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興味本位のSNS投稿が、何を巻き起こすのか――。社会派ミステリ『悪の芽』貫井徳郎氏インタビュー&本文試し読み公開中!

無差別殺人犯が自分の同級生だった時、あなたはどうしますか?




株式会社KADOKAWA(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:松原眞樹)は、2021年2月26日(金)に、人気ミステリ作家・貫井徳郎氏の最新小説『悪の芽』を発売致しました。格差社会、いじめ、家族、SNSなど、現代を生きる私たち自身に迫る問題に切り込んだ本作。文芸WEBマガジン「カドブン」( https://kadobun.jp/ )では、著者の貫井徳郎氏にインタビューを行いました。



無差別殺人と、想像力の欠如――貫井徳郎『悪の芽』インタビュー、カドブンにて公開中!


撮影:川口宗道 取材・文:タカザワケンジ



個人の話が「社会派」に

――『悪の芽』は、『乱反射』『愚行録』など貫井さんの代表作を彷彿とさせるシリアスなミステリです。格差社会、いじめ、家族、SNSなどの問題を描いた、私たち一人ひとりに向けた物語でもあると感じました。着想はどこから?

貫井:社会派テーマで、と編集者から依頼を受けて考えたんですが、何も思い浮かばなかったんです。「いま書きたいのは個人の物語。個人の話を書かせてください」と言って書いたのがこれなんです。

――意外ですね。アニメの大きなイベントで入場待ちをしていた人たちが巻き込まれる無差別大量殺人が起こり、犯人の斎木が自殺。斎木と関わりのあった人たちを通して、現代社会の負の側面が明らかになっていきます。

貫井:半分以上書いてから「あれ? これ社会派じゃない?」と気づいたくらいで、自分では意図していなかったんですよ。

僕としては、大事件の犯人と小学校で同じクラスだった安達という主人公が、かつて自分が斎木にしたことが事件につながったのではないかと苦悩する、安達個人の話のつもりで書いたんです。

――安達は四十代前半のエリート銀行員。これまで順風満帆な人生を送って来て、妻と子供にも恵まれています。ところが斎木の過去が明らかになるにつれて、自分との接点に気づく。この展開にリアリティがありました。

貫井:世の中の大多数が犯罪とは関係なく生きていますよね。でも実はそう思い込んでいるだけで小さい接点があるかもしれない。その小さい接点が、傍目からは小さく見えても、本人にとっては大きな接点だということがありうるんじゃないかと。

主人公に一人では背負いきれないくらい重いものを持たせて、それを物語の原動力にしたいと思ったんです。


インタビュー全文は、文芸WEBマガジン「カドブン」にて、お楽しみください!
https://kadobun.jp/feature/interview/entry-41030.html


文芸WEBマガジン「カドブン」( https://kadobun.jp/ )では『悪の芽』の試し読みも公開中!


【試し読み】
世間を震撼させた無差別大量殺人事件。なぜ犯人は、その凶行に及んだのか? 貫井徳郎「悪の芽」
https://kadobun.jp/trial/yasei/2lwn2ovdtvcw.html


作家・貫井徳郎が、現代の“悪”を活写した、貫井ミステリの最高峰。『悪の芽』好評発売中


正義感に溢れた人々が、おれを、追い詰めていくーー。




【内容紹介】
自分が犯した「あの罪」が、無差別大量殺人事件を引き起こしたのだろうか。
銀行員の安達は、世間を震撼させた事件の犯人が同級生だったことに気付いて絶句する。小学生の頃、小さな見栄から彼がいじめに遭うきっかけを作ってしまった。その後、普通の人生から道を踏み外した彼は、大量殺人犯となり、自らに火を点け、動機不明のまま死んでいった。罪悪感に苛まれる安達は、犯人の悪の芽がどこで生じたのかを調べ始め――。

絶望の果てに、人間は何を見るのか。魂の叫びと祈りが胸に刺さる、長編ミステリの傑作!


【書誌情報】
『悪の芽』
著者:貫井徳郎
発売:2021年2月26日(金)※電子書籍同日配信予定
定価: 1,925円(本体1,750円+税)
装丁:高柳雅人
装画:益村千鶴
頁数:352頁
体裁:四六判上製
発行:株式会社KADOKAWA
ISBN:978-4-04-109967-4
詳細ページ:https://www.kadokawa.co.jp/product/322006000143/



【書評】
知人が無差別殺人事件を起こしたとき、多くが口をそろえる言葉とは――――貫井徳郎『悪の芽』
(評者:石井光太 / ノンフィクション作家、小説家)
https://kadobun.jp/reviews/entry-40842.html

【書評】
無差別殺人はなぜ起きたのか? 犯人の元同級生が追う“ホワイダニット”!――貫井徳郎『悪の芽』
(評者:千街晶之 /ミステリ評論家)
https://kadobun.jp/reviews/entry-40846.html


著者紹介






貫井徳郎(ぬくい とくろう)
1968年東京都生まれ。早稲田大学商学部卒業。93年、第4回鮎川哲也賞の最終候補となった『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で第63回日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門受賞、同年『後悔と真実の色』で第23回山本周五郎賞受賞。他の著書に『壁の男』『宿命と真実の炎』『罪と祈り』などがある。