「愛」と「性」の文化史

「愛」と「性」の文化史

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2008年11月10日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
272
ISBN:
9784047034310
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「愛」と「性」の文化史

  • 著者 佐伯 順子
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2008年11月10日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
272
ISBN:
9784047034310

恋愛観の変容を文化史的視点で探る意欲作!

現代の恋愛以前の男女関係のあり方とはどのようなものだったのか? その変容を文学や絵画などから考察。時代や性別の違いで異なる日本人の男女の恋愛観、結婚観、性愛観の軌跡を辿り、その文化史的意味に迫る。

〈目次〉
はじめに

第一部 色と人情の江戸──「性欲」以前

 第一章 春画のスピリチュアリティ──「現世離脱欲」の表現

 第二章 人情本と「性欲」の発見──為永春水と森鴎外

 第三章 「美人」の時代──「好色」における女と男

第二部 「貞操」と「夫婦愛」の近代──オンリーユー・フォーエヴァーの倫理

 第一章 与謝野晶子の「貞操」と「処女」論

 第二章 “夫婦愛小説家”としての谷崎潤一郎──「色情」からの「恋愛」へ

 第三章 御伽草子の夫婦の「情」

第三部 「愛」の諸相と現代

第一章 心中の変容──『古事記』から『失楽園』まで

第二章 戦後民主主義社会と「貞操」の崩壊

第三章 高齢化社会における恋愛の将来

主要参考文献一覧

おわりに
現代の恋愛以前の男女関係のあり方とはどのようなものだったのか? その変容を文学や絵画などから考察。時代や性別の違いで異なる日本人の男女の恋愛観、結婚観、性愛観の軌跡を辿り、その文化史的意味に迫る。

〈目次〉
はじめに

第一部 色と人情の江戸──「性欲」以前

 第一章 春画のスピリチュアリティ──「現世離脱欲」の表現

 第二章 人情本と「性欲」の発見──為永春水と森鴎外

 第三章 「美人」の時代──「好色」における女と男

第二部 「貞操」と「夫婦愛」の近代──オンリーユー・フォーエヴァーの倫理

 第一章 与謝野晶子の「貞操」と「処女」論

 第二章 “夫婦愛小説家”としての谷崎潤一郎──「色情」からの「恋愛」へ

 第三章 御伽草子の夫婦の「情」

第三部 「愛」の諸相と現代

第一章 心中の変容──『古事記』から『失楽園』まで

第二章 戦後民主主義社会と「貞操」の崩壊

第三章 高齢化社会における恋愛の将来

主要参考文献一覧

おわりに

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「「愛」と「性」の文化史」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 日本人の根底に流れるエロスを古典などの文芸や民俗学的な風俗観測から読み解いた一冊。米などの豊穣につながることから、性に対しては大らかな気質なようだ。キリスト教思想が明治時代以降に本格的に入りこみ、廓文 日本人の根底に流れるエロスを古典などの文芸や民俗学的な風俗観測から読み解いた一冊。米などの豊穣につながることから、性に対しては大らかな気質なようだ。キリスト教思想が明治時代以降に本格的に入りこみ、廓文化が壊れていく。いい悪いは別にして趣深い。 …続きを読む
    暇人
    2017年03月11日
    1人がナイス!しています
  • 「恋愛」や「性愛」ないしは「性欲」という概念が登場する以前の時期の文学作品などの分析からはじまり、その後、それらの概念が時代とともにどのように移りかわってゆくのかを論じている。興味深い指摘もありつつ、全体的 「恋愛」や「性愛」ないしは「性欲」という概念が登場する以前の時期の文学作品などの分析からはじまり、その後、それらの概念が時代とともにどのように移りかわってゆくのかを論じている。興味深い指摘もありつつ、全体的にちょっと視野が狭い気がする。『痴人の愛』に「フェミニズム的な意義」を見出だせる、なんて言っている部分なども、ちょっと楽観的すぎるんじゃ、っておもった。  …続きを読む
    なめこ
    2017年06月13日
    0人がナイス!しています
  • 恋愛観や性愛観も当然歴史的なものであり、文学作品や絵を通してその変遷を詳らかにしている。特に為永春水『春色梅児誉美』と森鴎外『ヰタ・セクスアリス』を引いて近世から近代への過程が明らかにされているところ 恋愛観や性愛観も当然歴史的なものであり、文学作品や絵を通してその変遷を詳らかにしている。特に為永春水『春色梅児誉美』と森鴎外『ヰタ・セクスアリス』を引いて近世から近代への過程が明らかにされているところは非常に鮮やかである。巻末に近世「色事」観と近代「恋愛」観が対比された評がある。色事のスピリチュアル性は失われていわゆる現代的倫理観が発露するのはやはり近世末から近代なのだろう。それにしても現代恋愛観を「貞操」観念の希薄化からスピリチュアル性の失われた近世色事的関係と論じているのもなるほどなあと。離婚率も上が …続きを読む
    しろのやま
    2013年03月06日
    0人がナイス!しています

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