• 何なんだこれは。読了後、まずそう感じた。少年が語ったのは特定の者にしか見えないX雨の話し。構成が不思議だと思いつつ読み進める。後半、X雨に関するホラー小説から様相は一変する。著者のデビュー作｢Dブリッジ・ 何なんだこれは。読了後、まずそう感じた。少年が語ったのは特定の者にしか見えないX雨の話し。構成が不思議だと思いつつ読み進める。後半、X雨に関するホラー小説から様相は一変する。著者のデビュー作｢Dブリッジ・テープ｣は読んだ事はあった。その後、どんな小説を発表していたのかはこの本を読むまでは知らなかった。著者について検索してみたが、著者自身のホームページはあるものの、Wikipediaには無かった。気になる。非常に気になる。 …続きを読む
  Bugsy Malone

  2018年08月23日
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• 視える人にしか視えない雨に濡れる。その滴一つ一つの冷たさは、やはり視える人にしか感じることは出来ない。ずっと濡れ続ける苦痛は甚だしいだろう。「X雨」と名付けられたその雨は結局なんだったんだ？罪を犯した 視える人にしか視えない雨に濡れる。その滴一つ一つの冷たさは、やはり視える人にしか感じることは出来ない。ずっと濡れ続ける苦痛は甚だしいだろう。「X雨」と名付けられたその雨は結局なんだったんだ？罪を犯した者にだけ視える雨。降り注ぐ雨。隻眼の少年が、子供であった作家に語る密やかな困惑と恐怖と罪。罪悪感がその質量を増し、歪んでいく事実。記録として、小説として、分析として、日記として虚構と現実を緻密に織り交ぜ、少しずつその姿を現す真相。なのに作家自体が物語に溶け込み尚に謎が残る。雨だけに湿り気を帯びた静かなホラー。 …続きを読む
  ももっち

  2016年11月07日
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• 2000年発表作品。 この作品と、桐生祐狩『夏の滴』(2001年)の担当編集者は、同一人物でしょうか。 小学生男女を中心に、イヤーな人間関係を描いているところに、共通点を感じます。 『夏の滴』は巧みなストーリー展 2000年発表作品。 この作品と、桐生祐狩『夏の滴』(2001年)の担当編集者は、同一人物でしょうか。 小学生男女を中心に、イヤーな人間関係を描いているところに、共通点を感じます。 『夏の滴』は巧みなストーリー展開で感心させられましたが、この作品は凝った構成に感心させられました。 序盤は心霊ホラーかと思わせ、前半は恋あり冒険ありのジュヴナイル、中盤はエロ・グロ描写を随所に入れ、終盤はメタ・フィクション展開で読者を幻惑。映画ではJホラーが全盛期だった当時、定型的な心霊ホラーを拒否した感は好感が持てます。 …続きを読む
  キー

  2017年07月04日
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