不道徳教育講座

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
1967年11月27日
判型:
文庫判
ページ数:
352
ISBN:
9784041212073

不道徳教育講座

  • 著者 三島 由紀夫
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
1967年11月27日
判型:
文庫判
ページ数:
352
ISBN:
9784041212073
大いにウソをつくべし、弱い者をいじめるべし、痴漢を歓迎すべし等々、世の良識家たちの度肝を抜く不道徳のススメ。西鶴の『本朝二十不孝』に倣い、逆説的レトリックで展開するエッセイ集、現代倫理のパロディ。 大いにウソをつくべし、弱い者をいじめるべし、痴漢を歓迎すべし等々、世の良識家たちの度肝を抜く不道徳のススメ。西鶴の『本朝二十不孝』に倣い、逆説的レトリックで展開するエッセイ集、現代倫理のパロディ。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

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「不道徳教育講座」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 書き出しは不道徳のすすめ的な感じなのだけれど、読み終わってみるとカードがくるりと裏返ったように道徳の話になっている。なんてあざやかなエッセイなのだろう。昭和42年刊行、けれど古臭さをぜんぜん感じさせな 書き出しは不道徳のすすめ的な感じなのだけれど、読み終わってみるとカードがくるりと裏返ったように道徳の話になっている。なんてあざやかなエッセイなのだろう。昭和42年刊行、けれど古臭さをぜんぜん感じさせない。世の中が便利になり、科学技術が発達しても、人間の本質は変わらない、つまりはそういうことなのだろう。不道徳も道徳も、物事の真実は突き詰めればどちらも同じで、裏も表も、黒も白も、自分の中にある。謙虚さの裏には優越感があり、善意の裏に計算と嘘があるように。屁理屈なのになぜか納得してしまう、知的で魅力的な屁理屈。 …続きを読む
    風眠
    2014年03月12日
    222人がナイス!しています
  • こういったエッセイでは、「若きサムライのために」や「第一の性」の方がすごく面白くて読み応えがあったので、若干期待外れ。不道徳というしばりに、根が真面目な三島さんの書く話に広がりが少なかった気がする。な こういったエッセイでは、「若きサムライのために」や「第一の性」の方がすごく面白くて読み応えがあったので、若干期待外れ。不道徳というしばりに、根が真面目な三島さんの書く話に広がりが少なかった気がする。なるほどと頷けるのであるが、パンチが少ない。しかし、圧倒的にこちらの方が読者が多いわけで、私はマイノリティかな。太宰について、弱い弱いとここでも書かれている。三島という人は太宰をかなり意識していたのだと思う。自分は強くなるぞと思ったのだろうか。 …続きを読む
    ケイ
    2016年06月29日
    145人がナイス!しています
  • 学校の「道徳教育」ではその反対を教えているような「不道徳」な事柄を勧める随筆集。反することを良しとすることが目的ではなく、どちらが本質的かということを競っているかのよう。「先生を教室でユスるべし」。司 学校の「道徳教育」ではその反対を教えているような「不道徳」な事柄を勧める随筆集。反することを良しとすることが目的ではなく、どちらが本質的かということを競っているかのよう。「先生を教室でユスるべし」。司馬温公の勧学の歌に「明師に投じて自ら昧ますなかれ」。結果として、「不道徳」であることが人間的であることを確保することになることを逆説的に描写。個々の事項ごとに、年代、世代によって受け止め方が異なるかもしれない。井原西鶴「本朝二十不孝」、さかのぼっては徒然草と対比するとどうか。 …続きを読む
    kaizen@名古屋de朝活読書会
    2013年10月09日
    126人がナイス!しています

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