「殺人の駒音」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です
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ストーリーは抜群に面白いのに、推理小説としてのトリックがいまいちだし、登場人物が金田一とか神津とか小五郎とかでどうも集中できない。 しかも、私自身、将棋が好きなわけではないし、よくわからないので細かく
ストーリーは抜群に面白いのに、推理小説としてのトリックがいまいちだし、登場人物が金田一とか神津とか小五郎とかでどうも集中できない。 しかも、私自身、将棋が好きなわけではないし、よくわからないので細かく書かれていてもそれほど興味がわかない。それが、トリックを解く鍵になっているのかと思っていたのだが、そうでもないようだ。 どうして推理小説にしたんだろ?う〜ん。
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第十二回横溝正史賞特別賞。「横溝正史賞には不向きだが、面白さは群を抜いている」と、審査員が絶賛していた本書。これはミステリ要素は根こそぎとっぱらって他の文学賞に応募してれば、間違いなく大賞。奨励会の年
第十二回横溝正史賞特別賞。「横溝正史賞には不向きだが、面白さは群を抜いている」と、審査員が絶賛していた本書。これはミステリ要素は根こそぎとっぱらって他の文学賞に応募してれば、間違いなく大賞。奨励会の年齢制限にひっかかり退会を余儀なくされ、真剣(賭け将棋)の世界で生きてきた男の生きざまを描いた作品。主人公の八神は、泥臭く、人間臭くあると同時に純粋で、優しくて、とても無器用。ラストの一局は、映画のワンシーンのように息を呑むほど美しかった。大賞を受賞した二作とは格が違う。素晴らしい作品。
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59人がナイス!しています
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