一角獣

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2006年09月22日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
176
ISBN:
9784041494165
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一角獣

  • 著者 小池 真理子
  • 画 門坂 流
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2006年09月22日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
176
ISBN:
9784041494165

小池真理子のエロティックな掌編と門坂流の至高の銅版画による絶妙な一冊。

千人の男と寝たのに、純粋な女、たった一人の男しか知らないのに淫蕩な女。そんな女たちを見分ける幻の動物が一角獣だ、と言う。著者会心の表題作をはじめ粒ぞろいの珠玉8編を収録する。 千人の男と寝たのに、純粋な女、たった一人の男しか知らないのに淫蕩な女。そんな女たちを見分ける幻の動物が一角獣だ、と言う。著者会心の表題作をはじめ粒ぞろいの珠玉8編を収録する。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「一角獣」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 表題作を含めて短篇、掌編を合わせて8篇収録する作品集。共通するのは、冒頭の1文の歯切れの良さだ。例えば「初夏の宵、老妻が死んだ」、あるいは「夢を見ていた」、「夜は紫水晶のような色をしていた」など。漱石 表題作を含めて短篇、掌編を合わせて8篇収録する作品集。共通するのは、冒頭の1文の歯切れの良さだ。例えば「初夏の宵、老妻が死んだ」、あるいは「夢を見ていた」、「夜は紫水晶のような色をしていた」など。漱石の『夢十夜』を思わせないでもない書き出しだ。これで私たち読者は一気に物語世界に引き込まれるのである。篇中では「あとがきにかえて」で作家自身が自画自賛する表題作「一角獣」がやはり一頭地を抜いて優れているが、「光きらめく海」なども捨てがたい魅力があるし、「妖かし」もその不分明さがいい。 …続きを読む
    ヴェネツィア
    2019年06月25日
    346人がナイス!しています
  • 小池真理子さんの大人の男女の不倫の香り漂うエレガントな幻想掌編集。『こんな花あらしの日の午後は』永遠の夢まぼろし=究極のプラトニック・ラブ。『月影の中で』男は冷淡な女より多情な女が好きに決まってる。『 小池真理子さんの大人の男女の不倫の香り漂うエレガントな幻想掌編集。『こんな花あらしの日の午後は』永遠の夢まぼろし=究極のプラトニック・ラブ。『月影の中で』男は冷淡な女より多情な女が好きに決まってる。『柘榴の木の下』爺さんの死んだ婆さんと白猫への嫉妬心が消えて良かった。『雨の朝』死んだ男の香りを嗅ぎ続ける女。『闇のオンディーヌ』例え不幸でも今を愛する女。『一角獣』版画家の自殺と共に消えた猫を待ち続ける女。『妖かし』男を滅ぼす女は不幸にも嫌な奴しか愛せない。『光きらめく海』女は邪悪な海に溺れなくて幸いでした。 …続きを読む
    夢追人009
    2018年12月09日
    146人がナイス!しています
  • 幻想は、現実を乖離するから生まれるわけではない。現実を凝視するうちに、静かにふつふつと生まれ出でるのだ。あくまで幻想は、現実の中にこそある。小池真理子の短篇を読むと、いつもそのことを想う。掌篇から、か 幻想は、現実を乖離するから生まれるわけではない。現実を凝視するうちに、静かにふつふつと生まれ出でるのだ。あくまで幻想は、現実の中にこそある。小池真理子の短篇を読むと、いつもそのことを想う。掌篇から、かろうじて短篇と呼べる長さのものまで、8篇の小説が収められているが、そのどれもに幻想的な描写が存在する。けれどその幻想は、例えば抱かれる男の胸からする香りを嗅ぐ度にそれが女の作り出した幻の男の香りなのではないかといった、そういう描写だったりする。(つづく) …続きを読む
    ぐうぐう
    2019年04月26日
    27人がナイス!しています

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著者紹介

小池 真理子(こいけ まりこ)

1952年東京生まれ。成蹊大学文学部卒業。89年「妻の女友達」で第42回日本推理作家協会賞(短編および短編集部門)、96年「恋」で第114回直木賞、98年「欲望」で第5回島清恋愛文学賞、2006年「虹の彼方」で第19回柴田錬三郎賞、12年「無花果の森」で第62回芸術選奨文部科学大臣賞(文学部門)、13年「沈黙のひと」で第47回吉川栄治文学賞を受賞。「無伴奏」「存在の美しい哀しみ」「怪談」「千日のマリア」「モンローが死んだ日」など著書多数。

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