- 著者 正木 晃
- 定価: 円 (本体 円+税)
- 発売日:
- 2025年04月25日
- 判型:
- 文庫判
- ページ数:
- 272
- ISBN:
- 9784044008598
チベット史 仏教の国の政治と外交
- 著者 正木 晃
- 定価: 円 (本体 円+税)
- 発売日:
- 2025年04月25日
- 判型:
- 文庫判
- ページ数:
- 272
- ISBN:
- 9784044008598
最初の統一国家から、ダライ・ラマ14世の亡命まで。チベット通史の決定版
7世紀の中央アジアに誕生した軍事国家の吐蕃王国。インドから仏教がもたらされるとチベット仏教が成立し、宗教指導者が政治権力を持つようになる。その中で生まれたのが、独自の理論にもとづいて権力を継承する「転生活仏制度」だった。チベットの歴史は、その宗教を理解していなければ語れない。最初の統一国家誕生から、ダライ・ラマ14世インド亡命までの1400年を、チベット密教研究の第一人者がひも解く、通史の決定版。
※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。
もくじ
はじめに
第一章 チベットの民族・言語・領域
国名と由来/自然と地理/チベット人とは/チベット人の先祖/チベット語について/政治的なチベットと民族誌学上のチベット
第二章 古代チベット(七世紀~九世紀)
吐蕃王国の台頭/吐蕃と唐の戦争/吐蕃王国の全盛期/中国仏教かインド仏教か/ポン教とは何か/仏教とは正反対/インド仏教か中国仏教か/仏教王国/王国の崩壊/なにより大事な仏教再興
第三章 チベットにおける仏教の成熟(一〇世紀~一二世紀)
一〇世紀から一二世紀のチベット情勢/グゲ王国とアティーシャ/中央チベットの状況/ニンマ派の動向/カギュ派/氏族教団のおじ甥相続/サキャ派/転生活仏制度の誕生/過酷な修行/黒帽ラマと紅帽ラマ/チベット全土に広がる転生活仏制度
第四章 モンゴルとチベット(一三世紀~一四世紀)
モンゴル帝国の覇権とチベット/強圧的なコデンの招請状/したたかなサキャ・パンディタの書簡/パクパとクビライ/皇帝につきつけた条件/「華夷秩序」への挑戦/サキャ派の全盛時代/後世への禍根/超天才プトゥン
第五章 仏教の黄金時代(一四世紀後半~一六世紀)
元の衰退/サキャ派からパクモドゥ派へ/明の建国とチベット政策/巨人ツォンカパとゲルク派/ペンコルチューデ仏塔/チベット密教に惑溺する皇帝たち/ゲルク派vs.カルマ派/ゲルク派の救世主/ダライ・ラマ制度の誕生/モンゴル布教/転生者の系譜
第六章 ダライ・ラマ政権の時代(一七世紀~一九世紀前半)
清の建国/迫り来る危機/シンシャク氏政権/五世誕生/一難去ってまた一難/ゲルク派の大逆転勝利/もし世俗政権が成立していれば/ダライ・ラマ政権の確立/夢よ、もう一度/順治帝とダライ・ラマ五世/玉虫色の決着/康煕帝vs.ダライ・ラマ五世/最後の遊牧帝国/ガルダン・ハーンの悲劇/破局/放蕩詩人ダライ・ラマ六世の運命/清によるチベット支配/紅帽派の断絶/チベット仏教に傾倒する乾隆帝/密教に魅せられた理由/危機をはらむ関係/次々に毒殺されるダライ・ラマ
第七章 近代とチベット(一九世紀後半~二〇世紀)
清の没落とイギリスのチベット進出/ブータン/大失態/ダライ・ラマ一三世の苦闘/チベット独立宣言/ダライ・ラマvs. パンチェン・ラマ/ダライ・ラマ一三世と日本人/動乱直前のチベット/チベット動乱
あとがき
参考文献一覧
主要人物解説
第一章 チベットの民族・言語・領域
国名と由来/自然と地理/チベット人とは/チベット人の先祖/チベット語について/政治的なチベットと民族誌学上のチベット
第二章 古代チベット(七世紀~九世紀)
吐蕃王国の台頭/吐蕃と唐の戦争/吐蕃王国の全盛期/中国仏教かインド仏教か/ポン教とは何か/仏教とは正反対/インド仏教か中国仏教か/仏教王国/王国の崩壊/なにより大事な仏教再興
第三章 チベットにおける仏教の成熟(一〇世紀~一二世紀)
一〇世紀から一二世紀のチベット情勢/グゲ王国とアティーシャ/中央チベットの状況/ニンマ派の動向/カギュ派/氏族教団のおじ甥相続/サキャ派/転生活仏制度の誕生/過酷な修行/黒帽ラマと紅帽ラマ/チベット全土に広がる転生活仏制度
第四章 モンゴルとチベット(一三世紀~一四世紀)
モンゴル帝国の覇権とチベット/強圧的なコデンの招請状/したたかなサキャ・パンディタの書簡/パクパとクビライ/皇帝につきつけた条件/「華夷秩序」への挑戦/サキャ派の全盛時代/後世への禍根/超天才プトゥン
第五章 仏教の黄金時代(一四世紀後半~一六世紀)
元の衰退/サキャ派からパクモドゥ派へ/明の建国とチベット政策/巨人ツォンカパとゲルク派/ペンコルチューデ仏塔/チベット密教に惑溺する皇帝たち/ゲルク派vs.カルマ派/ゲルク派の救世主/ダライ・ラマ制度の誕生/モンゴル布教/転生者の系譜
第六章 ダライ・ラマ政権の時代(一七世紀~一九世紀前半)
清の建国/迫り来る危機/シンシャク氏政権/五世誕生/一難去ってまた一難/ゲルク派の大逆転勝利/もし世俗政権が成立していれば/ダライ・ラマ政権の確立/夢よ、もう一度/順治帝とダライ・ラマ五世/玉虫色の決着/康煕帝vs.ダライ・ラマ五世/最後の遊牧帝国/ガルダン・ハーンの悲劇/破局/放蕩詩人ダライ・ラマ六世の運命/清によるチベット支配/紅帽派の断絶/チベット仏教に傾倒する乾隆帝/密教に魅せられた理由/危機をはらむ関係/次々に毒殺されるダライ・ラマ
第七章 近代とチベット(一九世紀後半~二〇世紀)
清の没落とイギリスのチベット進出/ブータン/大失態/ダライ・ラマ一三世の苦闘/チベット独立宣言/ダライ・ラマvs. パンチェン・ラマ/ダライ・ラマ一三世と日本人/動乱直前のチベット/チベット動乱
あとがき
参考文献一覧
主要人物解説