遠野物語と怪談の時代

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2010年08月25日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
256
ISBN:
9784047034747
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遠野物語と怪談の時代

  • 著者 東 雅夫
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2010年08月25日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
256
ISBN:
9784047034747

民俗学の金字塔『遠野物語』は、怪談への熱狂から生まれた。

『遠野物語』は怪談への熱狂から生まれた! 怪談スペシャリストの東雅夫が、その誕生と時代の諸相を怪談史の視点から探究。明治後期に文壇を席巻した怪談文芸の潮流をひもとき、怪談実話『遠野物語』に迫る。

〈目次〉
序章 会談実話の見果てぬ夢
    『遠野物語』の隠された顔/会談文学史の視点から/会談実話集としての特質

第一章 「会談の研究をめぐって」
    封印された談話記事/二種類の会談とは?/会談鑑定人・柳田國男/虚々実々の会談実話取材/純の純なる会談としての山男探索/神隠しの実体験/高山平馬をめぐる真相/旅先の按摩が語る物語/掲載誌をめぐる問題/「村の址」と鈴木鼓村
第二章 怪談ルネッサンス
    百物語怪談会の伝統/歌舞伎新報社の百物語「やまと新聞」主催の百物語/井上円了の妖怪学と英国の心霊研究/『妖怪百談』vs『幽霊一百題』/「文藝倶楽部」の怪談実話コラム/「日本妖怪実譚」の内容/岡本綺堂と三宅青軒

第三章 泉鏡花と柳田國男
    鏡花怪談の原点にも百物語が!?/「湯女の魂」と「蝙蝠物語」/「夜叉ケ池」のモデル/実話から創作へ──「海異記」三態/鏡花の怪談会クロニクル/燎原の怪火のごとく/龍士会に集う人々/『怪談会』誕生の背後に『怪談会』と『遠野物語』の関係/「遠野の奇聞」出現/鏡花による『遠野物語』鑑賞/われら、本朝の鬼のために!/鏡花版『遠野物語』の趣も/民俗学サイドから見た「遠野の奇聞」/「怪談百物語」での両雄共演

第四章 「遠野怪談」三人男
    「怪談の会と人」/水野葉舟の怪談観/鏡花先生を夢見て/幽暗怪異な葉舟商品の世界/「長靴」と「念惑」──鏡石怪談の世界/怪談実話小説としての「北国の人」/活写される怪異の語り部/恋と怪異に翻弄される喜善/「女の顔」と「男の顔」/「北国の人」に憤る喜善/三者三様に描かれた浜辺の怪異/お化け好き青年たちの日々/柳田邸の「お化会」/「妖精譚」か「怪談」か?

終章 遠野物語に始まる怪談史
    百年前の怪談文芸シーン/芥川龍之介と『椒図志異』/岡本綺堂と『飛騨の怪談』/田中貢太郎と『怪談』/三島由紀夫と『小説とは何か』
復刻資料
    日本妖怪実譚
主要参考文献
あとがき
『遠野物語』は怪談への熱狂から生まれた! 怪談スペシャリストの東雅夫が、その誕生と時代の諸相を怪談史の視点から探究。明治後期に文壇を席巻した怪談文芸の潮流をひもとき、怪談実話『遠野物語』に迫る。

〈目次〉
序章 会談実話の見果てぬ夢
    『遠野物語』の隠された顔/会談文学史の視点から/会談実話集としての特質

第一章 「会談の研究をめぐって」
    封印された談話記事/二種類の会談とは?/会談鑑定人・柳田國男/虚々実々の会談実話取材/純の純なる会談としての山男探索/神隠しの実体験/高山平馬をめぐる真相/旅先の按摩が語る物語/掲載誌をめぐる問題/「村の址」と鈴木鼓村
第二章 怪談ルネッサンス
    百物語怪談会の伝統/歌舞伎新報社の百物語「やまと新聞」主催の百物語/井上円了の妖怪学と英国の心霊研究/『妖怪百談』vs『幽霊一百題』/「文藝倶楽部」の怪談実話コラム/「日本妖怪実譚」の内容/岡本綺堂と三宅青軒

