聖アントニオの舌

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2004年02月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
224
ISBN:
9784041932100
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聖アントニオの舌

  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2004年02月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
224
ISBN:
9784041932100

暗黒イタリア中世の息吹が甦る!知られざるイタリアのもう一つの顔とは?

聖人アントニオの舌が残るパドヴァ。魔女が棲んでいたトリオラ。むち打ち苦行の儀式が今も残るチェリアーナ・・・。幻想紀行エッセイ。 聖人アントニオの舌が残るパドヴァ。魔女が棲んでいたトリオラ。むち打ち苦行の儀式が今も残るチェリアーナ・・・。幻想紀行エッセイ。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「聖アントニオの舌」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • かつてイタリアに留学し、またそこに住んでもいた坂東眞砂子さんのイタリア思索紀行記。9つの地が紹介されているが、例えば表題に描かれるパドヴァの聖遺物—聖アントニオの舌、歯、声帯を彼の遺体から取り出して展 かつてイタリアに留学し、またそこに住んでもいた坂東眞砂子さんのイタリア思索紀行記。9つの地が紹介されているが、例えば表題に描かれるパドヴァの聖遺物—聖アントニオの舌、歯、声帯を彼の遺体から取り出して展示している—というのには、もう驚きを通り越して唖然とするばかり。聖遺物に対する信仰は、もはや禍々しくさえある。魔女の街トリオラ、鞭打ち苦行のチェリアーナ、ヴァルド派の中心地トオレ・ペリーチェ、異端審問のチヴィアーレなど、聞いたこともない街に残る中世の残滓。いかにも澁澤の好みそうな題材ばかりだ。興味は尽きない。 …続きを読む
    ヴェネツィア
    2017年09月10日
    170人がナイス!しています
  • 日本ではキリスト教はインテリ層中心で、合理的で博愛精神に満ちた宗教という印象だ。私はミッション校出身でそういう雰囲気の中で育った。しかし、実は奇跡や呪いや迷信に満ちたフツーの庶民の宗教なのだ。じゃなき 日本ではキリスト教はインテリ層中心で、合理的で博愛精神に満ちた宗教という印象だ。私はミッション校出身でそういう雰囲気の中で育った。しかし、実は奇跡や呪いや迷信に満ちたフツーの庶民の宗教なのだ。じゃなきゃ信者もついていけないよネ。北イタリアの町や村にあふれる、聖遺物崇拝にはビックリ!キリストの骨やらマリアの髪やら、なんだこれは!キモチ悪いよ。日本人がご利益と呼ぶものと何ら変わらぬ庶民の信仰に微笑ましさすら感じる。観光化したヴェネツィアの謝肉祭にシラけつつ、古都鎌倉の祭りの行く末を憂う坂東さんに共感する。 …続きを読む
    エドワード
    2014年10月20日
    15人がナイス!しています
  • 初読の坂東眞砂子「旅涯ての地」(1998年)が良かったので、同時期に書かれたエッセイということで読んでみた。この頃、イタリアのパドヴァに住んでいたようですね。なるほど、旅涯の地のヴェネチアの濃密な描写も納得 初読の坂東眞砂子「旅涯ての地」(1998年)が良かったので、同時期に書かれたエッセイということで読んでみた。この頃、イタリアのパドヴァに住んでいたようですね。なるほど、旅涯の地のヴェネチアの濃密な描写も納得がいく。で、この本、意外に普通の紀行文。魔女の町やら異端ヴァルト派の谷やらミイラやら(カタリ派は登場しないが)、訪ね歩くスポットは、いつも他の客はいないという珍しいところばかりだが、しっかりと現地で手に入れた文献や中世史の本を参照しながら堅実な論述。小説家らしさは希薄だが、かえって親近感を感じた。■86 …続きを読む
    翔亀
    2013年11月25日
    6人がナイス!しています

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