営繕かるかや怪異譚 その肆

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2025年06月26日
判型:
四六判
ページ数:
328
ISBN:
9784041132418

営繕かるかや怪異譚 その肆

  • 著者 小野 不由美
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2025年06月26日
判型:
四六判
ページ数:
328
ISBN:
9784041132418

家の怪異、修繕します――。戦慄と感動の建築エンターテインメント!

「家に興味がない、ということは、自分を守ってくれる場所に興味がない、必要ない、ということと同義です」
建物にまつわる超自然的な現象を解決するため、営繕屋・尾端は死者に想いを巡らせ、彼らを鎮めるための方法を導き出す。
恐怖と郷愁を精緻に描く、建築怪談シリーズ第4弾!

「忍びよる」
単身者用の集合住宅に住む拓史は、工事現場でスマホを見つける。呼び出しに応じると、雑音に交じり男の声が。以来、耳障りな雑音が聞こえ、人影を見るように。

「迦陵頻伽」
文美は上司から覚えのない嫌がらせを受ける。家では「内神様」が祀られ、亡き祖母と文美だけが暗がりに蹲る黒い「猿」を視ていた。やがて猿は職場にも現れる。

「鉄輪」
仲川はギャラリー用に幽霊屋敷と呼ばれる廃屋を買う。リフォームを依頼された稲葉が、柱に打ち付けられた藁人形を大量に発見すると、仲川は人形を残そうとする。

「いつか眠りを」
築四十年の平屋を買った。将来を諦めた四十歳手前の葉村にとって、終の棲家だった。ある日、葉村は風呂場の中に影を視る。はたしてこの家は事故物件なのか。

「夜明けの晩に」
都会で精神を病み、地元に戻った高典は、毎晩のように見る悪夢で疲弊していた。夢に現れる灰色の男に見覚えがあった高典が、正体を突き止めると……。

「風来たりて」
昨年完成した建売住宅に越した梓紗は近所付き合いに馴染めず、読経のような異音に悩まされる。古い住人によると、住宅地はかつて刑場だったというが。
「家に興味がない、ということは、自分を守ってくれる場所に興味がない、必要ない、ということと同義です」
建物にまつわる超自然的な現象を解決するため、営繕屋・尾端は死者に想いを巡らせ、彼らを鎮めるための方法を導き出す。
恐怖と郷愁を精緻に描く、建築怪談シリーズ第4弾!

「忍びよる」
単身者用の集合住宅に住む拓史は、工事現場でスマホを見つける。呼び出しに応じると、雑音に交じり男の声が。以来、耳障りな雑音が聞こえ、人影を見るように。

「迦陵頻伽」
文美は上司から覚えのない嫌がらせを受ける。家では「内神様」が祀られ、亡き祖母と文美だけが暗がりに蹲る黒い「猿」を視ていた。やがて猿は職場にも現れる。

「鉄輪」
仲川はギャラリー用に幽霊屋敷と呼ばれる廃屋を買う。リフォームを依頼された稲葉が、柱に打ち付けられた藁人形を大量に発見すると、仲川は人形を残そうとする。

「いつか眠りを」
築四十年の平屋を買った。将来を諦めた四十歳手前の葉村にとって、終の棲家だった。ある日、葉村は風呂場の中に影を視る。はたしてこの家は事故物件なのか。

「夜明けの晩に」
都会で精神を病み、地元に戻った高典は、毎晩のように見る悪夢で疲弊していた。夢に現れる灰色の男に見覚えがあった高典が、正体を突き止めると……。

「風来たりて」
昨年完成した建売住宅に越した梓紗は近所付き合いに馴染めず、読経のような異音に悩まされる。古い住人によると、住宅地はかつて刑場だったというが。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

忍びよる
迦陵頻伽
鉄輪
いつか眠りを
夜明けの晩に
風来たりて

「営繕かるかや怪異譚 その肆」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 小野 不由美は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。3年前に読んだ第三弾に続く、久しぶりの『その肆』を読みました。第肆(屍)巻だけに、怖さマシマシかも知れません。オススメは、「忍びよる」&「風来た 小野 不由美は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。3年前に読んだ第三弾に続く、久しぶりの『その肆』を読みました。第肆(屍)巻だけに、怖さマシマシかも知れません。オススメは、「忍びよる」&「風来たりて」です。 https://kadobun.jp/special/ono-fuyumi/karukaya/ …続きを読む
    starbro
    2025年07月28日
    223人がナイス!しています
  • 今作もそこここで起きる怪異の本当の原因、そしてそれらの障りは解決できたのか、は明らかにはされない。でもその怪異を捩じ伏せるのではなく「営繕」によってそれからもその場所に安心して暮らせるのならば。優しい 今作もそこここで起きる怪異の本当の原因、そしてそれらの障りは解決できたのか、は明らかにはされない。でもその怪異を捩じ伏せるのではなく「営繕」によってそれからもその場所に安心して暮らせるのならば。優しい解決の仕方だ。でもやっぱり怖い、その土地の過去に由来する因縁を知らされずに住んでしまったり、自分では全く関わりのないところから怨みをかってしまったり、自分や家族が巻き込まれたら。どこにでも尾端さんが来てくれるわけはなし。自分で出来るのはなるべく家を綺麗に整えて良くないものが近寄らないようにするくらいだな。 …続きを読む
    みっちゃん
    2025年07月21日
    127人がナイス!しています
  • 営繕シリーズ4の一冊。六話の短編集で一話は既読。今巻は怖さがパワーアップした感じ。安心、守りの象徴である家が一転、恐怖に変わったら…一話目の一番身近なスマホがもたらす怪異なんかごめん被りたい絶望的恐怖 営繕シリーズ4の一冊。六話の短編集で一話は既読。今巻は怖さがパワーアップした感じ。安心、守りの象徴である家が一転、恐怖に変わったら…一話目の一番身近なスマホがもたらす怪異なんかごめん被りたい絶望的恐怖だ。容赦なく迫る数々の怪異になす術もなく途方に暮れる時、そこに現れる尾端さんはまるでお釈迦さまの蜘蛛の糸のよう。自分まで思わずすがりつきたくなった。穏やかに導いてくれる尾端さんの言葉。提案はすれど、その先は相手に委ねる。それを一番感じたお風呂の「いつか眠りを」が印象的。優しいな。でも自分には無理。怖くて無理。 …続きを読む
    ちょろこ
    2025年07月25日
    123人がナイス!しています

powered by 読書メーター

最近チェックした商品