様が広大な北海道で脱皮をし、『恋の駆け引き』・『自分に正直』・『情熱』を楽しんでいる。世間知ら 脱・『文豪』と言えるミシマのエンターテイメント的作品。恋愛要素もあるが、『潮騒』の清純さとは別。両家のお嬢様が広大な北海道で脱皮をし、『恋の駆け引き』・『自分に正直』・『情熱』を楽しんでいる。世間知らずな所もあるが、素直で裏表のない彼女を周囲は助けてくれる。周囲を振り回し、自分は爛漫。箱入り娘でも、こんな感じだったら、自分なりに娑婆でもやって行けると思う。だけど、無理しちゃダメね。 …続きを読む
    ykmmr (^_^)
    2022年02月21日
    177人がナイス!しています

powered by 読書メーター

最近チェックした商品