「キャラクターメーカー6つの理論とワークショップで学ぶ「つくり方」」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です
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古書店にて。本文やワークショップよりも6頁程度の〈あとがき〉が一番印象深かった。サンプリングと順列組み合わせで成立可能なポストモダン的キャラ造形にモダンな「私」を代入する技術論。小林秀雄に言及しつつ、
古書店にて。本文やワークショップよりも6頁程度の〈あとがき〉が一番印象深かった。サンプリングと順列組み合わせで成立可能なポストモダン的キャラ造形にモダンな「私」を代入する技術論。小林秀雄に言及しつつ、「私」を「なし崩し」に語ることで芸術や文学っぽく見せる私小説に対し、「類型」という人間の固有性や実在と相反するものを経由することで「私」を語る表現を選択したマンガのキャラ。ダイスを振ってパラメータを与えられたキャラにむしろ「私」が色濃く反映してしまう事態等々。あと、初版のせいか誤字脱字が目立ったのが少々残念。
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普段から映画や小説を楽しみ、キャラクターがどうのこうのと言及しているので、ここは自分も勉強してみよう! と思って読んだ一冊。役に立つかどうかは本人が創作活動をしているかどうかが大前提だが、間違いなく教
普段から映画や小説を楽しみ、キャラクターがどうのこうのと言及しているので、ここは自分も勉強してみよう! と思って読んだ一冊。役に立つかどうかは本人が創作活動をしているかどうかが大前提だが、間違いなく教養は身につく。現代日本のマンガのルーツをたどるだけでなく、心理学や海外論文からの引用など、著者の教養の深さと、それら小難しい理論を受け手にすっと読ませてしまう「噛み砕く力」と「文章力」に驚かされた。さすが名作「多重人格探偵サイコ」の原作者。姉妹本も読もう。そしてあわよくば、なんか作ってみよう。
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読み物として面白かった。発想の部分では明らかに自分の中にないものが描かれていた。結局私小説はキャラクター小説であるというところは、うん、そう言われてみると確かにそうなのだろうと納得した。手塚治虫論も読
読み物として面白かった。発想の部分では明らかに自分の中にないものが描かれていた。結局私小説はキャラクター小説であるというところは、うん、そう言われてみると確かにそうなのだろうと納得した。手塚治虫論も読めたし、お得な感じ。
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