掲載開始日 2023年06月21日
【AI時代を生き抜く統計学の基礎が学べる】大手予備校数学科講師・大淵智勝による、数学B「統計的な推測」を基礎の基礎から徹底解説した参考書が登場!
『大淵智勝の 数学B「統計的な推測」が面白いほどわかる本』好評発売中
株式会社KADOKAWA(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:夏野剛)は、『大淵智勝の 数学B「統計的な推測」が面白いほどわかる本』(著:大淵智勝)を2023年6月16日(金)に発売しました。
株式会社KADOKAWA(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:夏野剛)は、『大淵智勝の 数学B「統計的な推測」が面白いほどわかる本』(著:大淵智勝)を2023年6月16日(金)に発売しました。
これまで高校の数学では「統計」をあまり学習してこなかった
実は「統計」は、昭和57年(1982年)以降の高校の教科書のどこかで必ず扱われてきました。しかし、学校で習った記憶のある人はほとんどいないのではないでしょうか。
平成15年(2003年)以降では、数学Bという科目で「統計」は扱われていました。数学Bはこの分野を含む3~4つの分野で構成されていて、授業ではその中から2つを選択して行えばよいとなっていました。残念ながら「統計」はその2つに選ばれることがなく、授業が行われることはほとんどありませんでした。数学Bで選ばれる2つの分野は、時代によって微妙に変わりますが、「数列」「ベクトル」「複素数平面」でした。高校の数学では「統計」は重要視されていなかったのです。
なぜ「統計」は教科書に載っているのにも関わらず重要視されてこなかったのかというと、 “大学入試で「統計」が出題されない” という理由があります。東大や京大をはじめとした多くの大学で数学Bは「数列」「ベクトル」が出題範囲になっていて、「統計」は出題範囲から除外されていました。
これからの時代を生きるために「統計教育」が充実される
このように、日本の高校の数学では数十年ほど「統計」を重視してきませんでした。一方、欧米諸国はその間に「統計教育」を充実させ、国際競争力を高めてきました。このような状況を憂い、多くの関連学会や産業界から「統計教育の充実」が叫ばれ、令和4年(2022年)から統計教育を充実した新しい学習指導要領がスタートしました。
新しい数学Bの教科書では「ベクトル」がなくなり(数学Cに移動)、「数列」「統計的な推測」の授業が行われることになります。
そして、それに合わせ大学入試も変わり、共通テストの「数学II、数学B、数学C」では数学Bから「数列」「統計的な推測」、数学Cから「ベクトル」「平面上の曲線と複素数平面」の4つから3つを選ぶ必要になること、東京大学では2次試験の数学の出題範囲に「統計的な推測」を入れることが発表されました。
このことから、今までよりもかなり多くの高校生が「統計的な推測」を学ぶことになりました。
実は指導者も困っている
前述の理由から、多くの指導者は高校生のときに「統計的な推測」を学んでいません。大学や独学で統計学を学び「統計的な推測」の内容を熟知していても、高校生に指導することが初めての指導者が大多数です。
本書の執筆者である大淵智勝先生は大手予備校で講師を務める傍ら、「高校数学・新課程を考える会」事務局長を務め、学習指導要領の変化やそれに対応した指導力の向上などを研究しています。その観点から、学習指導要領や大学入試の変化に対する様々な立場の状況の変化を熟知しており、指導者にとっても指導のヒントとなる1冊となっています。
初学者にも受験生にも幅広く使える参考書
そこでこの本は、初学者でも理解しやすいよう、基礎の基礎から丁寧に解説しています。
例えば ”正規分布を利用した確率の計算“ は重要なテーマの1つです。この問題は解くための解法があるので、解法を丸暗記すれば問題は解けます。
しかし、「統計的な推測」には非常に多くの公式が登場します。さらに、公式を使って出てきた “値” について思考する必要がある分野です。公式を丸暗記して、公式を使って値を求めるだけでは本番に強い力は身につきません。
本書では、問題の解法はもちろんのこと、用語や公式の意味、公式を導く流れについても「統計的な推測」の知識がゼロでも基礎の基礎から丁寧に解説しています。
【もくじ】
§1 確率変数と確率分布
§2 確率変数の平均と分散
§3 確率変数の和と積
§4 二項分布
§5 正規分布
§6 母集団と標本
§7 標本平均の分布
§8 母平均の推定
§9 仮説検定の方法
実戦演習
【書誌詳細】
『大淵智勝の 数学B「統計的な推測」が面白いほどわかる本』
著者:大淵智勝
定価:1,540円(本体1,400円+税)
ISBN:978-4-04-606117-1
判型:A5判
ページ数:192ページ
発売日:2023年6月16日(金)
発行:株式会社KADOKAWA
KADOKAWAオフィシャル 書誌詳細ページ
https://www.kadokawa.co.jp/product/322209001131/
【著者プロフィール】
大淵智勝(おおぶち ともかつ)
駿台予備学校数学科講師。学びエイド鉄人講師(塚本有馬 名義:地学・数学)。「高校数学・新課程を考える会」事務局長。慶應義塾大学環境情報学部卒。東京大学大学院理学系研究科修士課程修了。専門は理論地震学。学部生時代に数学の研究会に所属。予備校においては首都圏の校舎で授業を展開。また、模試・テキストの作成グループに所属。一方で、高校の教員向けに新課程で変わった内容などを研修するための講演会を企画・開催している。
著書に『ポイントチェック 数学I・A』『大淵智勝の 数III[極限・微分・積分・複素数平面・平面上の曲線]の基礎が面白いほど身につく本』(以上、KADOKAWA)『ベストセレクション大学入学共通テスト数学重要問題集 (2024)』(著:塚本有馬、実教出版)などがある。
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