第三章 泉鏡花と柳田國男
    鏡花怪談の原点にも百物語が!?/「湯女の魂」と「蝙蝠物語」/「夜叉ケ池」のモデル/実話から創作へ──「海異記」三態/鏡花の怪談会クロニクル/燎原の怪火のごとく/龍士会に集う人々/『怪談会』誕生の背後に『怪談会』と『遠野物語』の関係/「遠野の奇聞」出現/鏡花による『遠野物語』鑑賞/われら、本朝の鬼のために!/鏡花版『遠野物語』の趣も/民俗学サイドから見た「遠野の奇聞」/「怪談百物語」での両雄共演

第四章 「遠野怪談」三人男
    「怪談の会と人」/水野葉舟の怪談観/鏡花先生を夢見て/幽暗怪異な葉舟商品の世界/「長靴」と「念惑」──鏡石怪談の世界/怪談実話小説としての「北国の人」/活写される怪異の語り部/恋と怪異に翻弄される喜善/「女の顔」と「男の顔」/「北国の人」に憤る喜善/三者三様に描かれた浜辺の怪異/お化け好き青年たちの日々/柳田邸の「お化会」/「妖精譚」か「怪談」か?

終章 遠野物語に始まる怪談史
    百年前の怪談文芸シーン/芥川龍之介と『椒図志異』/岡本綺堂と『飛騨の怪談』/田中貢太郎と『怪談』/三島由紀夫と『小説とは何か』
復刻資料
    日本妖怪実譚
主要参考文献
あとがき

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「遠野物語と怪談の時代」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 明治からの精神医療などの西洋文化の導入から復古するかのごとく、盛んになる文豪たちの怪談会。初めに「同じ怪談を聞いていても聞き手によっては異なってくる」という記述からは柳田國男氏の『遠野物語』に対してそ 明治からの精神医療などの西洋文化の導入から復古するかのごとく、盛んになる文豪たちの怪談会。初めに「同じ怪談を聞いていても聞き手によっては異なってくる」という記述からは柳田國男氏の『遠野物語』に対してその元ネタともなったことを話した佐々木喜善氏が憤慨したという理由の一端がつかめそうかも。泉鏡花氏の故郷での実話でもある『海異譚』への柳田國男氏との対談が興味深かったです。しかし、紹介されている怪談が概要だけなのと遠野での活動より東京の文豪たちとの繋がりがクローズアップされているだけなのが残念です。 …続きを読む
    藤月はな(灯れ松明の火)
    2013年10月12日
    36人がナイス!しています
  • 文壇における「怪談ルネッサンス」が巻き起こる中で刊行された書籍として『遠野物語』を捉え直すことで、民俗学が取りこぼしてきた異なる魅力を明らかにせんとした一冊。柳田と交流の深かった泉鏡花を軸に、近代の言 文壇における「怪談ルネッサンス」が巻き起こる中で刊行された書籍として『遠野物語』を捉え直すことで、民俗学が取りこぼしてきた異なる魅力を明らかにせんとした一冊。柳田と交流の深かった泉鏡花を軸に、近代の言説の中に『遠野物語』を落とし込むと、本書が「怪談」として書かれているという読みが可能となる。そこから、近代怪談史が見えてくる。鏡花の「遠野の奇聞」の引用も興味深い。柳田が後年、「妖怪」「怪談」というタームを頑なに避けたところからは、学者としての矜持が垣間見えた。終章記載のミニ怪談文芸年表はコンパクトで便利。 …続きを読む
    ハチアカデミー
    2014年07月28日
    13人がナイス!しています
  • 明治の文人墨客達による怪談ブーム。夜ごと開かれる怪談会に後の遠野物語の作者となる柳田国男の姿あり。柳田と泉鏡花などの怪談好きの作家達との交友関係がおもしろい。 明治の文人墨客達による怪談ブーム。夜ごと開かれる怪談会に後の遠野物語の作者となる柳田国男の姿あり。柳田と泉鏡花などの怪談好きの作家達との交友関係がおもしろい。
    かっぱ
    2013年01月12日
    6人がナイス!しています

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