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掲載開始日 2021年04月27日

マニアな視点が詰まった吉村生・高山英男『まち歩きが楽しくなる 水路上観察入門』が4月27日(火)発売!

遠出しなくても、家の近くを楽しみ尽くすヒントが盛りだくさん

株式会社KADOKAWA(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:松原眞樹)は、暗渠マニアの吉村生氏・高山英男氏による『まち歩きが楽しくなる 水路上観察入門』を2021年4月27日(火)に発売しました。



かつての川や水路、蓋をされてしまった水路のうえを「水路上」と捉え、まち歩き・路上観察のヒントを紹介します。著者は、かつての川跡を求めて全国各地を歩く、暗渠マニアの吉村生氏と高山英男氏。連休に遠出しなくても、家の近くを探検して楽しめるヒントを盛り込んでいます。

第1部では、異様に細長い公園や水車型の遊具など、街の片隅に残されたヒントをたよりに、人と水の営みのドラマを探ります。第2部では、見えない水面を想像し、かつて架かっていた橋や岸壁の痕跡を探しに行きます。

この1冊でマニアな楽しみ方が分かる入門書です。

【水路上の例】



横浜市鶴見区の入江川、整備された水辺でくつろぐカバ。彼らに、川がこうなるまでの人の営みを尋ねてみたい




長細ーい公園を見つけたら、元は水路だったかもと疑ってみよう。ここは東京都豊島区の谷端川の跡




延々続くマンホールと、それを護るような低い縁石。ここは間違いなく「水路上」であり、いくつかのドラマが眠る場所である




どこにでもありそうな道。しかし、立ちふさがる車止めと足元にうっすら見える苔たちが、実はここ、水路上だよと囁いている




名古屋市中村区の中井筋。その路上に重なり描かれる弧は、かつての流れの再現にちがいない




東京都渋谷区、あの表参道に堂々と残る参道橋の橋柱。ここに渋谷川が交差していたことを静かに物語っている




東京都江東区、富岡八幡宮近くの水路上にかかる八幡橋。かつては中央区の川にかかっていたという数奇な運命をたどる橋だ

【書誌情報】
書名:まち歩きが楽しくなる 水路上観察入門
著者名:吉村生・高山英男
発売日:2021年4月27日(火) ※電子書籍同日配信予定
定価:本体2000円+税
ISBN:9784041110256
発行:株式会社KADOKAWA
https://www.kadokawa.co.jp/product/322009000571/

【目次】
第1部 “水路上”観察入門 ~路であって路ではない~
第1章 街角の違和感にはわけがある
1 細長い公園の秘密を探る
2 せめぎあいが生んだ芸術的配列
3 珍しい遊具に秘められた記憶

第2章 “水路上”のもつ特徴
1 見ることのできる裏側
2 境界をつくるもの
3 複雑怪奇なその歴史

第3章 水の記憶のしたたかさ
1 唐突にある謎の池
2 失われた幻の弁財天

コラム1 “水路上”から“水”路上へ
コラム2 路上が“水”路上に変わるとき

第2部 “水”路上観察入門 ~かつての水路を愉しむ~
第1章 “水”路上とは何か
1 路上のフラジリティ
2 “水”路上のいま
3 水辺、草萌える場所
4 よどみへのまなざし

第2章 水面からの視線
1 水面から見上げるもの
2 蓋on蓋~“水”路上にかかるもうひとつの蓋~
3 川岸としての擁壁を味わう

第3章 水の名残りとしての橋
1 かつての水路に残る「暗橋(あんきょう)」
2 「野良」暗橋はロックだ!
3 はみだす暗橋たち

【著者略歴】
吉村 生(よしむら なま)
1977年山形県生まれ。本業の傍ら暗渠探索に勤しみ、暗渠のツアーガイドや講演も行う。郷土史を中心とした細かい情報を積み重ね、じっくりと掘り下げていく手法で、暗渠の持つものがたりに耳を傾けている。暗渠飲みや暗渠カレー制作も愛好。共著に『暗渠マニアック!』(柏書房)、『はじめての暗渠散歩』(ちくま文庫)、『暗渠パラダイス!』(朝日新聞出版)など。「暗渠マニアックス」は、吉村・高山2人のユニット名。

高山 英男(たかやま ひでお)
1964年栃木県生まれ。本職は広告会社のマーケター。分類や分析が大好きで、それを元にフレームワークを作るのが趣味。2009年の6月に突然「自分の心の中にある暗渠」に気づき、以来川や水路の跡に夢中に。共著に『暗渠マニアック!』(柏書房)、『はじめての暗渠散歩』(ちくま文庫)、『暗渠パラダイス!』(朝日新聞出版)など。日本地図学会会員。